草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

今こそ三島由紀夫の崇高な精神に学ぶときだ

2024年06月08日 | 科学技術
 今の日本の政治をエンタメや商業主義で語ってはならない。差し迫った危機に対処するためには、そんな生易しいことでは対応できないからである。
 三島由紀夫は楯の会を運営経費や、「論争ジャーナル」の発刊にあたっては、自らが資金を提供した。金儲けをしようとする者たちとは一線を画した。特定の勢力から金銭的な援助を受けることも潔しとしなかった。
 さらに、三島における純粋性というものは、安易な未来を語ることを拒否することであった。今から5年10年先のことのために、現在を犠牲にすることは、まさしくモラトリアムにほかならないからだ。三島の「反革命宣言」にこそ学ぶべきなのである。
「われわれは、護るべき日本の文化・歴史・伝統の最後の保持者であり、且つその精華であることを以て自ら任じる。『よりよき未来社会』を暗示するあらゆる思想とわれわれは先鋭に対立する。なぜなら未来のための行動は、文化の成熟を否定し、伝統の高貴を否定し、かけがえのない現在をして、すべて革命への過程に化せしめるからである。自分自らを歴史の化身とし、歴史の精華をここに具現し、伝統の美的形式を体現し、自らを最後の者にした行動原理こそ、神風特攻隊の行動原理であり、特攻隊員は『あとにつづく者あるを信ず』という遺書をのこした」
 薄っぺらな未来をに口にしない三島は、一回きりの決起によって、日本人が目指すべき崇高な価値を体現したのだ。俗化した大衆迎合主義の金への執着は、もっとも恥ずべき行為であった。目先の政治的な有効性も無視した、やむに已まれぬ行為こそが、白虎隊の少年たちのように「人生古自り 誰か死無からん 丹心を留取して 汗青を照らさん」(文天祥)ということになるのを、誰よりも三島は熟知していたからなのである。

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