安全問題研究会~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

公共交通と原発を中心に社会を幅広く考える。連帯を求めて孤立を恐れず、理想に近づくため毎日をより良く生きる。

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当サイトは列車の旅と温泉をメインに鉄道・旅行を楽しみ、また社会を考えるサイトです。

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●管理人の著作(いずれも共著)
次世代へつなぐ地域の鉄道——国交省検討会提言を批判する(緑風出版)
地域における鉄道の復権─持続可能な社会への展望(緑風出版)
原発を止める55の方法(宝島社)

●管理人の寄稿
月刊『住民と自治』 2022年8月号 住民の足を守ろう―権利としての地域公共交通
核のない未来を願って 松井英介遺稿・追悼集(緑風出版)

●安全問題研究会が、JRグループ再国有化をめざし日本鉄道公団法案を決定!

●安全問題研究会政策ビラ・パンフレット
こんなにおかしい!ニッポンの鉄道政策
私たちは根室線をなくしてはならないと考えます
国は今こそ貨物列車迂回対策を!

【管理人よりお知らせ】カテゴリ再編など

2012-10-14 22:57:50 | 運営方針・お知らせ
管理人よりお知らせです。

1.安全問題研究会サイト内に、福島原発告訴団、告訴・告発運動に関する当サイト管理人の原稿集コーナーを設置しました。このコーナーは、当ブログ冒頭の「当ブログのご案内」(携帯電話、スマートフォンでは表示されません)からもリンクを貼っていますので、PCの方はこちらからもご覧ください。今後、福島原発告訴団に関し、当サイト管理人が原稿を発表したときは、このコーナーで発表します。

これに伴い、「原稿アーカイブ(福島原発告訴団)」カテゴリは廃止、代表的な原稿だけを残して「原稿アーカイブ」に統合しました。

この結果、当ブログのカテゴリ数は、1つ減少し、14となります。

2.安全問題研究会サイトに「大阪市営地下鉄民営化になぜ反対なのか」をアップしました。こちらも「当ブログのご案内」からリンクを貼っています。

関市政から平松市政に代わっていったん凍結となった大阪市営地下鉄の民営化が、橋下市政になってまた動き出しています。しかし、巨大な資本投下と莫大なメンテナンス費用を必要とする地下鉄は、民営事業で運営するにはふさわしくないものであり、東京地下鉄などを例外として、世界的にもほとんど例がありません。このコーナーでは、おもに地下鉄の安全運行を確保する立場から、安全問題研究会がなぜ大阪市営地下鉄民営化に反対するのかを明らかにします。

なお、このコーナーは、関市政時代に作成し、この間ずっと安全問題研究会サイトで公開を続けてきたものですが、わかりにくい場所にあり閲覧が困難となっていたため、今回、当ブログからのリンクを貼ることで見やすくしました。

大阪市営地下鉄民営化問題、鉄道安全問題に興味・関心をお持ちの方は、ぜひご覧ください。

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10.13さようなら原発集会in日比谷

2012-10-13 23:21:48 | 原発問題/一般
日比谷野外音楽堂で開催された「10.13さようなら原発集会in日比谷」(さようなら原発1000万人アクション実行委員会主催)に参加しました。参加者は野音を埋め尽くし、主催者発表で6500人。ほとんどが労働組合関係者でした。

午後1時半から、集会はYaeさんのコンサートで始まりました。

午後2時からは、主催者・呼びかけ人を代表して、鎌田慧さん(ルポライター)があいさつ。JA(農協)グループが、10月10~11日に開催された第26回定期大会で脱原発の運動方針を採択したことに触れ、「大間原発にたったひとりで反対してきた“あさこハウス”の熊谷あさ子さんは、「海と畑があれば他に何もなくても生きていける」と決して電力会社に土地を売らなかった。電源開発は彼女の土地をあきらめ、別の場所に原発を建てるため設計変更しなければならなかった。JAの方針転換は大きなできごとであり、命を生産する農業が原発と全く相容れないとわかった農業者の固い決意だ。この決意に応え、私たちは今こそ原発を叩き潰そう」と述べました。

