2016年7月18日(月) 2:00-5:35pm 東京文化会館
東京二期会 プレゼンツ
モーツァルト 作曲
宮本亜門 プロダクション
フィガロの結婚
キャスト(in order of appearance)
1-1 フィガロ、萩原潤(Br)
1-2 スザンナ、高橋維(S)
2-1 バルトロ、長谷川顯(Bs)
2-2 マルチェリーナ、石井藍(A)
3 ケルビーノ、青木エマ(S)
4-1 アルマヴィーヴァ伯爵、与那城敬(Br)
4-2 バジリオ、高田正人(T)
5 伯爵夫人、増田のり子(S)
6 アントニオ、畠山茂(BsBr)
7 ドン・クルツィオ、升島唯博(T)
8 バルバリーナ、全詠玉(S)
合唱、二期会合唱団
指揮、サッシャ・ゲッツェル
管弦楽、東京フィルハーモニー交響楽団
Duration
序曲 5′
ActⅠ 44′
P
ActⅡ 51′
Int
ActⅢ+Ⅳ 47+35′
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伯爵が最初の出番からフィナーレに向けてまわりから色々と算段されていく様子が、伯爵自身でもわかっているような演出で恣意的と感じました。あまりいい演出ではないと思います。
この演出なら、サイドストーリーとしての、フィガロがオヤジ見てぶっ飛びアクションといった周辺事態の強調はもっとあればさらに楽しい。複雑ストーリーにメリハリがついて、記憶残像効果がでます。
歌い手たちは歌だけなくしぐさも慣れたものでレパートリーとしてのオペラ・フィガロを感じます。フィガロ未経験の歌い手がいたとしても、このようないい意味での慣れはバトンタッチされ継続していくものと感じます。
第1幕、第2幕での7重唱は非常にバランスのいいもので楽しめました。もちろんいたるところにある独唱も素晴らしいです。動いて歌える人、立ち尽くして歌う人、おりましたけれども、相応な場慣れ感はありました。雰囲気あっていいものでした。
また、ケルビーノの青木さんのようなスタイリッシュで見栄えが良くてメリハリのある歌い手がこれからどんどん出てくることを期待したいですね。
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舞台は右端活用せず、左端活用せず。舞台の真ん中を中心に建物設定していて窮屈。最終幕で少し動きが出ますがぱっとしないもの。色合いはシックでいいと思いました。
休憩が1回というのは少し厳しい。3回欲しいところですがせめて2回はインターミッション欲しいですね。
オーケストラは新国立でのローエングリンのときのひどい演奏とは別物といったところか。
小型の編成も幸いしていると思いますが、指揮者の締め具合が違うのだろうなという実感。さえた棒でしたね。音楽が少し停滞してしまうところがあり、もうひとノリ、スウィングが欲しい場面もありました。
おわり