Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

井上裕大 引退

2020-12-13 21:15:28 | トリニータ
もう大分を離れて長い時間が経つけど、裕大が引退するということで町田のホーム野津田へ行ってきた。個人的にこれまで複数年にわたりユニの番号を入れたことがある選手は4人しかいなくて、それが松橋章太、井上裕大、為田大貴、伊佐耕平の4人でそんな思い入れのあった選手だから、例え時間が経っているとは言え、引退と聞いて寂しい気持ちになり、引退セレモニーもあるということで足を運んだ。







裕大はサブスタート。町田は今季は成績が振るわず下位に低迷。シーズンの残り試合数も少なくモチベーションも保ちづらい環境の中だったけど、引退する裕大のために何とか白星をという意気込みが各選手から感じられた。そしてこの試合で唯一のゴールを決めたのが、裕大と同じ大分県出身の安藤瑞季。ゴール後は一直線に全員で裕大のもとへ。試合後のヒーローインタビューでも裕大のために決めたかったと話していて、裕大が町田の中でも愛されているんだなという雰囲気がよく分かった。









裕大の出番はATに入ってからのほんのわずか数分。裕大を送り出したのはあのポポヴィッチ監督。通訳の塚田さんとの3ショットを見た時にはやはり涙があふれてしまった。ポポさん自身がセレモニーのスピーチで言ってたけど、裕大をプロデビュー(多分リーグ戦と思われる)させたのは自分で、引退の時にも自分が監督をやっているのは感慨深いと。それは大分サポーターである自分も同じ思いで、引き際のタイミングとしてはとても良かったのではないかと思うよ。











ボールに触れたのはわずかに1度か2度。あっという間に終わってしまったけど、最後に裕大がピッチを駆け回る姿を見られて嬉しかった。試合が終わるとすぐに裕大を中心に抱擁の輪が出来上がった。こんなシーンを見ても裕大は本当に愛されていたんだなと思う。





そんなこともありましたな。








セレモニーは湿っぽすぎず、ほんの少しの涙とホッコリとするような気持ちになれて野津田まで足を運んで本当に良かったと思った。年齢的にはまだまだやれると思うけど、コミュニケーション能力の高そうな裕大のことだから次のステージでも何でも出来そうだよね。





懐かしい写真を。マツケンとの2ショットはなかなかいいね。







そしてこれ。2009シーズンのナビスコカップ予選・アウェイ磐田戦。キヨ・裕大・コテの同期3人揃い踏み。コテの退団も発表され、この時期は本当に寂しい。


裕大、本当にお疲れさまでした。次のステージでもらしさを忘れずに明るく頑張って。
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「つまらない」を受け入れること(32節札幌戦)

2020-12-13 02:23:24 | マッチレポート20'
ノリさんの連続出場記録が遂にストップした。柏戦での脳しんとう疑いから大事を取っての休養とのこと。今シーズンもこの試合を入れて残り3試合だったから残念は残念だけど、もう既に偉大な記録であることは疑いようがないから。ノリさんも起用する側ももしかしてどこかに記録に対しての息苦しさみたいのを感じていたのだとすれば、これからは解放されて思い切ってやってほしい。中継で抜かれた時の笑顔を見るに心配なさそうだしね。そしてそのノリさんのところに代わりに入ったのが羽田健人。素晴らしいスルーパスを通され1失点はしたものの、期待以上の出来だったんじゃないだろうか。しばらくボランチで起用されていたことが奏功したというよりも、試合に出られていたことが自信に繋がっていたそんな印象のプレーぶりだった。本人からすればノリさんが戻ってきたとしてすぐにベンチに戻りたくはないだろうけど、チームからすると高いレベルでボランチとCBの両方をこなせる選手が1人いることの有り難みったらないよね。仙台で初めてプロのピッチを経験してからちょうど1年で本当に成長したと思うし、でももっともっと成長出来るとも思ってる。