続いて、名古屋での集会に参加するため、この場に参加できなかった落合恵子さん(作家)のメッセージが朗読。「私が中学生の頃、第2次大戦があった。私は中学生の素朴な思いで「大人たちはなぜみんなで反対しなかったの?」と訪ねた。…今、私たちは同じ過ちを犯し、同じことを問われている」。そして、1945年にラテンアメリカで初めてノーベル文学賞を受賞した女性作家の言葉を引きながら、「今まさに骨格が育ち、血肉が成長している子どもたちに、1日たりとも待てなどといえないように、被曝にさらされながら骨格が育ち、血肉が成長している福島の子どもたちに、1日たりとも待てということなどできない」と子どもを守る必要性を訴えました。

高橋哲哉さん(哲学者)は、「3.11でわかったことは、この国の政府は平気で国民を欺き、捨て去り、国民以外の住民を排除するということ。オスプレイの配備問題を見ても、政府・行政はどこを向いて仕事をしているのかといわざるを得ない」と政治・行政を強く批判。先日から報道されている福島県民健康管理調査をめぐる「秘密会」問題やSPEEDI隠ぺい問題等を挙げ、「福島で生まれた者として私が残念に思うことは、福島県もまたこの1年半のあいだ、県民に対して欺き・捨て去りに終始したことだ。国を変えることと同時に、こんな福島県を変えなければならない」と、住民切り捨ての福島県政変革を強く主張しました。その上で、「郡山市で、子どもたちに集団疎開を求める裁判(仮処分申請)が闘われている。福島県民には避難の権利が認められるべきだ」と、「ふくしま集団疎開裁判」への支援を訴えました。

福島現地からの訴えは、「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の森園かずえさん。「1年半経っても、私たちは地震が起きるたび、避難しなくてよいのだろうかと心配し、“あの日”に引き戻される。…福島では、蚊や蛾などの小動物が去年に比べてずっと少なかった。トンボは1匹しか目にせず、普段の年ならコンビニの青い紫外線灯(殺虫灯)に衝突しているはずの虫もほとんどいない」と福島での「命の危機」を訴えました。「いま、東京が、何事もなかったかのように生活していられるのは、懸命に収束作業に当たっている被曝労働者、作業員がいるから。3千人の作業員の6割は福島県民。加害者が被害者を雇っている。これが福島の現実だ。…こんな状態になっても原発を動かそうとする人たち。地球は人間だけのものじゃない。この会場には、普段働いている方も多いと思うが、私は原発メーカーである東芝・日立の人たちに、命とは何か問うてみたい」。

また、森園さんは、福島原発告訴団、ふくしま集団疎開裁判、「子ども・被災者支援法」の重要性に触れながら、これほどの事故でも誰も責任を取ろうとしない現状を変える必要を訴えました。「全国の女性たちはつながっていきましょう。その女性たちをサポートしている男性の皆さんも一緒に頑張りましょう」。

「あさこハウス」からは小笠原厚子さんが報告。「どんなに無視され、村八分にされ、孤立させられても、私の母は電源開発に決して土地を売らなかった。今、新規原発の建設を認めないと言いながら、政府は一方で大間原発の建設再開を認めたが、もし、母があのとき、あきらめて土地を売っていたら、今頃大間原発は稼働していただろう」と、1人でもあきらめず闘うことの必要性を訴えました。

呼びかけ人のひとり・大江健三郎さん(作家)は、「もともと希望とはあるものともないものとも言えない。それは地上の道のようなものである」という、中国の小説「故郷」(魯迅)の一節を引きながら、「原子力ムラの弱点は、私たちに何も希望を示せないこと。私たちはこうして集まり続ける限り希望がある。集まって道を作り、希望を持って生きよう」と述べました(ちなみに、「故郷」はこの一節の後、かの有名な「もともと地上に道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ」に続きます)。

