コナサン、ミンバンワ!今年2012=平成24年の梅雨は、早くも中休みに入っている様だが、このままでは終わらないだろう。既に南隣の台湾こと中華民国にては、水害を引き起こす程の大雨に見舞われている様だし、我国がいつ同様の事態に見舞われるかも分らないだろう。先の震災以来、地震・津波に対する警戒を促す論調が盛んであり、今まで危機感がなさ過ぎた事を思えば、それは結構な事だが、警戒の対象は他にもある事を、改めて留意したいものである。
遺憾な事だが、もう一つ警戒を要するのが、我国の政治の動き。昨日今日と、野田民主党政権は、社会保障の税の一体改革の進行を図って、自由民主・公明の両党と同改革法案の衆院採決へ向け、修正協議に臨んだが、どうも三党の利害の為のすり合わせと、社会保障の見直しよりも、増税志向が先行している印象が強く、見ていて決して感心できる代物ではない。財政再建が大事なら、消費増税の前に、世界の先進国にては常識となっている、納税者番号制度の確立へ向け、それこそ政治生命を賭けた不退転の姿勢で進む、野田大臣には、その実現の為の斬り込み隊長なる大切な役があったはずだ。福井・大飯原子力発電所の再開問題に臨む姿勢を見ていても分る事だが、今度発足の決まった原子力規制庁にても、築40年超のオンボロ原発を、一定の安全基準が通れば運転を認める方向の様で、築30年前後までで廃炉とする世界水準に比べると、いかにも甘い。よもや、福島浜通りの様な重大事故が再発してから厳正な対策を打ち出す様な生半可な姿勢ではあるまい。そんな事では、それこそ国際社会に対する申し開きもできないだろう。同様に、財政の問題にしても、難題と果敢に対峙し解決しようとする強い姿勢が、野田大臣には欠けるのだ。消費増税の方が、与し易いからだろうが、下手をすれば、全国民を敵に回す愚策ともなりかねない。そう言えば、実感や実態が伴わないのに、やたらに「景気が回復した」などとする報道は、財務当局が消費増税へ向けての口実を作る為に、意図的に流しているのかも知れない。今は消費税の引き上げを云々する時期ではない。財源確保が大事なら、まず納税者番号制度の実現へ、道をつけるのが筋だろう。
さてさて、かなり頭に来た所で、恐れながら今夜もガス抜きの時間が来た様だ。今夜は、「五条河原落書」の第2回。五条大橋にて対峙した、源 義経と武蔵坊弁慶の各偽者が、それぞれの分際を少しは理解し、対談を進めて行く・・・のは良いが、ちと厄介な事にもなっている様だ。それでは・・・
偽!義経「いや~、事実なら悪かったの~。あの時、俺は直に買いに行ったのやが、ちと酒気が過ぎて間違えたのかも知れんな~・・・苦笑」
偽!弁慶「全く・・・。道中良くまぁつつがなく済みましたなぁ。んでもって、そんな時にどうして供の衆に任せなかったんですか?」
偽!義経「あの時はの~。俺、ちと商業施設で他に見たい物があって、直に買いに行った訳よ。供の衆は別件に当たらせておった。で、あの手の店舗にはほれ、ポップ・コーンと鶏糞を同じ階で扱っておったりして、酔ったはずみもあって間違えたってとこだろうな。」
偽!弁慶「よろしい!要はつまり、殿はお買い物の時、匂いも分らぬ位泥酔なさっておったと言う事ですな。拙者も嘘は申さぬ。あの鶏糞は、農業園芸向けの発酵させた代物で、匂いで分らぬはずはない。但し、酔ってなければの話ですがね。」
偽!義経「残念やが、ほぼお主の見立て通りってとこだな。あの時、俺は確かに酒気が過ぎて、相当な臭気も認識できないレベルだった様だ。それは認めよう。」
偽!弁慶「分りやした。今回の件は、殿の当時心神耗弱にて、問責できずって事で、追及はここまでとしましょう。所で、拙母の消息の件は、くれぐれも宜しくお願いしますわね。」
偽!義経「ああ、俺も男だ。その所は確約して良いぞ。それにしても『心神耗弱』って文言は良いな。都合が良いって意味もあるけど。」
偽!弁慶「良~いご指摘ですねぇ!『心神耗弱』。拙者も最近知ったんですが、まあ精神面が参ってて、正しい物事の認識とか判断ができない心理状態を指すらしいですな。困るのは、そう言う状況下で殺傷沙汰を起した時に、適正に罪責が問えない事らしいですな。」
偽!義経「その問題は、以前からあるな。精神状態が、犯行当時不安定だったとか、薬物を吸ってイカレていたとかで、人を殺っても罪に問われん場合があるのやと。酷い話やで。」
偽!弁慶「薬物と言えば、殿、近頃特に関東にて不適切な成分のある香料が流行っている様で、遺憾ですな。所謂脱法ハーブと申して、本来なら香の様な使い方をすべきなのだが、これを吸引する輩がいるらしいのですな。」
偽!義経「それは確かに、使用法が間違っているな。麻薬とかの成分に近いなら、習慣化も問題やろ。前後不覚に陥って、自動車事故に繋がったり、急性中毒で落命したとか言う話も聞いたぞ。」
偽!弁慶「正に、仰せの事共が問題なのです。警察当局は、実態把握と取り締まりを表明しはしたが、意外な位、日常生活に浸透し始めていますからな。徹底は余程覚悟して取り組まぬと難しいかもですぞ。」
偽!義経「まあ、中央政府も遺憾な事だらけだ。財政再建の本丸を避けて、与し易い庶民に負担を強いる消費税の上方改定が先行しそうな気配やし、磐城の地にての大事故にも関わらず、原子力発電所を大甘基準で再開させようとしてるしな。」
偽!弁慶「まあ、政府与党も、正直かなりヨタっていますからな。あんな事で、この国難的局面に立ち向かえるのか?大いに疑問符がつく所ですな。所で殿、そろそろ拙母の話を伺ってはいけませんかな?」
偽!義経「おお、それそれ。これからその話をしよう思うてな。暫し待ってくれ。」
と言う所で、又次回。本編は、フィクションであります。