ポポロ通信舎

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パナソニックの人事史にまなぶ

2018年07月20日 | 経済

『パナソニック人事抗争史』(岩瀬達哉著 講談社)を読みました。
2015年の発行ですが、8代社長の津賀一宏氏は現在も変わらずで現状認識を得るにも十分参考になる本でした。(以下敬称略)

2008年10月社名を「パナソニック」に改称。
 同年12月三洋電機の完全子会社化に向け資本業務提携の締結

創業者の松下幸之助は2代目社長は娘婿の松下正治に委ねたが、3代目は22人抜きの山下俊彦を選んだ。孫に当たる松下正幸は今、副会長。

どうしても三洋電機と比較してしまう。世襲にあえて固執しなかった松下幸之助には先見の明があったと思います。これまでの松下電器、パナソニックの歩みをあらためてながめてみると三洋電機とも良く似た私企業のもつ共通点が見て取れる。

1990年に「Break Throgh(ブレイクスルー)」のスローガンを掲げたという。松下電器にとってはアルファベットの標語は初めてのことだった。大泉町の東京三洋電機ではブレークスルーは、ラガーマンでもあった当時の黒河力副社長の経営方針でもしばしば使われたスローガンだった。1980代には社内報などでも盛んに登場したフレーズでもあった。

プラズマ対液晶の闘いも興味深かった。ひとつ前のVHS対ベータ戦のようには行かなかった。プラズマでは、かつてのベータ盟主で敗軍の将だったソニーのようなおごりが松下にもみられた。本書ではプラズマの失敗は「人事の失敗」とも解説している。

人事はむずかしい。民間でも公務員でも宮づかいに共通していると思いますが、人事はともすると「何が正しいか」でなく「誰が正しいか」になってしまう恐れがあります。人事は「好きな人間」によって決定してしまう傾向は否めませんね。

「創業は易く守成は難し」という故事があるようですが、企業が代々と生き残っていく道は険しい。パナソニックは、人事面で苦労しながらも「守成」を果たした企業の一つといえそうです。

 

【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔

ドキュメント パナソニック人事抗争史 (講談社+α文庫)
岩瀬達哉著
講談社


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