先月来の ロシア国による対ウクライナ国侵略に伴なう深甚な戦禍の間隙を縫う様に強行された、北鮮の新型弾道ミサイル試射の脅威に 多くの各位と憤りを共にする者だ。露・宇両国間の戦禍に関し、我国のネット界隈でも 先日のゼレンスキー・宇大統領の国会オンライン演説への賛意をメインに対宇応援や理解が進む一方、露側に媚びて宇側を貶める様な言動も散見されるやに聞く。
想えば プーチン・露大統領は旧ソ連邦の専門組織 KGBの長い在籍など、相当に諜報経験のある人物。戦時にあっても情報戦を重視しないはずがなく、為にネットの世界にも 世論操作など政治工作を図る向きや勢力が紛れ込むのも不思議はないのかも知れない。しかも他情報によれば、中朝の両国なども 我国内で似た活動をしている様ではないか。こうした動きに これまで無関心過ぎたのが我々の実情ではないか。あの北鮮が起こした 不幸な日本人各位の拉致事件も、一つにはそうした状況下であった事を忘れてはならないという事ではないか。
本題です。その確実に破壊力を増すとされる新型弾道弾の脅威につき、我国に留まらず 同盟する北米大陸への脅威も増しているとされる。それらを踏まえて万一の場合、我自衛隊が迎撃のやむなきとなるケースも排除できない様だ。以下 昨日の時事通信ネット記事を引用して、みて参りたい。
「ミサイル迎撃の現実味=北朝鮮 ICBM発射ー―米国向けも法的可能・防衛省」
北朝鮮が発射した 米全土を射程に入れる可能性がある大陸間弾道ミサイル(ICBM) は北海道西方約 150kmに落下した。北朝鮮の挑発がさらにエスカレートし、日本の領域への脅威が増せば 自衛隊が迎撃するシナリオが現実味を帯びる。安全保障関連法により、集団的自衛権を行使して 米本土に向かうミサイルを日本が迎撃することも法的には可能だ。
「米が許容しない一線を越え、局面が変わった」。防衛省幹部は 高度 6000kmを超えた 3/24のミサイル発射をこう表現した。同省によると、落下地点はこれまでの発射で日本に最も近いという。高角度で打ち上げる ロフテッド軌道だったが、最も効率的な飛行ができる通常の角度で発射すれば、米東海岸の首都・ワシントンに到達する可能性もあった。
米軍衛星がミサイル発射を探知すると、防衛省に発射方向、弾数、落下予想地域・時刻などの早期警戒情報がもたらされる。日本の領海・領土に落下する場合には、イージス艦が洋上で迎撃。撃ち漏らした場合には 地上配備の地対空誘導弾パトリオット(PAC3) が対処する。
日本の領海に落下する場合に迎撃できる法的根拠は大きく二つある。一つは武力攻撃事態と認定され、自衛隊を行使する場合。もう一つは弾道ミサイルや「人工衛星」と称した発射実験で、日本に飛来する事態に備え 防衛大臣が破壊措置命令を出す場合だ。今回のケースは 破壊措置命令が該当する。
一方 安保法は自衛隊の武力行使の条件に「存立危機事態」を新設し、限定的な集団的自衛権行使を可能にした。安保法審議の中で政府は、日本上空を越えて米領域に向かうミサイルを撃墜することも「可能になる場合もあり得る」と答弁した。防衛省は現在もこの解釈を踏まえ「法律上の要件を満たす限りにおいて排除されない」としている。
関係者によると、日米が共同開発した新型迎撃ミサイル「SM3 ブロック2A」の迎撃高度は従来型の 2倍の 1000km以上とされ、守備範囲は広がった。米国は 新型 SM3で ICBM迎撃実験に成功している。政府筋は「米から迎撃を要請されれば、断れないだろう」とも話す。防衛相は 新型 SM3を今年中に取得し、横須賀(神奈川県)、佐世保(長崎県)両基地のイージス艦に搭載する見通しだ。(引用ここまで)
今回のこの問題も、我国周辺情勢の変化を受けての 日米同盟を踏まえた抑止力としての措置だろう。安保関連法は 安倍政権下の数年前成立したのは有名な所だが、集団的自衛権を無制限に認めたものでは勿論ない。前述の様に 我国の独立などが直に脅かされる深甚な「存立危機事態」などに当たる場合などに限定されるもの。自衛を自称するも 北鮮の長距離弾道弾などの軍事脅威が現実に増している以上、可能な所で日米が連携しての防衛行動は当然ともいえ、万一の場合にあっても 防衛行動の成否に関係なく、我国は最大限その努力をした対米姿勢を表にする必要があるだろう。北鮮の長距離弾道弾は 核弾頭搭載も可能と言われ、迎撃には多大なリスクが伴うとしても。
北鮮は 弾道弾以外にも、日・米・韓各国の軍事防衛情報を傍受し奪取する目的での通信衛星打ち上げなどを画策している様だ。現状我国の防衛予算は 国内総生産 GDPのほぼ 1%程度で決して十分という訳ではない。他分野とのかね合いで大変な財政面は分かるが、髙市自民政務調査会長が主張される様な 早期の対GDP 2%への引き上げは困難としても、少しでも上乗せができないかも検討を願いたい。
同時に不足が指摘される三自衛隊の人事面(特に海自)もだ。併せて、我々日本人の国防安保を担う自衛隊各位への視点や姿勢も見直して参れればとも思う。今回画像も先年ので恐縮。新潟県下の名勝、鯨波海岸を行く JR信越線貨物便の様子を。それにしても 北鮮の長距離弾道弾が鉄道列車上からも発射可能とは、驚愕の想いをも新たにする所。以下に 関連記事をリンク致します。(平和安全法制 -Wikipedia) 平和安全法制 - Wikipedia