草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

三島由紀夫と林房雄

2007年06月17日 | Weblog
まだ10代であった頃の本を引っ張り出して読んでしまった。林房雄と三島由紀夫の『対話・日本人論』である。昭和41年に初版が発行され、僕が手にしたのは昭和45年発行で、すでに8刷目であった。三島は何かに苛立っているようで、それを婉曲に林がたしなめていた。三島が問題にしていたのは、日本のアメリカ化であったようで、丸山真男を批判しているのも、西洋の考え方をあてはめて日本の政治を分析したからなのである。恋闕という言葉が象徴するように、忍ぶ恋に身を捧げるというパトスがほとばしり出ていた。理性によって押さえられない情念が向かう先は、自ずと決まっていたのではなかろうか。今の日本を見渡してみても、歴史とか伝統にこだわるのは、一握りの保守派になってしまった。小沢を毛嫌いしたくなるのは、三島は主張するような、日本への一途さが微塵もみられず、何でもありだからだ。僕は自民党の改革を受け入れようと思う。それが三島の言う日本を守ることになると信じるからだ。しかし、そのほかの政治勢力は、それがみあたらない。ささやかなことかも知れないが、特攻隊の遺書に涙した小泉や、日本という国家を国家たらしめんとする安倍を、心底応援したくなってしまうのである。自民党もアメリカによって骨抜きにされてしまっている。それでも、最後の一線だけはかろうじて守っているのだ。三島の精神を受け継ぐことは、現実的な対応によって、守るべき日本を死守することではなかろうか。本棚に眠っていた本が、僕にそう語りかけてくれたのだった。
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民主党は社会主義

2007年06月17日 | Weblog
民主党の政策を読んでがっかりしたね。あれはいったいなんだ。農家に所得保障をします。高校まで教育費は無償にします。教員の身分は守ります。挙げ句の果てに、高速道路を無料にするとも言っているんではなかったかな。これではまるっきり自民党以下だ。今までと同じで、社会主義の政党だよ。参議院の全国区の候補も、連合の組合候補が八人もいるし、しかもだよ、七〇歳を過ぎた年寄りばっかりだよ。そんな者たちに日本の政治を渡すと大変なことになってしまう。所詮は組合の政党なのに、小さな政府を口にすることが間違っている。小沢は主義主張はどうでもいいから、鈴木宗男ともくむし、スターリン主義党とも仲良くなる。自民党の権力の中枢にいて、首相候補を呼びつけた男が、まともな考えをもっているわけがない。過去の亡霊を英雄とはやしたてるほど国民が愚かだとは思わないが、日本の政治は過去を清算しないと前には進めないと思うよ。
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