ポポロ通信舎

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今度こそ本気で取り組め!拉致問題

2011年12月19日 | 政治

めぐみさん母「事態動いて」=拉致家族ら、進展に期待―北朝鮮総書記死去(時事通信) - goo ニュース

パソコンも原発も必ず壊れる。もちろん独裁者の体も不死身ではない。

「影武者」説もあり、金正日の実体はどこまで本当の話かわからないが、もし移動中の列車内で急性心筋梗塞が原因で亡くなったとしたなら、多くの独裁者の末路が悲惨なのに比べ天寿を全うできたということになる。ちょうど今読んでいる本の一冊が、『北朝鮮崩壊のシナリオ』。著者は脱北者の黄長(金日成総合大学元総長、金正日の家庭教師、恩師 1923-2010 87歳没)。

ちょっと喜劇王「エノケン」にも似た風貌の黄長(ファンジャンヨブ)。彼の記述する理論水準は極めて高いと感じる。本書では「国際社会は金正日の人質戦術を断固鎮圧しなければならない」として北朝鮮の民主化のプロセスを示している。

黄長は、日本に対しては、金正日政権と急いで国交正常化をすることはない。次の新しい政権と交渉するべき。また北朝鮮が崩壊したなら難民がどっと日本に押し寄せることを(日本人は)心配することはない。ベトナムやカンボジアでは相容れない思想対立する勢力同士の争いで、敗者は国内に居られず海外への逃亡となった。しかし北朝鮮の場合は体制内部の崩壊になり、これまでの国家の崩壊の歴史を見てもこのパターンでは海外への逃亡はない。むしろ国外に亡命している同胞が続々祖国に帰ってくることになるだろう、と。

日本と韓国はしっかり「戦友関係」として結び合うべきで、竹島(独島)の問題などで対立している余裕はない。島がどこかに雲隠れするわけでもない。(韓国人が)日本を糾弾する情熱は北に住む2300万人同胞を救援ための闘争に向けるべき。竹島問題は南北統一後、ゆっくり話し合えば良い。

おそらく黄長は、このたびの日本大使館前に慰安婦像を建てた問題でも、「今は韓国と日本がいたずらに対立している時ではないだろう」とあの世できっとあきれ嘆かれているに違いない。

とにかく金正日の死去によって「次の新らしい政権」にはなる。日本の政権交代劇同様、大きな期待は禁物だが懸案の拉致問題が進展するチャンスではある。日本政府、外務省は、最高責任者が交代する今、この機会に本腰を入れ、弔問外交を含めあらゆる努力を払って失踪者全員の奪還を実現してほしい。

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北朝鮮 崩壊へのシナリオ
黄長
河出書房新社

 

 

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