Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

2017大分トリニータアウォーズ

2017-12-29 01:12:17 | トリニータ
完全に時期を逸した感があるけど、年内に更新することに意義があると自分で納得している。実はこの記事を書くのは3年ぶり。去年は放送がなく全試合観られなかったし、一昨年はそんな気持ちにすらならなかった。シーズンは長いけど、年末のこの記事くらいは毎年楽しく書きたいと思う。



それではベストゲームから。


【ベストゲーム】
第1節アウェイ福岡戦
確かこの試合の記事を書いた時に「これがベストゲームにならないように」みたいなことを書いた記憶がある。結果としてそうなってしまったのかもしれないけど、それでもこの試合の決勝ゴールにはそうそう巡り会えないくらいの価値があったと思う。この試合はメインスタンドで観てたんだけど、CKを獲得した瞬間からメインスタンドのお客さんもゴール裏に呼応して手拍子でゴールを呼び込んだ。屋根に反響して独特の雰囲気が生まれてたし、大げさじゃなく「入りそうだな」と思わせるものがあった。J2復帰初戦で不安の方が大きかったし、いきなりJ1からの降格組とのアウェイゲームということで不安の方が圧倒的に大きかったけど、監督も選手も今季はこういうサッカーをやっていくんだというものを見せてくれた。そういう希望のようなものもこの試合をベストゲームに挙げたいと思った要因の一つ。


続いてベストゴール

【ベストゴール・組織編】
第19節 ホーム讃岐戦 小手川宏基
このゴールの崩しは本当に見事だった。川西の右サイド深くへのサイドチェンジ、翔平のマイナスのクロス、ごっちゃんのスルー、コテのズドンと非の打ち所のないゴールだった。ただこの試合は勝ったものの、内容は極めてひどいものだった。そしてこの試合を最後にホームで全く勝てなくなり(群馬戦除く)、それは最終節まで続くこととなった。単体で評価すると本当に素晴らしいゴールだったんだけど、本当に何だったんでしょ。


【ベストゴール・個人編】
第38節 アウェイ松本戦 松本怜
これはめちゃくちゃ迷った。次点はいずれも伊佐で、第16節ホーム岡山戦と第34節アウェイ金沢戦。2ゴールとも本当にいいゴールで伊佐の今季の成長を象徴するようなゴールだったんだけど、どっちも勝ってないんだよね。その点、怜さんの決めたアウェイ松本戦はベストゲームにも選びたいくらいのグッドゲーム。その点で怜さんのゴールを選ばせてもらいました。動き出し、中への仕掛け、シュートコース、スピード感、全てがパーフェクト。間違いなく怜さんのキャリア最高のゴールだと言い切れる。このゴールが代表するように今季は出色のパフォーマンスだった怜さん。今日時点でまだ更新情報は届かず。心配だぞ。


ここからは少し本筋から外れた各賞の発表。

【ベストチャントオブザイヤー】
「岸田翔平の日出チャント」
これはもう即断。カムバックサーモン人事が強化されてる現在の大分トリニータにおいて地域との繋がりをより一層強調するこのチャントは秀逸の一言。歌いやすさも抜群だし、本当にいいチャントだと思う。大分出身選手の出身地チャントは第2弾、第3弾を期待したい。


【流行語大賞】
「ラインダンス、惇さんみたいにオモロいこと出来ひん」(by國分伸太郎)
これは第9節アウェイ湘南戦後のイサスタグラムの中で伸太郎が発したフレーズ。この日の勝利のラインダンスで珍しく惇が前に出て、前転から真上に向かって一突き入れるというパフォーマンスをしたことが伏線。伸太郎が本当に面白いと思ったかどうかは定かではないが、このやりとりが面白いのは、映像には映ってないけど、このフレーズを茶化しながらしゃべってる伸太郎のすぐ後に惇が「おい、やめろ」とややマジトーンで突っ込んでるところだ。これを書く前に久しぶりに見返してみたけど、やっぱり面白い。ちなみにこのフリにはアンサーがあって、ほぼほぼ半年後の第35節アウェイ岡山戦の試合後のラインダンスでその日は特にヒーローでもなかった伸太郎がこの惇のパフォーマンスを完コピするという一幕もあり、そう考えると伸太郎は本気で惇のパフォーマンスを面白いと思ってたのかもしれない。今の大分トリニータは芸達者な選手が多いけど、個人的には実は伸太郎が一番面白い説を積極的に発信していきたい。