同じく呼びかけ人のひとりで、今日、体調不良のため欠席となった内橋克人さんに代わり、脱原発を宣言して注目を集めた城南信用金庫の吉原毅理事長が閉会のあいさつ。吉原理事長は、この集会に出席する直前、東京で開催中のIMF(国際通貨基金)・世界銀行総会に経営者のひとりとして参加した後、この集会に参加しました。日本広しといえども、IMF・世銀総会と反原発集会に同時に参加したのはこの人くらいでしょう。

「IMF・世銀総会に経営者の立場で参加してきたが、彼らの一番の心配は電力不足と、脱原発が電気料金値上げにつながることだった。しかしどちらも心配はいらない。電力は足りているし、原発は安いという宣伝も全く事実ではない。なぜなら、無限大のコストがかかる使用済み核燃料の処理費を電力会社はコストに含めていないからだ。なぜ含めていないか。後の世代、つまり子どもたちに初めからツケを回すつもりでいるからである。この会場には会社で働いている人が多いと思うが、会社とは会計でコミュニケーションを取る場所。そこで会計がおかしいという状態になっている」と、経営者独自の視点で、原発コストをごまかす電力会社、経営者を批判しました。

「政府が2030年代に原発ゼロの方針を決定したとき、経団連、経済同友会、日商の経済3団体が連名で「原発ゼロは現実的ではない」と共同声明を出した。(大飯原発)再稼働の時も「中小企業は再稼働で大変喜んでいます」と野田首相に感謝した。私も経済団体に属しているのに、あの共同声明を出すとき事前に何の相談もなかった。経済団体は中小企業の代表というが、いったいどこの中小企業の代表なのか」と、自分が所属している経済団体を批判しました。

「私はヘアードライヤーを使わなくてすむよう、髪を短くした。節電は誰にでもできる」と、吉原理事長は会場の笑いを誘いながら、こう述べました。「経営者の中にいると、やっぱり大事なのはカネ。でも、経済・企業活動の目的は本来、人を幸せにすることで、儲けはその手段に過ぎない。経営者でも、もう原発はこりごりだという人がたくさんいる。いま、経営者に求められているのは脱原発に踏み出す勇気だ」。

鎌田さん、落合さん、高橋さん、そのいずれもが「3.11がまるでなかったかのように再稼働の動きが強まっている」と、3.11の風化と原発推進派の巻き返しの動きに強い危惧を抱いている点で共通していました。

その後、参加者は、会場周辺をデモ行進して脱原発を訴えました。

福島集団疎開裁判、福島原発告訴団運動はともに、いま最も重要な局面を迎えています。集団疎開裁判は、住民の請求を棄却した1審・福島地裁郡山支部決定を受け、現在、仙台高裁で抗告審が行われていますが、一般の裁判の弁論に当たる審尋が行われるなど、1審の決定を変更させる道が開かれつつあります。福島原発告訴団運動には、筆者も事務局周辺にいる者として関わっていますが、世間の関心も高く、被害の大きかった関東・東北を中心に、告訴人1万人を目標として進められています。告訴人を福島県民・福島避難者に限定した第1次告訴(6月11日)に次ぐ第2次告訴は11月15日に予定しており、現在はラストスパートの情勢です。まだ参加していない方、国や東京電力に責任を取らせたい方は、締切が迫っていますので、ぜひご参加をお願いします。

「子ども・被災者支援法」は、今年6月、超党派で提案され、全会一致での成立を見ました。被災者救済の概略だけを示す理念法であり、誰を、どのように支援するかは今後、復興庁が定める基本計画で策定されます。救済範囲を具体化し少しでも広げたい被災者と、「財政難」を理由に支援範囲をできるだけ狭めようとの思惑を持つ政治・官僚との激しいせめぎ合いが続いており、こちらも重要な局面を迎えています。

