ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

エスペラント反対論の現実

2018年07月29日 | エスペラント
ザメンホフ博士によって考案された国際語エスペラント。Esperantoは希望を持つ人の意味。国際エスペラント協会には116ヵ国の会員を有し本部はロッテルダム(オランダ)。しかし、思うようには広まりませんね。

きょうはエスペラント語への反対意見をみましょう。(「ポポロ通信」8号 1988年 参照)
(1)英語がすでに国際語である。なにをいまさら。
(2)大国の言語でなければこれを支持する政治的・経済的な力を欠くので成功しない。
(3)使用人口が少ないので非現実的。
(4)やさしいといってもやはりムズカシイ。
(5)背景に文化が無い二流言語。
(6)人工語では感情の機微、情熱の奔騰を表せない。
(7)しょせんヨーロッパ言語。アジア人のものではない。
(8)方言に分裂してしまう。
(9)言語を替えることはできない。
(10)エスペラントは完全ではない。新しい人工語をどれかに決めるのは不可能。

みなさん、いかがお感じでしょう。
当ブログのポポロ(popolo=人々)もエスペラント語です。
国際平和と平等の精神を持つエスペラント語ですが普及の歩みは遅いです。ザメンホフは互いの民族がぶつかり合い戦いが尽きない世の中の矛盾の解決を、共通の言語に求めました。言葉の標準化とでもいいましょうか。それも特定の強国の言語をベースにするのではなくて。この平等と相互理解の精神は大切にしたいと思います。

かつて日本社会党が政権構想の政策の一つにエスペラント語をローマ字教育のように義務教育の中に取り入れる案が提示されていたこともありました。
ITの世界でLinuxというOSがあります。オープンソースで皆で作り上げていく。コンピュータの世界ではこうした考えのもとに共同作業で創作されることはめずらしいことではありません。Wikipediaもそうですね。エスペラントにもこうした形が応用できないものでしょうか。
それにしても国際連合国際裁判所もそうですが「国際」と銘打ったものが理想通りには進んでいないのが現実ですね。

「理想と現実」のちがい、言語についても感じます・・。
 

【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

 

Esperanto《ザメンホフ物語》①

コメント (4)
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