草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

故郷としての地方が活性化すれば日本は必ず復活する!

2019年04月13日 | 思想家

荻生徂徠に『政談』に「今の世の人、百姓より外、武士も商人も故郷と云ふ者を持ず、雲の根を離れたる境界、哀れなる次第也」とい文章がある。土地から切り離されたために、武士本来の体力、知力が失われたのを嘆いた言葉である。「町人の風俗傾城町、野郎町の風儀、武家に移り、風俗悪き慰め多き所なれば、武芸、学文の嗜みも薄くなる」というのが徂徠の考え方で、武士に知行所の田園に帰り、自給自足の生活をせよというのだ▼今の時代においても、それはあてはまる気がする。太陽を拝んで、自然の営みと共に暮らせば、人間としての何かが見えてくるのではないだろうか。日本が日本であるためには、地方をもっと活用すべきなのである▼太平洋ベルト地帯に日本の人口の大部分は集中している。しかし、そこで育つ子供たちは、土というものとの触れ合いがまったくない。まっとうな心身が育まれるわけはない。日本が行き詰まっているのは、地方が顧みられなくなっているからだ。徂徠のいうように、日本人一人ひとりが地方に拠点を構えるべきなのである。帰るべき故郷が人間には必要だ。雑然とした大都会のなかで、人混みにもまれて暮らすのは、人間にとって好ましい環境ではない。今国がすべきは、地方の活性化であり、それは取りも直さず、日本人が日本人としてのエネルギーを取り戻すことなのである。

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