疎開裁判、告訴団運動、子ども・被災者支援法の闘いはリンクしています。福島では、すべてを失い、最後にひとつだけ残った健康さえ奪われようとしている県民の厳しい現実があります。全国、全世界からの支援が必要とされています。福島を忘れず、見失うことなく、福島を原点に、切り離されそうになっている連帯の手を、もう一度、強く、握り合っていきましょう。


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本日の放射能測定値

2012-10-11 23:33:34 | 福島原発事故に伴う放射能測定値
1.測定年月日、時間
 2012年10月11日(木) 午後10時45分~10時55分

2.測定時の気象条件(晴/曇/雨/雪の別及び風向、風速)
 天気:曇
 風向・風速:北西 1m

3.測定場所及び測定結果(単位:マイクロシーベルト/時)
(1)福島県 JR新白河駅西口(高原口)
  ・新白河駅西口バス停横の土壌地
   大気中(高さ100cm)   0.48
   土壌(高さ10cm)    0.52

  ・新白河駅西口駐車場
   大気中(高さ100cm)   0.34
   舗装路面(高さ10cm)  0.37

(2)自宅室内(RC)    0.16

<放射線量測定に関するお知らせ>
次の定期測定は、2012年10月18日(木)に実施します。

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新宿ルミネ、ついに「ベルク」追い出しを断念

2012-10-07 22:56:13 | 鉄道・公共交通/交通政策
新宿駅構内にある飲食店「ベルク」は、JR発足以来20年以上にわたって構内で営業を続け、顧客の強い支持を受けてきた。そのベルクに対して、駅ビルの「大家」のルミネが5年前から、執拗に立ち退きを求めていることは、当ブログと安全問題研究会で何度かお伝えしてきた。

法的には、借地借家法による「定期契約」(一定期間経過ごとに貸し主と借り主が協議して契約を延長するかどうか決める)ではなく、借り手に強い保護が与えられる「一般契約」(借り手が立ち退きに同意しない限り契約は自動延長され、家主は追い出すことができない)であることから、JR東日本は立ち退きをさせる法的根拠がなく、「強制追い出し」ができないまま今日までベルクが存続してきた。

追い出し断念となった経緯については、井野店長のブログが説明しているとおりだ。家主がテナント商店に退去を迫る場合、退去期日の半年前までにその旨を通知しなければならず、通知をしなかった場合、契約は自動的に2年延長されることになるというのだ。

今回、JR東日本とルミネが9月30日までに「退去に同意を求める通知」を出さなかったことから、ベルクに対する賃貸契約は2013年4月から2年間延長される。つまり、2015年3月までは立ち退きの心配をする必要はなくなるわけだ。

「顧客からのベルク営業継続を求める声、2万名近い署名を無視できない」と、ルミネ側は表明したという。大家にしても、テナントが儲かり、テナント料をきちんと払ってくれるのだから悪い話ではなかろう。ビジネスの基本である「WIN-WIN」の関係(どちらも利益を得る)になっているのだから、よいではないか。

借地借家法が、借り手を強く保護する内容になっている理由は想像の域を出ないが、この法律の制定が1991(平成3)年であることを考えるとおおよその答えは出る。今となっては信じられないが、当時はバブル経済まっただ中で、土地を買収しては転売して利益を得る「地上げ屋」が横行していた。地上げ屋の中には反社会的集団もいて、都心に近い住宅地では、土地の転売で利益を上げるため、人が住んでいる住宅まで重機で壊すなどの不法行為をする者もいた。こうしたことを背景に、居住者や借り手を強く保護する法律の制定が当時、求められていたのだ。

顧客からの声を背景に、ベルクはますます評判を上げたように見える。当ブログ管理人も新宿界隈に来たときは時折、ベルクを利用するが、食材にとことんこだわっていることもあって、あらゆるものがおいしい。

ルミネはエキナカを若者向けファッションビルとして統一したいようで、その趣旨に合わないベルクの追い出しを図っていたようだが、画一的大量生産・大量消費の時代だった20世紀ならいざ知らず、今はみんなが違う方向を向き、それぞれ別の目標を目指す多様性の時代なのだ。ルミネがファッション専門ビルである必要はない。種々雑多な店舗が切磋琢磨しながら個性を発揮していくほうが、今の時代にはふさわしい。