知念の頑張りから1点は取れたものの、やはり試合全体の印象を一言で言うなら「つまらない」になってしまうなと思ってる。いま片野坂さんが大分を指揮して展開しているサッカーは「つまらない」と思ってる。J2の頃はよく点が取れたし本当に面白かった。そしてJ1初年度の昨シーズンは色々と刺激的で勝ち点が積み上がっていくことだけで十分に楽しいと思えた。しかし2シーズン目となり、何とかJ1で生き残っていくために、少しずつマイナーチェンジをしながら何とか食らいついていってる。それだけで本当に素晴らしいことだと思う一方で、肝心のサッカー自体はどんどんつまらなくなっていってる印象だ。その印象を最も端的に物語るのは、32試合で32得点、得失点差マイナス10というとても分かりやすいデータだ。もうこのデータを目の前にして大分のサッカーを「攻撃的」と表現することは出来ない。ただ過去を振り返ってみてもシャムスカ時代もよく勝てたけど、サッカー自体は他チームから揶揄されるくらいにつまらないサッカーだった。「面白いサッカー」を取るか、「生き残ること」を取るか、と言われたならば一瞬も迷わずに後者を取るわけだから、チームとして進んでいる方向性に文句を言うつもりはない。ただ直近の決算も赤字となる見込みで、来シーズンも劇的に戦力が向上することがない中で、この「つまらない」ことを受け入れた上でこのチームをサポートしていくという覚悟を固めないと色々とブレてきてしまうなと、ここ数試合のイマイチな試合内容を思い返しながら思っていたところだ。


生き残るで言うと、来シーズンは20チームのリーグで4チームが降格というレギュレーションになることが決まっている。20分の4がどれくらい厳しいリーグなのかっていうのは日本では誰も経験したことがないわけで想像がつきにくいけど、細分するとつまり1グループ5チームのグループを4つ作って、各グループで最下位になったチームが自動降格っていうレギュレーションになるわけだ。本日現在での順位をベースにポット分け(順位の上から順にABBA方式で振り分け)してみるとこんな感じになる。大分は11位なのでポット3に滑り込み。

     グループA グループB グループC グループD
ポット①  川崎   G大阪   名古屋   C大阪       
ポット②  広島   柏     F東京   鹿島
ポット③  横浜M  浦和    大分    神戸
ポット④  湘南   横浜C    鳥栖    札幌 
ポット⑤  清水   仙台     徳島    福岡(長崎)

ということで名古屋、FC東京、鳥栖、徳島が同組でここで最下位にならなければ残留というイメージ。今シーズンはFC東京にも勝てたし、名古屋も決して苦手という相手ではないし、鳥栖はJ1昇格後は「お得意様」となればやれそうなイメージが強い。だからこそやはり今の「つまらない」という路線は間違ってはいないと思うし、ここに面白さを求めて路線変更した時に地獄が待っているような気がしてならない。二兎は追えない。


話は変わってDAZNの中継について。最近大分サポーターの間でDAZNの大分ホームゲーム中継の質が低いという意見をよく目にする。自分はそれこそこのブログでTOS&増田氏のコンビのレベルがいかに低いかということをもう10年以上に渡って主張し続けてきているので、そんな意見を目にしても何を今更感が強いわけだけど、今日の試合でゴールを決めたアンデルソン・ロペスがBlack Lives Matterの膝付きポーズをしている映像が流れた時に実況の藤村さんが「ガッツポーズ」と表現して、さすがにこれはもう無理だろうと思った。Jリーグ誕生からもう四半世紀が経過し、サッカーそのものだけでなくサッカーを取り巻く環境もどんどん進化している。他にも色々とやらなければいけないことも多いであろう局アナがトップリーグであるJ1の試合の実況を出来る時代ではなくなったわけだよ。それは同様に増田氏にも言えるわけで。コロナ禍を契機に世間ではリモートワーク、テレワークが普及した。そもそもヨーロッパの試合中継は過去から全てがリモートで行われていたわけで、何も国内サッカーだってリモートで中継して悪いことがあるわけじゃない。他のクラブのサポーターたちと同じ金額を支払いながら、我々だけが毎度毎度イライラするような中継なのは本当に納得がいかない。DAZNには来シーズン是非とも検討していただきたい。


今シーズンずっとこのチームを結果で引っ張ってきた達也の動きにキレが全くなくなってきたのを見て、1シーズン戦い続けるとこんなにも疲弊するもんなんだなというのを実感する。残り2試合も同じようなパフォーマンスだったとしても個人的には今シーズンのMVPは達也だと思ってるけど、やっぱり1シーズンずっとハイパフォーマンスを発揮し続けるのは本当に難しいことなんだなと思う。それでも上述の組み分けじゃないけど、残りの湘南、鳥栖は来シーズン残留を争うライバルになる可能性は極めて高いので、苦手意識を植え付けておくためにも、勝つことは大事だ。最後の力を振り絞って連勝で有終の美を!
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