Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

「あの頃の暑さ」とは違う!

2018-07-19 18:53:32 | 社会・経済

関東以西の各地は連日、これまでにない猛暑に見舞われている。もう今までの暑さとは、西日本の見舞われた豪雨と共に 次元の異なる気象だろう。少しそれるが先月、雨季のタイ王国にて 洞窟に閉じ込められた サッカー・クラブの少年ら 13人が無事全員脱出、検査入院していた病院も、無事退院が叶った様だ。想えば若い彼らは、危機との向き合いや 絶望下の状況でも生還する執念の大切さなど、得難い経験を学んだのではないか。

状況判断など、彼らの側にも不足がなかった訳ではないが、だからと言って 単純に難じるのは無理筋というもの。タイ海軍関係の方一名の 尊い犠牲に対しても、若い彼らは誠実な弔意を表し、又 救助の各位にも、丁寧な謝意を表していた様だ。敬虔な宗教教育の賜物でもあろう。少年の内何人かが、タイ国内では以前から一定存在する 無国籍の問題を抱えている由だが、明日の同国の頼もしい担い手となる可能性をも秘めているだけに、先生役の 20代男性コーチ共々 各自の能力を大きく活かせる様、最大限の教育的配慮が払われる事を願ってやまない。崇高な任務に倒れた、タイ海軍関係の方にも 一言弔意を申す次第。

本題です。あらゆる諸外国に比べ、我国の大人達の危機感は 余りにもお粗末ではないだろうか。昨日 折からの猛暑の日中、校外活動中だった 当地愛知・豊田市内の公立小学校男子生徒が熱中症の犠牲となった。一言の弔意と共に、誠に遺憾に思う次第。担任教諭も 20代若手で経験値が少なく、この方だけの責任に帰すのはやはり無理筋。そうであれば、当該小学校の校長・教頭といったヴェテラン幹部教師や、愛知県教委上層部が問責されて然るべきだろう。犠牲生徒は当然補償さるべきだし「生徒一人の犠牲」を軽々に受け止めているなら、言語道断だ。

この事故に際し、大村愛知県知事並びに同県教委から、目立つ見解は表されていない様だ。ただ愛知県警は、業務上過失致死容疑をも視野に入れて捜査方針の模様。当地愛知の小学校冷房設置率は、県平均 35.7%とかで、県都名古屋市単独でも 恐らく県平均より少し上位。山間の一部を除き、ほぼ設置を完了したとされる 東京都に遠く及ばない。全国的に見ても、財政面は比較的恵まれるにも関わらずだ。そんな県で、前述の様な 学校生徒に熱中症の犠牲を生じて良い訳がない。大村県知事も 河村名古屋市長も、名古屋城址の天守閣復元や、所謂 IRと呼ばれるカジノ中心娯楽施設の誘致には熱心な一方、小学校他で起きている 熱中症致死の問題に、正面から向き合っているとは到底言えない状況だ。

気象関係見解によれば、今夏は特にそうだが 近年の猛暑は、ほぼ半世紀前の大阪万博の頃に比べ 平均で 5~7℃位は上昇している様だ。つまり「あの頃の暑さ」とは段違いの酷暑という事だ。である以上、冷房や空調は 最早「快適の為の贅沢品」の範疇で片付けられる設備ではなく「身を守る為の防具」とさえ言える局面(フェーズ)に変わった事を認めるべきではないのか。民業や中央省庁でもそうだろうが、公立学校や教委などの中枢に多いのは、夏場の高温に鈍感な 我々に近いか少し上の世代の、最近は「GG」と揶揄される 高齢や中高年の男達だ。

これも大阪万博前後の この連中の幼少期は、真夏でも最高気温はせいぜい 30℃台前半止まり。日陰にさえ入れば、何とか暑さを凌ぐ事は叶ったし、親元も空調なしが大半だった。今は違う。夏場の最高気温は、当地愛知の辺りでも 40℃を窺うレベルに跳ね上がったし、朝夕の気温低下も鈍くなった感じがしてならない。増して体格の小さめな子供達は、大人に比し アスファルトの輻射熱などの影響を、何割も増した形で受け易いのだ。この事実を、大人の 特に男達は殆ど意識していない。これでは、子供達の熱中症などを抑えられるはずがない。

とに角「冷房や空調は甘え」の強弁は死語になった。「夏場は殆ど夏休みだから、学校に空調は不要」の観念が、予算コストなども絡んで幅を利かして来た訳だが、これからは違う。特に小中学校は 夏場の空調設置に本気で取り組まないと、我国の未来の担い手となるはずの生徒達に 更なる犠牲を生じる可能性が大きくある。教育学者や評論家各位からも 複数の批判的指摘ある所だが、最早学校でも空調は必須の時代なのである。設置計画が具体化している所は速やかに、これからの所も 設置に前向きな姿勢に転換すると共に、体調が優れぬ生徒向けの氷枕とか、応急の対策だけでも実施すべきだろう。以前も指摘したが、今回の熱中症致死事故の主因は、学校教育の責任者たる大人達の 危機感の希薄さにある。「子供達を守れない社会は滅ぶ」位の心構えがあっても良いはずだが。

今回画像は、先年訪れた 神奈川県下の箱根登山鉄道沿いの様子。小田原から JR東海道線と別れ、温泉の中心 湯本を経て、芦ノ湖の下方 強羅(ごうら)までを結ぶのはよく知られる所。最大 8%もの急勾配を乗り切る為、途中には幾段ものスウィッチ・バックと呼ばれる、進行を替えながら登る難所もありまして。それよりもこの線、登りよりも下りの方がスリリングかも。下り列車の先頭から見ると、線路が「下る」よりもむしろ「落ち込む」印象が強く、乗る方によっては ヒヤリと来るかも。それと、毎年初実施の箱根駅伝コース近くという所も、是非抑えたいですね。

 

 

コメント (4)
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