ルミネにとって、次の契約延長まで2年半の時間的猶予もできた。ぜひこれを機会に、多様性の時代に適したエキナカのあり方についてじっくり検討し、ベルクのような個性的な店こそ率先して残す決断をしてほしいと思っている。

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富士急行に乗る

2012-10-06 23:15:35 | 鉄道・公共交通/趣味の話題
東京都日野市に行く用事があったが、用件自体は午後3時開始と遅めなので、朝早く家を出て富士急行に乗ることにした。日野市は八王子の少し手前で、東京都心に出るのも山梨に行くのも大して変わらない地理的条件だ。それなら、この機会に未乗路線の富士急行に乗っておいたほうがいい。

それに、こんなことを言ってはなんだが、東日本大震災を受け、富士山噴火の可能性は劇的に高まっているとされる。もし近い将来、大噴火となれば、富士急行は復旧もできず廃線になる恐れもある。「あのときに乗っておけば…」などと後悔するのは避けたいと思ったこともある。

新幹線を大宮で降り、8時53分発快速「むさしの」乗車。八王子で特急「かいじ101号」に乗り換える。本当は大月行き快速があればよいのだが、八王子以西は極端に列車本数が少ないため、やむを得ない。

八王子駅のホームで、かいじ101号到着とともに「今日は、かいじ号の自由席が大変混雑しております。グリーン車を除く指定席車のデッキ、通路にお立ちになっても結構でございます」と告げるアナウンスが流れる。初めから「立て」なんて放送は初めて聞いた。何でこんなに混んでいるのかと思ったが、思い返すと今日は3連休初日、しかも午前中で好天と来れば、混まない方がおかしい。

予想通り、座席は全く空いていないが、それでもデッキの車窓が見える場所を確保できた。乗車時間は30分ちょっとだからどうということはない。

大月に到着。乗り換え客で券売機が大変混雑しており、八王子で河口湖までの通し切符を買っておいてよかったと思った。富士急行もそうだが、富山地鉄や島原鉄道などのように、地方私鉄でも旧国鉄時代から特急や急行列車の直通運転を受けていた路線は今なお連絡運輸(通しでの切符発売)をしているところがほとんど。現在でも連絡運輸があるに違いないと踏んで通し切符を確保しておいたのだ。

大月からは「フジサン特急5号」乗車。この列車も混んでいて、やっとデッキに立ち位置を確保。田野倉駅では快速を待避。禾生駅でも普通を待避と、どちらが優等列車かわからない。ようやく相手列車を待たせて通過したと思ったら、待たせた相手は特急。もはや列車種別など全く無意味という、ある意味恐ろしいダイヤだ。

富士山駅で列車方向が変わる。もともとこの駅は昨年まで富士吉田という駅名だったが、富士山観光の拠点であることをアピールしたいと駅名改称した。列車は河口湖に到着した。

河口湖では1時間ほど時間があったので、駅の中や周囲を散策。時間があれば河口湖に行き、温泉に入り、さらには泊まりたいがそういうわけにも行かない。駅の中の飲食店で、ご当地メニュー「吉田のうどん」を食す。太くてコシのある麺のためか、これ1杯で満腹になる。麺の太さは、どう見ても普通のうどんの2倍はあった。

12時54分発の快速「富士登山電車」で折り返す。快速だが座席定員制で、事前に「着席券」(整理券)を購入しておかないと乗車できない。驚いたのは、快速でありながら河口湖~大月の所要時間が39分であることだ。往路の「フジサン特急5号」が10時43分大月発、11時34分河口湖着で51分かかっているから、特急より快速のほうが速いことになる。やはり列車種別は全く無意味だ。

大月からは「かいじ112号」で八王子へ。青梅特快に乗り換え日野市に着く。日野市での所用をすませた後、帰宅。

【完乗達成】富士急行(大月線、河口湖線)

