草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

饒舌な言論は中身が空っぽ

2023年12月01日 | ネットの世界
 何かしら書き散らしている身としては、天に唾するようなものだが、今ほど言葉が軽い時代はないのではないか。意味もなくキーボードで文字を打てば文になるし、世の中の空気を察すれば、金儲けにもなるのである。さらには、ユーチューバーという手もあるのだ。
 昔は一字一字手で書いて、推敲に推敲を重ねてから人前に出した。わずか原稿用紙一枚であっても、並大抵のことではなかった。
 さらに、今は誰かの書いたものをコピーして、あたかも自分の主張であるかのようにすることもできる。出典も明らかにせず、誰もが饒舌に語れるようになったのだ。
 その程度の意見のわりには、「自説」を譲らず、相手を平気で罵倒するのである。自分の主張に自信がないから、かえって攻撃的になるのだろう。
 筆は一本であり、箸は二本である。昔から物書きは貧乏と決まっていた。世の中から一歩先を行く人であった。御託を並べて商売になるのは、偽物だからなのである。
 口達者な人間の言論というのがコロコロ変わるのは、そもそも中身が空っぽであるからだ。しかし、その方が商売になるのだから、世の中は分からないものである。

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