Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

第96回選手権開幕

2017-12-30 01:21:07 | トリニータ
明けて本日第96回選手権が開幕。今年もG+の地区予選決勝一挙放送を片っ端から観まくり、名鑑を読み込み、準備は万全。ちなみに今年は34都道府県の決勝を観た。やっぱり48都道府県コンプリートはなかなか厳しい。ただ34試合も観たので、勝った方にも負けた方にも気になる選手や学校はたくさんある。


去年のこの記事で負けた方のベストイレブンを選んでみたけど、その中から3人今年の選手権に出場する選手がいるし、中でも一番嬉しかったのは、選手権には出場することが出来なかったけど、山形商業の吉田篤志くんが何といわきFCに入団決定。決して強豪校でもない学校から隣県とはいえいま注目のいわきFCに入団が決まったのは驚きとともに嬉しかった。


ということで11人選ぶのはなかなかしんどいので、今年は負けた側のグッドプレーヤーを数名ピックアップ。

GK 有村大星(都城工)
体型はやや太めながらセーブも飛び出しもメンタル面も全て高水準。負けたわけなので、GKが目立ちがちではあるけど。宮崎県決勝での彼の奮闘ぶりは光ってた。


GK 高野由比人(静岡学園)
惜しくもPK戦で敗退となったものの、好セーブを連発。188cmと長身で将来性も十分。タレント軍団の静学出身者は現在関東大学リーグを席巻中。来年関東で見られたら嬉しい。


DF 筒井爽(市立長野)
3バックの左CB。左利きでフィードの質が鋭くてとても良い。WBの位置あたりまで上がってからのクロスも非常に良質。市立長野は湘南内定の新井光が注目されがちだけど、彼もなかなかの好プレーヤー。


MF 田中宏武(桐生一)
厳密に言うと、選手権予選決勝の前にプリンス関東参入戦の実践学園戦で見て、いい選手だなとインプットしてから録画で群馬県予選決勝を観た。スピード感のある左サイドのアタッカーで選手権出場校である実践学園は90分ずっと手を焼いていた。その後、決定戦も勝ち抜いた桐生一は来季のプリンス関東昇格が決定。群馬の雄・前橋育英はプレミア参入戦でジュビロにPK戦で負けたため、来季はプリンスで群馬県の高体連ダービーが実現。彼も来季どこかの大学で是非とも見たい。


今年は4名ピックアップ。もちろん他にもたくさんいい選手はいたけど、全国的に有名な選手は今さらいいかなと。全国の舞台では見ることが出来なかったけど、また次のステージで見てみたい選手をピックアップしてみました。



続いて勝った方の注目選手。とその前に今大会で注目されそうな点を一つ取り上げてみたい。それは「ハーフ系のGK」。もしかするとハーフじゃないかもしれないし、言い方に失礼があってはいけないと思うけど、いわゆる日本人以外の血の入った選手でそれも揃ってGK。自分が観た試合だけでも4人ものハーフ系GKが決勝を勝ち上がった。

相澤ピーター・コアミ(日本文理・2年)190cm

眞杉雛多(清水桜が丘・3年)194cm

吉田ディアンジェロ(中京大中京・2年)180cm

北村海チディ(関東一・2年)175cm

相澤と眞杉はそもそもサイズが日本人離れしてるし、全員に共通してるのは高い運動能力。典型的な日本人ではどう考えてもたどり着けない領域までいける可能性は秘めてるし、この流れは今後加速しそうだなと見てる。


それではそれ以外の注目選手。

FW 阿部亮太(遠野・3年)
一言で言うと「うまい」。岩手県予選4試合で10得点を叩き出したゴールゲッター。168cmとサイズは小さめだけど、とにかくうまい。


DF 石井優輝(昌平・3年)
昌平のキャプテンでとにかく落ち着いている。ボールの扱いがうまいし、ちょっとCBっぽくない。ただハイボールにもしっかりと競れるし、スピードもそこそこある。昌平のポゼッションのスタート地点であり、前線のタレントたちを最終ラインから支えてる。