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本日の放射能測定値

2012-10-04 21:27:06 | 福島原発事故に伴う放射能測定値
1.測定年月日、時間
 2012年10月4日(木) 午後7時45分~7時55分

2.測定時の気象条件(晴/曇/雨/雪の別及び風向、風速)
 天気:晴
 風向・風速:北西 2m

3.測定場所及び測定結果(単位:マイクロシーベルト/時)
(1)福島県 JR新白河駅西口(高原口)
  ・新白河駅西口バス停横の土壌地
   大気中(高さ100cm)   0.51
   土壌(高さ10cm)    0.52

  ・新白河駅西口駐車場
   大気中(高さ100cm)   0.30
   舗装路面(高さ10cm)  0.41

(2)自宅室内(RC)    0.15

<放射線量測定に関するお知らせ>
次の定期測定は、2012年10月11日(木)に実施します。

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10月…ついに自分の時代が来た?

2012-10-03 20:20:40 | 日記
10月になった。

職場では、私と同じ2009年4月から配属されていた上司(課長)が10月1日付で県外の関連会社に異動になった。この課長の他に、2009年4月以前からの配属者はいないから、ついに私が課で一番の「古株」ということになる。

事業の新規性(新しい仕事をどんどん創り、手がける)よりも継続性(以前からある仕事を維持する)のほうが重要な保守的な職場では、よほど能力的に問題のある人物でない限り、同じ部署に長くいる人間ほど仕事がこなせるようになるから、単純に「古い奴ほど偉い」ということになる(事業の新規性が重要な職場・職種はこの限りではない)。

そうした古株の中には、上司よりもよく仕事を知っていて、暗黙のうちに職場を支配する人物がいる。いわゆる職場の「主」である。人事も決して手をこまねいているわけではなく、そうした「主」が生まれないように考慮はしているものの、最近はメンタルヘルスだの不祥事だのといった人事以前の問題が多すぎて、人事が本来の人事業務に手が回らなくなるという本末転倒な状態になりつつある。そうした「政治空白」が、私の職場でも多くの「主」を生み出しており、次第に手をつけられない状況になってきている。まぁ、職場全体で見れば、私もそうした「主」のひとりなのだろう。

こういう状況になると、もはや自分の仕事はできて当たり前。部署の中心として全体を見渡し、チームが仕事をしやすいような環境作りをすること、あえて汚れ役を引き受けてでもチーム全体のため上に言うべきことはきちんと言うこと、問題を抱えていたり、体調が悪そうなメンバーがいたら声をかけ、相談に乗ることなどが私に期待されている役割といえるだろう。言うのは簡単だが、これはなかなか難しいことである。

しかし、私は言いたいことを我慢してもいいことは何もないと悟ったので、もうだいぶ以前から上にも意見は言っている(というより、同じ部署で3年目になる頃から、「上司も大したことがない」とわかってくる)。

原発事故が起きて以降、福島を出たくて出たくて仕方なかったのだが、いまだに出られないでいる、という事情はひとまず置こう。原発のことを考えなければ、自分より長い人物がいなくなった職場ではいよいよ自分の時代が来たわけで、決して悪い話ではない。むしろ、いろいろな力関係の中で今までやりたくてもできなかったことを進めるチャンスだと思う。

その上、今月から組合役員も拝命した。いろいろな角度から、自分が職場の中心になりつつあることが実感できる。こうなったら、もうあと1~2年現在の職場に残留でもかまわない。どうせどこに行っても大変なのだし、原発も福島市・郡山市を別にすれば、関東・東北で状況は大きくは変わらない。

福島原発告訴団運動に現地でしっかり道筋をつける必要もある。この仕事をやり遂げるのは今や私たち以外にないとの自負もある。

まもなく、年1回の転勤希望調査の時期が来るが、今年は、昨年までと異なり転勤希望は出さないことになると思う。過去3年連続で出しても全く通らず、無意味な調査だと悟ったからである。現状では、希望調査は「本人の意見は聞いた」というアリバイ作りをするための会社側のセレモニーに過ぎない。そんなものにいちいち付き合っていられない。

