Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

悪い流れを止める(30節山口戦)

2017-08-28 01:00:43 | マッチレポート17'



車で山口行ってきた。往復2000km。土曜日の朝3時に出て、日曜日の夜23時に帰ってきた。計44時間のうち29時間は車の中にいた。試合の結果あってのものではあるけど、ちょっと冒険っぽさもあって夏休みっぽくて良かったかなと、無事に帰ってきたいまはそう思う。でも、もう一回やるかと言われたら、もういいかな。とにかく疲れた。





2枚目の写真分かりますか。山口の選手たちが試合後に挨拶に回っているところ。他の全ての選手たちはトラックのあたりを歩いているけど、福元洋平だけはそれよりも何mもお客さんに近いところを歩いて、声に応えている。フクってこういう選手だったよね。若い頃からキャプテンシーのある本当にいい選手だった。個人的にも大好きな選手だった。もちろん勝ったから言えることだけど、フクのゴールが目の前で見られてちょっと嬉しいみたいな気持ちがあったのは事実。何と言うか、時間が経過したこともあるけど、フクの場合は「恩返し弾」と一括りに出来る感じじゃない。


まずは相手チームのことから。約半年ぶりに対戦しての印象は「普通のチーム」になってしまったなというもの。第3節で対戦したホームゲームでは昨シーズンからメンバーがガラッと変わりながらも、素晴らしいポゼッションサッカーを見せつけられ、決定力の差のみで勝利を手にしたという内容だった。間違いなく半年後にはもっと嫌なチームになっているだろうと当時は思っていたけど、あれから山口は苦しいシーズンを送り、上野監督は更迭され、アルゼンチン人の監督となった。ここ数試合の大分をきっちりと分析してきたんだろうけど、いかにも普通のチームっぽく前線から勤勉にフォアチェックを繰り返し、相手に合わせるサッカーを見せ、そして当然のごとく終盤にガス欠を起こし、最後はご承知のとおりの結果に。本当にもったいないと思う。いまのJリーグでしっかりと「色」を出せるチームってそうそうないし、その「色」は磨けば美しい「色」を放つようなものだったし、もちろん他人事だから言えることだけど、昨日の山口のサッカーを見てて、思ったのは「もったいない」ということ。現実として監督交代後も成績が上向いているわけじゃないし。



1ゴール1アシスト。スーパー惇だった。現地では分からなかったけど、決勝ゴールの起点が惇だったんだね。長いボールがきっちりとごっちゃんの頭に合う正確性とあの時間帯にあそこまで上がっていけるタフネスさと嗅覚の鋭さ。滅多にお目にかかれないスーパーなゴールだと思う。5人が絡んで、中→外→逆サイドと相手の視点を振り続けた展開も見事だった。


京都戦からこの山口戦にかけて素晴らしい崩しでのゴールが見られる一方で、ちょっと心配になるのがディフェンス面。この試合の2失点で、5試合連続失点、4試合連続複数失点となった。セットプレーは仕方ないにしても、2失点目のやられ方はちょっと何とかしたい。さんぺーの失い方が軽過ぎるというのもあるんだけど、フク(福森)があまりにも簡単に和人の引っ張るランニングに引っかかり過ぎていて、頭を抱えた。フクについてはビルドアップ時の精度の向上は今季中はもうちょっと厳しいかなと思うレベル(スカウティングから明らかに相手チームから狙われている)。ただ新加入選手も含めてそこを脅かせる戦力がいないことは、ベンチ入りのメンバーを見渡しても納得せざるを得ない。だからせめて守備面ではしっかりと固いところを見せてほしい。



林容平が復帰。出場はなかったものの、やっと戻ってきてくれた。ただ昨日に限らずだけど、片野坂さんの中に伊佐と林を同時に並び立てるプランはなさそうで、伊佐絶好調のいまはしばらく出場機会は限られそうな雰囲気。川西が欠場したため、コテを下げて、さんぺーを下げて、遂に伊佐が先発。出場17分であっさりと結果を残してしまった。点が取れるだけでなく、裏が取れる、ハイボールに競れる、前から追える、終盤に爆速で相手のカウンターを食い止める。今の大分のフォーメーションにおいてこの選手を頭から使わない選択肢はないように思う。さらにここ何試合かさんぺーに全く精彩がないように見える。ミスは多いし、何よりも見ていて恐くない。戦術遂行に忠実にプレーすることは大事だけど、ピッチに立ったらFWとして相手に恐怖を与える存在でないと。いまの伊佐とさんぺーとの決定的な違いはそこ。固め取りする時のさんぺーってそういう選手だったと思う。



最後はポストに阻まれたものの、序盤にGKにプレッシャーをかけてキックミスを誘ってからビッグチャンスを作り出したごっちゃん。ごっちゃんにプレッシャーをかけられたGKの吉満って去年は栃木にいて、グリスタでのアウェイ栃木戦で単騎プレッシャーにいったごっちゃんに引っ掛けられて失点してんだよね。昨日もあのシュート入ってたらもうトラウマもんだっただろうね。



アリーバ日高。



昨日は試合前の萩市長の挨拶が長過ぎて、キックオフがバタバタに。この写真はキックオフ時のものだけど、19:03キックオフ予定だったから多分キックオフ遅延してると思う。キックオフ遅延って確か何らかの罰則あったと思うんだけど、ちょっと空気の読めないタイプの政治家先生のようにお見受けした。












試合後に印象的だったのは、我々サポーターが喜んでるほどには選手たちに喜びの表情が見えなかったこと。単純に疲労困憊だっただけかもしれないけど、試合展開だけを見れば、はしゃいで喜びたいくらいのものなのに、そこまでの喜びはなかった。もしかすると内容を考えると、諸手を挙げて喜べるものじゃないという思いが選手たちにはあったのかもしれない。そうであれば、これほど頼もしいことはないと思う。今のJ2はとにかく勝ち点を取ることが難しいリーグで、相手の状況や順位に関係なく勝ち点3を取ることが何よりも重要。それを成し遂げた上で、さらに次を見据えるメンタリティがあるのなら、こんなにも頼もしいことはない。


悪い流れを止めるというミッションはこれで完遂。次なるミッションは「ホームでの勝利」。もう2ヶ月もホームで勝ってないという異常事態。このミッションもクリアして、もう一回堂々と昇格戦線に殴り込みをかけましょうや。
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