Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

ここからは内容を求めたい(27節群馬戦)

2022-07-16 23:29:17 | マッチレポート22’
こういう展開になることが多いから2点目が重要なわけで、それが分かった上でいい時間帯に2点目を取って勝ったんだから必要以上に失点のことをあげつらってこの勝利の価値を下げることはないと思うな。


正直に言って勝って当り前の相手だったとは思うけど、試合の進め方がとても良く会心の勝利だったと思うんだよ。これを収穫として上位との試合でもこんな試合が出来ればもう少し期待感のあるチームになっていくんじゃないかな。まずは中川と健太の連携が抜群に良く度々右サイド深くに侵入して押し込んだ序盤。もちろんここでゴールを取りきれることが一番良かったけど、実況と解説の人が言うには群馬が左肩下りの立ち位置にずらすことで対健太対策を打ち出してきたためそこから大分の右サイドは停滞した。ここから大分の左サイドが活性化したのがこの試合で一番良かったところ。サッカーの試合は基本的に11人対11人でやってるわけだからどこかを手厚くすれば薄いところが出てくるのは当然の話で、その薄い部分をしたたかに突いて突破口を見出したやり方はとても良かった。そしてそこから先制点が生まれた。相変わらずディフェンスのセンスには涙が出ちゃうくらいの藤本だけど、お尻で相手をブロックしてスペースへのボールを要求したクロスまでの一連の攻撃センスはやはりいいものがある。健太ほどのスピードはないものの引き出しの多さと右にも左にも行ける器用さとそして何よりも思い切りの良さが藤本の魅力だ。あのオウンゴールを「ラッキー」としてしまうのはディフェンダーにも藤本にも敬意が足りないよ、誰とは言わんが。


2点目はもっと良かった。相手やや有利のボールを強引にマイボールにしてしまう新太の強さがまず良し、ゴール取りたくて仕方ないだろうにチーム優先でスルー出来る呉屋の冷静さがまた良し、中川はきっちりと決めてほしかったけどそれ以外が良かったからまあ良し、藤本にシュートを撃たせる余裕を与えた三竿のランニングが良し、そして冷静にかつ美しい軌道で決めきった藤本が一番良し。こういうプレーを見るにつけやっぱり健太も藤本ももう1列前で使いたいのが本音だけど、逆に言うと本職とは言い難いポジションでも存在感を出せていることを評価するべきか。そして2週連続同じこというけど、もうちょっとディフェンス頑張れ。


失点は仕方ないとは思うけどその質はしっかりと振り返ってほしい。千葉戦の2失点目とよく似ている。ビルドアップがつまり気味になって前線へやや苦し紛れに送ったパスを引っかけられてドフリーの相手選手へボールが渡った時点でほぼ勝負あり。あれだけボールホルダーにプレッシャーがかからない状態だと最終ラインはもうどうしようもない。ボールとマーカーは同時に見られないから簡単に裏を取られてしまう。何が問題なのかを考えると、ビルドアップがつまり気味になったら相手最終ラインの裏へ蹴ってリスクマネジメントをするのか、ボランチの2人のバランスが悪いもしくは前がかり過ぎるのか等いろいろと考えられそうだ。今日の失点については保田くんのポジションが高すぎるように思うし、にもかかわらず簡単にパスを通させすぎだと思うがどうだろうか。ただ保田くんについて言えば、74分のパス交換しながらのダイナミックな持ち上がりとか夢と希望しかつまっていないと言っても過言ではないと思うし授業料と割り切るべきか。「失点は絶対にしてはいけなかった」みたいな精神論ではなく、冷静な分析を監督自身の言葉で語ってほしい。


今日の試合でもう一つ気になったのが、セットプレーのディフェンスで前半はゾーンを敷いていて2つほどシュートに持ち込まれると後半からはマンツーマンディフェンスに変更してきたこと。個人的にはこの柔軟性は好意的に捉えている。もうめちゃくちゃ強いチームではないことは明らかになってしまったわけであれこれと試行錯誤することはとても大事だと思う。それと岡山戦の後に監督が「交代選手が良くなかった」とコメントして次の試合ですぐに也真人も北斗もメンバー外になるのは分かりやすくてとてもいいと思う。ノムにしてもケツに火が着いた状態でピッチに送り出されたことがよく分かる猛ダッシュぶりでチーム内競争もかなり活性化してきたんじゃないだろうか。


さて、タイトルでここからは内容と書いた。冷静な思いとして今シーズンの昇格は難しいだろうなと思っている。なのでここからは内容が向上してくることにフォーカスしていきたいと思っている。もし万が一にプレーオフで昇格するようなことがあるとすれば、ここからチーム力が急上昇を描くような成長を見せなければまずあり得ないわけで、ここまでのもがきが全て繋がって一つの線になっていくような感覚をチームを取り巻く全員が感じる必要があると思う。つまり内容が劇的に向上し続けるということ。それともう一点は来シーズンもJ2で戦う可能性が高いとして、果たして下平監督のままでいいのかということをハッキリさせたい。もう大分フットボールクラブとも長いお付き合いなので分かるけど、今シーズンの目標達成が難しくなったということを理由に下平監督を解任することはないでしょう。もっと言うと来シーズンも続けて監督の座に置き続けるんじゃないかと思う。個人的にはこのまま勝ったり負けたりを繰り返すようならば下平監督の続投は絶対にやめてほしい。だから来シーズンも下平監督でいくのならばここからの内容の劇的改善はマスト。


昨日から夏の移籍ウインドーがオープンに。今週あたり何か発表あるかもね。選手のことを思えば、どちらかと言うとinよりもoutの方があり得そうだ。
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