というのは言い過ぎにしても、いずれにしても岩武くんが日の丸を付けて国際試合に臨んだわけですよ。素晴らしいね。
台北に来ています。世大運を観に台北に来ています。世大運とは「世界大學運動會」の略で、ユニバーシアードのことです。2月のデンチャレで岩武くんが優秀選手に選出された時点でユニバ代表は固いなと思い、半年前から計画して台北行きが実現の運びとなりました。5月のU20W杯も行きたかったんだけど、仕事が異動したてで何が起こるか分からなかったから、安全な夏休みで行ける方で台北を選択した。
会場は台北の中心部から電車で20分程度にある輔仁大学。大輔ではありません。ピッチは人工芝だけど、今回新設されたと思われる立派なスタンド付き。思ったよりも日本を応援する人が多くて、日本側エリアはほぼパンパン。VIPエリアとメディアエリアがガラガラなのに、絶対に空けようとしなかったのが国際試合っぽいなと思った。
国際試合と言えば、入り口の保安検査が厳しいのに驚いた。空港の保安検査と全く変わらないレベルで行われてた。何度も「カバンの中に液体が入っているだろ」と言われて、何度も「入ってないよ。見ていいから。」の押し問答を繰り返したんだけど、結局ウエットティッシュだったというやり取りになっちゃうくらい厳しかった。
こういう表記も国際試合っぽい。
それと今日の試合はキックオフ時点で気温が37.8℃。WBGTも33.2℃とサッカーの試合をやってはいけない環境だったと思う。台北は大体例年の東京くらいの暑さと湿度という感じだから、11時キックオフはちょっとバカげてる。前半は日本の選手たちも様子見の感じだったし、対戦相手のマレーシアもバタバタと倒れるし、当然だけどしまらない試合だった。
岩武くんがユースから昇格しないと分かった時はショックだったけど、本当にここまで立派に成長したよね。
かれこれ何年も岩武くんの写真を撮ってるけど、けっこう写真に撮りにくい選手なんだよね。もともとサイドバックは基本半身で仕事してるからスタンドからは撮りにくいし、プレー自体も堅実そのもので派手な動きがないからどこでシャッターを押すかを非常に悩む選手。
このユニバの大会はこれからずっと中1日で試合が続いていくから今日先発したからレギュラーというわけではなく、ローテーションが基本と思われる。明後日の試合も観に行く予定だけど、多分出場はないでしょう。でも岩武くんは色々なところで「優勝する」と公言してるので、目標達成出来るよう応援してる。岩武くんの大学キャリアのハイライトになるであろう大会だと思うから、悔いを残さないようにベストを尽くしてほしい。がんばれ!!
それでは岩武くん以外のところを。ここ数年大学サッカーに傾注し始めてるので、単純にこの大会が楽しみだった。それでは今日の先発から。
GK・小島亨介(早稲田大学・3年)
韓国でも、台湾でも代表。もしかするとこの1年で最も忙しい大学生プレーヤーは彼かもしれない。
CB・鈴木準弥(早稲田大学・4年)
ロングフィード大好き鈴木さん。今日もバンバン出してたけど、ピッチに適応出来なかったかミスが多かった。今日のピッチはやたらとゴムチップが舞う難しそうなピッチだった。
CB・宮大樹(びわこ成蹊スポーツ大学・4年・神戸内定)
この写真もそうだけど、とにかく迫力がある。185cmの体格を余すところなく使っている印象。
左SB・小池裕太(流通経済大学・3年)
悪く言うと「本気を出してない感」がちょいちょい見えちゃう選手。2年の時に感じた凄みみたいなの絶対隠してるよ。今日は特に抑えてたと思うけど、本気で上がらせたり、FK蹴らせたりしたら、マジでスゴい選手。
ボランチ・守田英正(流通経済大学・4年・川崎内定)
今日はイマイチだったかな。あまりいい所が見られなかった。彼を射止めたという川崎の伊藤スカウトは今日現地に来ていた。内定者1名、内定者兼下部組織出身者1名、下部組織出身者1名が選ばれてりゃそりゃ来るよね。
ボランチ・重廣卓也(阪南大学・4年・京都内定)
今大会のキャプテン。本当にいい選手だと思う。今日の試合もみんな抑え気味の前半から1人だけ精力的に動いてた印象。ボランチだけど動きに華やかさのある稀有な選手。何度も言ってアレだけど、この選手をJ2に入団させた慎吾は本当にスカウトとして優秀だと思うよ。
サイドハーフ・松田天馬(鹿屋体育大学・4年・湘南内定)
数少ない初めて見る選手。ただ今日一番驚きとともに見た選手は彼。攻から守への局面でのプレッシングの意識が素晴らしく、もう既に湘南イズムを叩き込まれてるなという印象。今日はファールになってしまうことが多かったけど、このコンディションであれだけ出来るのは素晴らしい。
サイドハーフ・戸嶋祥郎(筑波大学・4年)
木戸の辞退で滑り込みでメンバー入り。今日も何本かチャンスがあったが決めきれず。ちょっと心配になる色の白さ。
FW・中野誠也(筑波大学・4年・磐田内定)
ループを打てばクロスバー、豪快なバイシクルもクロスバー。典型的な「not his day」。その実力がJ1でも通用することはもう天皇杯でも十分に証明済みなので、あとは置き土産としてのユニバ優勝だね。
FW・旗手怜央(順天堂大学・2年)
今日の2ゴールはいずれも彼。まだ2年だけど、大学No.1FWと言い切って間違いない。
1点目。
2点目の謎ポーズ。
トリッキーで、アイデアが豊富で、シュートが強烈。とにかく点を取る。2年前のゼロックスの前座試合で初めて見てからずっと驚かされっぱなし。大島→長谷川と流れが出来つつあるけど、さすがに川崎に行くのはやめてほしい。いきなり海外とかでも面白そう。今大会も得点王に向けて好発進。
サブ。
名古新太郎(順天堂大学・3年)
彼も人材が豊富過ぎる静学→順大ライン。そして納得のうまさ。今日も入って最初のドリブルでスタンドを唸らせてた。
柴戸海(明治大学・4年・浦和内定)
守田に代わって柴戸とか豪華過ぎるにも程があるユニバ日本代表。名前が「海」なのに、なぜ海なし県のクラブに行ったのか。
すいません、ジャーメインさんと坂さんの写真がありませんでした。
結果的には今日は2−0というスコアだったけども、5点差がついてもいいくらいの実力差はあった。たくさんの選手が優勝を目標として掲げているけど、十分にやれる目標だと思う。明後日もいい試合を見せてほしい。