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長く猛烈な残暑…記録ずくめの9月がデータで実証

2012-10-02 23:14:28 | 気象・地震
長く続いた猛烈な残暑。記録ずくめの2012年9月は、データにもはっきりと表れた。

9月の天候(気象庁報道発表)

○北日本中心に記録的な高温

上・中旬は日本の東海上で太平洋高気圧の勢力が非常に強く、北・東日本に張り出したため、北・東日本では気温がかなり高かった。特に北日本では月平均気温が統計を開始した1946年以降で最も高くなり、記録的な高温となった。このため、日本の平均気温偏差も1898年以降9月として最も高くなった。

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2012年が、1898年以来、最も暑い夏だったことが証明された。平均気温平年差は東北・北海道のほぼ全域で3度以上高く、逆に西日本では平年より低いところもあった。9月上旬には、白河市の気温が大阪市や那覇市より高いこともたびたびあった。

平均気温が平年より2度高ければ異常気象といわれるのがこの世界。それが平年より3度以上も高いというのだから、やはり100年に1度レベルの異常残暑だろう。

9月の平均気温が、観測以来最高を記録した51地点の中には、白河も含まれている。改めて、私の体感が間違っていないことが証明された。

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平成24年9月上・中旬における北海道周辺海域の海面水温について(気象庁報道発表)

一方、北日本が異常残暑に襲われている期間、北日本沖合の海水温が異常に高く、最大で平年より6度高い日があったことがこのプレスリリースから伺える。もともと海は、夏の間に大気中や陸上の熱を吸収して蓄え、冬になると放出するなどして陸上の温度調整を行う機能を持っている。その海でこれだけ異常な海水温上昇が見られた理由は、やはりこの9月の猛暑だろう。

ところで、独立行政法人海洋研究開発機構が、日本近海の海面水温異常が日本の夏に強い影響を及ぼすことを明らかにした。同機構のプレスリリースによると、海面水温の上昇と夏の猛暑には密接な関係があるという。こうした研究は、ぜひ今後も続けてほしいと思っている。

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【管理人よりお知らせ】別冊宝島「原発を止める55の方法」が出版されました

2012-10-01 21:10:55 | 書評・本の紹介
管理人よりお知らせです。

別冊宝島ムック「原発を止める55の方法」が宝島社から出版されました。(詳細

この著書は、各界著名人を中心に27人の人たちが、「どうしたら原発が止まるか」について、自分の意見を寄稿したものです。当ブログ管理人も、「加害者に責任を取らせる」立場から、告訴・告発運動の重要性について寄稿しました。

当ブログ管理人の寄稿内容は、宝島社より掲載許可を受けており、すぐ下のエントリで読めますが、こればかりでなく、参考になる意見があらゆる角度から提唱されています。600円という価格には十分な内容となっています。

27人の著者の方は、当ブログ管理人以外は全員が著名人です。正直、私ごときがこの人たちと一緒に並んでいいのかと思うほどの人々です。

原発問題に関心のある皆さまは、是非お買い求めの上、お読みいただくようお願いします。近隣の書店でお買い求めいただけるほか、アマゾン他のネットでも注文できます。

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原発を止める55の方法~闘う相手を明らかにし、いのちを問う――告訴・告発運動

2012-10-01 19:24:29 | 原発問題/一般
(当エントリは、当サイト管理人が「宝島ムック~原発を止める55の方法」向けに発表した原稿をそのまま掲載したものです。)


 福島原発事故以来、今日まで福島はさまざまな叫び声を上げてきた。避難や除染、賠償などあらゆる場でいまも要求し続けている。しかし、事故からもう1年半も経つのに今なお多くの住民が高濃度汚染地域にとどまる。除染は汚染土の仮置き場がみつからないため頓挫しており、賠償も遅々として進まない。福島の要求はまったくといっていいほど実現していない。