【フォトジェニックオブザイヤー】
「清本拓己のライダーキック(表と裏)」
映像で観てても美しいなと思ったあのライダーキック。確か翌日の合同新聞だったと思うけど、まさにインパクトの瞬間を表(メインスタンド側から)と裏(バックスタンド側から)の両側から撮ってる写真が出てきて、その美しさに思わず感嘆の声を漏らした記憶がある。清本のプレーがプロのサッカー選手として素晴らしいのはもちろんなんだけど、あの瞬間の写真が複数の角度から出てくるのもまたプロの業だと思った。


【MIP】
伊佐耕平
ベストゴールの次点に挙げた2つのゴール以外にも、西京極、ニッパツ等本当にいいゴール、大事なゴールが多かった。出場時間やPKの有無を考えると、ごっちゃんの17点と伊佐の9点は同じような価値だったと思ってる。伊佐は本当に毎年目に見えて成長していると感じる。最初は犬のように走り回り、決めるとしたら頭みたいな選手だったのに、今季は特にシュートがうまくなった印象。分かりやすく見せてくれる貪欲な姿勢も期待したくなる要因の一つ。確か大学4年生のインカレが終わって年が明けてから加入が発表されたはず。期待はしてたけど、まさかここまで成長するとは思ってなかった。今季の使われ方、残した結果等々を考えたらステップアップの話がまとまっても何ら不思議はない。最終的にどうなるかは分からないけど、そこまでの選手に成長したということが嬉しい。今季のレプユニには18番を入れた。出来るなら来年も18番を入れて開幕戦から戦いたい。


【MVP】
鈴木義宜
川西、惇と迷ったけど、22チームもあるJ2でたった2人だけだったという全試合フル出場、それもカードトラブルに見舞われやすいDFでは唯一という出場記録を見せられてしまうとこれ以外のチョイスはないかな。さらに言うと、ルーキーイヤーからの3年間ほぼフル稼働という点も見逃せない。ノリさん本人ももちろん素晴らしいんだけど、この人材を発掘してきたてっぺーさんにも同じくらいの賛辞を送りたい。レベスタ、BMW、パロスと3つの大事な決勝ゴールも全て現地で見させてもらって、言うことないわけですよ。大分トリニータよりお金を持ってる全てのクラブの強化部にあえて言いたい。DF陣を強化したいと考えていて、ノリさんを強奪出来ないなら、アンタらの能力疑いますわ。高さ、強さ、予測、フィード、メンタル面の安定性とアラを探すのが難しい部類の選手になったと思う。アウェイ群馬戦で伊佐の頭に合わせた高精度のアーリークロスを見せられた時には、もう行くとこまで行っちゃったなぁと思ったもんだよ。九州大学リーグでも強豪とは言えない宮崎産業経営大学からJ2でも強豪とは言えない大分トリニータに入団。大分のサポーター以外で注目してた人なんてほとんどいなかったと思うけど、そんな選手がわずか3年でこのレベルにまで達するわけだから本当に分からない。このブログでも何度も書いてるけど、CBのピークは30歳になってからだと思ってるので、ノリさんも今から十分に日本代表が目指せると思ってる。日本代表が全てだとは思わないけど、そのレベルに到達するためにノリさん自身が選んだ選択肢こそがベストだと思うので、悔いの残らないように結論を出してほしい。3シーズンを通して見て、もううちで抱えておくことがベストと言い切れないレベルまで成長したと思う。それは嬉しくもあり、さみしくもあり。とにかく素晴らしいシーズンだったと思う。文句なしのMVP。


というわけで、各賞の発表終了。来年もこの企画やりたいぞ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする