生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

2回も婚約者に死なれた人

2016-04-08 20:25:44 | CS(子供伝道)
明日の子ども家庭集会でお話ししようと思い、「いつくしみふかき」の作詞者について調べていました。初めて知ったこともあり、驚きと感動の連続です。

讃美歌「いつくしみふかき ともなるイエスは」を作詞した人はジョゼフ・スクラィヴェンで、作曲者はチャールス・C・コンヴァース)です。
ジョゼフ・スクラィヴェンは200年ほど前にアイルランドで生まれました。

大学を卒業して、結婚しようとした矢先、婚約者の乗ったボートが転覆して婚約者が溺れ死んでしまいました。
深い悲しみの中にあった彼は、カナダへ行き、小さな町の学校の先生になります。

カナダへ行ってからのジョセフは悲しみをこらえて、町の貧しい人たちのために薪割りをしたり、生活を助けたりして熱心にボランティア活動をしました。
この悲しい出来事から、ジョセフは貧しい人たちのために残る自分の生涯と全財産をささげようと決心したのです。
 
そのうちジョセフは、エリザという娘さんと愛し合うようになり、結婚の約束をします。ところが、結婚を前にして、エリザは結核になって死んでしまいました。

ジョセフはたとえようもなく深い悲しみに沈みました。
けれども彼は、その苦しみの中で神様の慰めを感じていました。そして、そのことで悲しんで落ち込んでいるアイルランドにいる母親を慰めようとして書いたのが、この「いつくしみふかき」だったのです。

ジョセフは結婚を前にして婚約者に死なれるという悲しい体験を2回もしました。
わたしだったら「神さまの意地悪、どうして2度もこんな目にあわせるの!」と、神様に文句を言うか、落ち込んで何もやる気がなくなってしまうかどちらかでしょう。

でも、ジョセフは違いました。人々にイエス様の愛を伝える情熱に燃えていたそうです
当時ジョセフのことをよく知っている人が、『ジョセフの顔は平安と優しさに満ちていた』と言ったそうです。

ジョセフは、神様のことを話し出すと、目が輝きました。苦しみにある者を慰めてくださる神の愛をジョセフが語るとき、その表情は生き生きと見えたのだそうです。

どうしてそのようになれたのでしょう。心を注ぎだして祈り、神様をまっすぐ見つめた時に、深い慰めと平安をいただいたのです。

49歳の時、ジョゼフは病気になり、ライス湖という湖のほとりにあるジェームス・サックヴィルという人の家庭に引き取られました。

「いつくしみふかき」の詩は、お母さん以外誰にも見せていませんでした。ジョセフ自身は誰にも見せるつもりはなかったのですが、ジェームスが、スクラィヴェンの持ち物の中に美しい信仰の詩があるのを発見して出版社に送りました。

それに目を止めたのが、アメリカの有名な伝道者ムーディーの専属歌手サンキーでした。彼はこの詩に溢れている神への信頼に感動して、 サンキーと共に讃美歌集を作っていたチャールス・C・コンヴァースが曲つけました。そして、世界中で歌われることになりました。歌詞とその意味を紹介します。

①いつくしみ深き 友なるイェスは つみとがうれいを とりさりたもう  
 心のなげきを つつまずのべて などかはおろさぬ おえるおもにを

②いつくしみ深き 友なるイェスは われらの弱きを 知りてあわれむ
 なやみかなしみに しずめるときも 祈りにこたえて なぐさめたまわん

③いつくしみ深き 友なるイェスは 変わらぬ愛もて みちびきたもう   
 世の友われらを すてさるときも 祈りにこたえて いたわりたまわん                                                                


①いつくしみ深き(愛の深い)友なる(友だちである)イエスは 罪(してはいけない悪いこと)、咎(あやまち、欠点)うれい(かなしみ)を取り去ってくださる。
心の嘆き(かなしみにひたること)つつまず(かくさず)のべて(話して)
などかはおろさぬ(どうしておろさないでいられようか)負える重荷(背負っている重い荷物を)を。

②いつくしみ深き友なるイエスは、われらの弱きを知りてあわれむ。(わたしたちが弱いことを知って同情してくださる)
悩み悲しみに沈めるときも(悩みや悲しみで落ち込んでしまうときも)祈りにこたえて、なぐさめたまわん。(祈りに応えてなぐさめてくださる)

③いつくしみ深き友なるイエスは、変わらぬ愛もて導きたもう。(変わらない愛によって導いてくださる)
世の友われらを、捨て去るときも。(友達がみなわたしたちを捨てて行ってしまっても)祈りにこたえていたわりたまわん。(祈りに応えて、気を配り大切に扱ってくださる)


写真は今日の桜川。花びらの絨毯のよう。



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