 政府、自治体、東京電力の誰もが自分を加害者だと思っていないことがその背景にある。

 福島県二本松市のゴルフ場との間で争われた訴訟で、東京電力が放射性物質を「無主物」だと主張したことは、その最もわかりやすい例だ。デモなどで街頭に出て要求を叫ぶ運動を1年間続けてきた私たちだが、「このままではなにも進展しない。加害者にこそきちんと責任を取らせるべきだ」ということを改めて強く感じた。福島原発告訴団による告訴・告発運動はそうした問題意識から始まった。

 ●福島地検に告訴 敵を明らかに

 原発事故による被曝を傷害罪と捉え、原発事故の直接的原因を作った加害者33人(東京電力15人、原子力安全委員会など政府関係者15人、御用学者3人)を業務上過失致傷罪などに問うことを目的として、告訴団は、わずか3ヶ月で1324人もの告訴人を集めた。自らも被曝しながら業務に当たらざるを得ない福島の捜査機関ならこの告訴を黙殺はできないだろうとの思いから、告訴先に福島地検を選び、6月11日に告訴状を提出、8月1日、検察に告訴を受理させるところまで来た。

 「誰と、どのようにして、なにを求めて闘うか」をはっきりと打ち出すことが運動にはもっとも大切であり、敵を明らかにすることなくして要求を勝ち取ることはできない。原子力に象徴される総無責任体制の利権ムラと闘う場合はなおさらである。

 避難、賠償、除染…福島県民は実にさまざまな要求を持っているが、そのどれにしても、加害者に怒りをぶつけ、彼らに対して自分たちが加害者、犯罪者なのだとわからせなければスタートラインにすら立てないことに私たちは気づいたのである。

 ●虐げられた人々をひとつにつなぐ

 告訴団は、その結成宣言で『政府が弱者を守らず切り捨てていくあり方そのものを根源から問うこと、住民を守らない政府や自治体は高い代償を支払わなければならないという前例を作り出すこと』が目的であると表明し、そのために『政府や企業の犯罪に苦しんでいるすべての人たちと連帯し、ともに闘っていきたい』と決意を述べている。3.11以降、多くの市民が「なにかがおかしい」と感じ、政府や企業に疑いを抱いている。水俣病の写真展や講演会が福島で開かれ、東京大空襲で満足な賠償を得られなかった人たちまでが福島入りし、一緒にできることがないか模索する動きも始まっている。ある若者は私にこういった―― 「最近、なにと闘っていても最後に必ず経団連が出てくる」。

 虐げられてきた市民が、自分たちを苦しめる共通の敵を発見し、それと闘うために手をつなぎ始めた。ウソと隠ぺいとカネで続けられてきたこの国の支配体制が、いままでにないレベルで大きく揺らぐ。告訴団結成宣言が高らかにうたい上げた決意は実現に向けて確実に進んでいる。

 私たちの役割は、虐げられてきた人たちをしっかりとひとつにつなぐこと。そして最終目標は、政府や企業が犯罪を実行しながら逃げ回り、責任を取ろうとしなかった「総無責任の時代」に終止符を打つことである。

 ●原発を否定し命の大切さを叫ぶ

 告訴団の中心メンバーには女性が多く、そのほとんどが「金より生命」が大切と訴え続けてきた。この訴えは大きな共感を呼んでいる。どんな金の亡者、守銭奴でも、金と生命、どちらが大切かと問われれば生命と答えざるを得ない。この社会で他人を踏みつけて金儲けに走り回ってきた愚か者たちに、このもっとも基本的で根源的な問いかけを繰り返し発する。

 生命と答えた人たちには、ではどうすれば生命を守れるか、あなたたちのやってきたことは生命と両立しないではないか、と何度でも追及し続ける。多くの被曝労働がなければ運転すらできない原発に対し「削ってもよい生命などどこにも存在しない」と訴える。

 そうしてすべての人たちが、生命こそもっとも大切だという生物としての基本に立ち返り、その理念を再確認して、はじめて原発は止まるのだ。

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