Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

年頭~ご安全に!

2005-01-05 16:14:00 | インポート
コナサン、ミンニチワ!

恐れながら私は明日が仕事初め。今日は明朝に向け、正月最後の休養と調整と言う所です。
例年の正月休みは親族などとの交流に多くを過ごし、読書などは中々思うに任せない所ですが、それでも1冊は読了致しました。
ノンフィクション作家、柳田邦男さんの新作「キャッシュカードがあぶない(文藝春秋刊)」がそれ。最近大きく問題視され始めたキャッシュカード犯罪についての詳細な記述と報告がなされ、読み進んで行く内に大いなる憤激と戦慄を禁じ得ませんでした。
主な所は各位ご存知の様に、偽造カードにて他人の多額の預金を口座より盗み取るものですが、その手口たるや近年とみに巧妙かつ多様化し、カードそのものよりむしろ、カードのデータのみを抜き出す所謂「スキミング」と言う行為が主流をなしている由。この方法だと持ち主が油断した僅かな隙にカードを持ち出してデータを盗み出し、カード自体は再び持ち主に戻る為、データの盗難に殆んど気づかない厄介な問題を孕んでいるのです。クレジットカードでは以前より発生して社会問題化し、カード会社による保安及び補償措置も整備されて来ていますが、キャッシュカードではそうした措置は現状殆んど皆無であるばかりか、従来の警察の見解も「被害者は銀行」とみなして預金者が被害者であるとの理解はなされなかったとの事であります。
金融犯罪についての法制度が古く、こうしたIT絡みの犯罪に対応できていないのも問題ですが、他方で主要銀行幹部が、クレジットカードにてデータ犯罪が多発したにも関わらずその事態を重く見ず、キャッシュカードのセキュリティを保つ努力を全くなおざりにした事が今日の事態を招いているのではないでしょうか。
特に昭和末期の1987~88年にかけ、当時の大蔵省の主導で整備が検討された「電子マネー時代に対応した消費者保護に関する法制度」の構想が主要銀行首脳陣の強い反対で見送られた件に至っては最早言葉もなく、関係者の人格も神経も疑わざるを得ないと言うのが正直な所です。放置すればいずれ、各地の銀行にて目を覆うばかりの取り付け騒ぎが頻発する事でしょう。
今様のこうした犯罪は、技術と機材さえあれば時と場所を選ばず実行する事が可能の様です。ATMは年中、しかも24時間無休で深夜でも自由に出金できる一方で、一旦被害に遭えば、口座停止は現状では銀行窓口の開いている平日の日中しかできない有様。暗証番号さえ盗まれる何とも心もとない状況下、我々にできる事と言えば
①記帳をこまめに行って残高を照会把握する。
②必要時以外カードを持ち歩かない様にする。
③1回の引き出し可能金額をできる限り低く制限する。
位しかとる手立てはなさそうです。
最近はようやく、キャッシュカードの保安度を高める試みも始まった様ですが、預金者へのサポートをも含め、新時代に対応した安全策を早期に確立願いたいものであります。*(注意)*





コメント
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