ポポロ通信舎

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アベノミクスは浦島太郎経済学

2013年02月01日 | 経済

浜矩子さん、一見ふてぶてしそうで強面(こわもて)な感じの経済学者ですが、適切な自説をはっきり述べる人なので好感がもてます。

浜 矩子(はま のりこ 1952年東京生)エコノミスト 。専門は国際経済。一橋大卒ー三菱総研ー現在、同志社大学院ビジネス研究科長。

富をわかち合う=成熟戦略に

アベノミクスを浦島太郎の経済学だという。50~60年前の公共事業バラマキ型の御伽草子のような古典経済学、いずれ気がついて夢から覚める時は遅いという意味で時代錯誤の「浦島太郎」なのだろう。
長い動画ですが、終了10分前くらいに浜矩子の考えが要約されています。「成長戦略」で拡大を追い求め続ける時代ではない。「成長」に対する考えに誤解がある。量的に確実に大きくならなくてもすでに十分に富を蓄えているわけだから、富を分かち合う、包摂度を高めること。(この部分は当広場「アメリカインディアンの包摂思想、POWWOW」を思い出します)量的拡大をめざすゆえに人を振り落とす(リストラ)ようであってはならない・・。

確かにこの10年で民間給与は223兆円から194兆円、14%減までに落ち込んでいる。一方、巨大企業の内部留保は143兆円から260兆円、1.8倍に膨れ上がる反比例を示しています。世の中に出ていないこの蓄えられた富を「眠った金」とせずに、少しでもリストラ防止のため賃金に充てるなら雇用は安定し購買力も呼び戻されデフレ解消にもつながって行くというものです。

【浜矩子氏:アベノミクスは浦島太郎の経済学だ 聞き手 神保哲生氏】

 

アベノミクスでなく「ーリスク」にならないか

おそらく大手広告社とマスコミの合作による造語「アベノミクス」。「10兆円の景気対策をやるのだから国民の生活の改善につながらなければ意味がない。財政出動と金融緩和では、シロアリとハゲタカにエサを与えるだけではないか」としてアベノミクスをアベノリスクと危惧しているのは森ゆうこ参議(生活の党)。「安倍の」+「リスク」(危険)としたところが逆説的でうまい表現と思う。

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コメント
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