FW 今岡陽太(大阪桐蔭・3年)
今年プレミアのチャンピオンシップが3年前の高円宮杯U15の決勝カードと同一だったと話題になったけど、当時神戸U15でその大会の得点王に輝いたのが彼。聞くところによるとそれでもU18には昇格出来なかったらしく、その後ずっと動向を追っかけてたけど、今年最終学年で遂に選手権出場を果たす。決勝の履正社戦でも決勝点を決めていて相変わらず勝負強い。個人的な思いも含めて今大会一番注目してるのは彼。


FW 加藤拓己(山梨学院・3年)
郷家友太の青森県予選決勝は圧巻だった。同じ時期の神谷優太や高橋壱晟と比較しても今の郷家友太の方がすごいと思う。PK勝ちとはいえ、やっと生駒仁の壁を越えて選手権に出てくる高橋大悟のキレまくりの仕掛けからも目が離せない。他にも安藤瑞希や中村駿太とたくさんの注目選手はいる。それでも今大会一番の目玉はずば抜けて加藤拓己だと思う。先に挙げた選手たちも素晴らしいと思うんだけど、過去に似たような選手はいた。でも加藤拓己だけは前例を探せない。あえて言うとするなら平山相太。それくらい「異質感」がすごい。チョン・テセを目指しているらしく自分を客観的に評価出来てるその能力も素晴らしいと思う。卒業後は早稲田進学らしいが、他の選手と違って体は出来上がってるだけに即プロでもいいと思ってた。去年の時点からもう突き抜ける感じはしてたけど、ケガで選手権は出場出来なかっただけに今年こそはの思いも強いだろうね。上まで勝ち上がってきてほしい。



ここからは優勝校予想。まずはブロックごとの勝ち抜け校を予想。

Aブロック・流経大柏
最激戦区はこのブロックだろうね。ディフェンディングチャンピオンの青森山田が最有力だろうけど、インターハイ優勝、千葉県決勝で宿敵・市立船橋を退け、プレミア参入戦では大阪桐蔭にも競り勝って、勢いが一番あるのは流経大柏じゃないかな。前線にはこれといった選手がいない印象の反面、全員が高水準。だから連戦にも耐えられそうな布陣だと見てる。


Bブロック・矢板中央
ダークホースっぽいところが集中して一番面白いのはこのブロックかもしれない。悩んだけど、先日のプリンス関東参入戦で今大会3回戦で対戦するかもしれない昌平を2−0の完勝で退けた矢板中央が好印象だったので、このブロックの勝ち抜けとして挙げたい。ハイタワーの望月、クイックな動きでかき回す山下、昌平戦で見事な直接FKを決めた飯島翼とタレントも豊富で、栃木県勢2年連続のベスト4進出あり得るんじゃないかと期待している。


Cブロック・大阪桐蔭
ここは順当に京阪の一騎打ちになるんじゃないだろうか。去年の東海大仰星もベスト4まで駆け上がったように、異常なまでにハイレベルの大阪を勝ち抜いてくる学校はやっぱり力がある。1回戦もなく強豪との対戦もなく恵まれた大阪桐蔭が埼スタ行きを決めると予想。


Dブロック・前橋育英
東福岡、前橋育英、富山一が3回戦まででつぶし合うだけでなく、1回戦屈指の好カードである山梨学院−米子北も組まれてるブロック。ここもAブロックに負けず劣らず激戦区。ただ顔ぶれを見ても、経験という面で一枚上手は前橋育英かな。去年の時点で前橋育英は来年期待出来るチームと思ってたのが、あれよあれよと選手権決勝進出。プレミア参入戦では京都府6連覇の京都橘を5−0で粉砕していて、現在の力関係も証明済み。学校では校長まで登りつめたらしい山田監督。ここ3年で2度の準優勝という悔しい結果に終わってる選手権でついに優勝まで登りつめるか。


4分の3が関東勢となったけど、最終的に優勝予想は前橋育英。タレント揃いのタイガー軍団が悲願の初優勝というシナリオを期待します。ということでもう12時間後には開幕戦がキックオフ。今年も楽しみ。
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