Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

2014J1昇格プレーオフ決勝

2014-12-07 21:28:27 | トリニータ




モンテディオ山形の皆さま、J1昇格おめでとうございます。

クラブにとって創設以来最高の1年と言っても過言ではないくらい、いいことづくめの1年だったでしょう。例え来週ガンバに負けたとしても。間違いなく来年は地獄ですけど、まずは大分、徳島の分までホームで勝ってください。J2の6位だから勝てないとかではなく、ただでさえお金がないクラブが他の17クラブよりも来季の編成に着手するのが遅れるから、勝てないんだと自らの体験も交えてそう思う。シーズン前は戦術構築に徹底して、戦力補強については思い切って中断中に狙うというのもアリだと思うよ。普通にやれば、まず間違いなく叩きのめされるよ。








これでPO決勝は3年連続で参戦したけど、動員は過去最高、雰囲気も最高だったんじゃないだろうか。山形は言うに及ばず、千葉も過去の3位クラブとは違い、昇りつめたところが42節だったから、チームの状態も最高潮だったと思われる。POの存在意義についてあれこれ言われるけど、あれだけの雰囲気を作り出せる試合は他にそうそうないし、入替戦以上のエンターテインメント性が間違いなくあるから、絶対継続すべきだ。



噂の山岸。山形は終盤に山岸が作り出したビッグウェーブに見事に乗って、勝ち抜いた感じだけど、冷静にGKとして見ると、やっぱりピークは過ぎてるし、あのキックの質でJ1で違いを見せられるとはとても思えない。それは加入直後の「PKストップ」→「その流れのCKをファンブル」を見た時から変わってないけど。




今日マッチアップしたサイドの二人。この同い年の二人は本当にクロスが上手い。今日はそれほど披露する機会なかったけど、今季のそれぞれのチームの武器だったんじゃないかな。先週のディエゴの先制点に繋がった山田のクロスなんて、ボールとディエゴの頭に磁石が付いてるんじゃないかと思うくらいに吸いついていった印象。正直に言って、今までほとんど注目したことない選手だったけど、こういう選手の出現ってチームの躍進には不可欠だなと思う。



夏頃に磐田が失速し始めて、自動昇格が危うくなりだした頃に、「シャムスカがPO勝ち抜いたら、PO優勝監督は3年連続大分トリニータ監督経験者」を言い始めたわけだけど、まさかそれが石崎さんによって遂げられるとは、その頃は夢にも思わなかった。いずれにしても来季POでもいいから、どうしてもJ1行きたくてまだ監督が決まってないクラブはシャムスカ、ポポヴィッチ、ファンボ、スカンズ、松山さんあたりにすぐにアプローチした方がいいよ。もしくは奥の手で田坂さん強奪なんて手もあるよ。


今日の山形のサッカーは攻撃面では特に見るべきところはなかったものの、ボール際の厳しさと攻守の切り替えの速さは際立ってた。シーズンを通してそういうサッカーをしてたわけではないと思うけど、自動昇格した湘南や松本がまさにそういうサッカーの表現者であったことを考え合わせても、今後J2のトレンドとしてこういうサッカーが主流になっていくんじゃないだろうか。1年を通してああいうサッカーを続けるのはかなり難易度が高いと思うけど、涼しくなるシーズン終盤にそういうサッカーが出来るような準備をシーズン当初からしておく必要は絶対にある。ものすごく乱暴に言ってしまえば、「走れれば大体の技術の粗さはカバー出来てしまう」のがJ2のサッカーだと思う。それは今季の大分が如実に物語ってるわけだし。田坂さんは今日の試合を含めた今季のJ2の流れをしっかりと分析してるだろうから、このトレンドをうまくトリニータに組み込んでいってほしいと思う。





千葉はこれで3年連続でのPO敗退となった。何でこうなるのかと思わずにはいられないだろうけど、結局去年も今年も自動昇格しなきゃこうなることは十分に考えられたわけで、POについてあれこれ考えるのは無意味だと思う。





試合後、10分以上立ち上がれなかった山口智。最終節の高木もそうだったけど、ベテラン選手は残りのキャリアを考えても、こういう試合に臨む気持ちの強さは他の選手の比じゃないんだろうね。その反動の感情の表れが高木の涙であったり、山口のうなだれのように思う。「元気出せ」とか「前を向こう」なんて気軽には言えない。



ガックリと肩を落としてピッチ上でしばらく動けなかった選手が多い中、早々に一人でゴール裏に挨拶を済ませ引き揚げて行こうとした森本(さすがにスタッフに呼び戻されてたけど)。昨日の健勇じゃないけど、移籍するんでしょうか。


ただ、今日のスタンドの反応を見てても関塚監督への信頼は絶大だし、来季頭から関塚監督が指揮をするんだとすれば、かなり手強いと思う。クラブとしてのJ2の経験があまりにも豊富だし、大宮やセレッソ、磐田よりも恐いと思う。関塚さんが続投するのかどうかは知らないけど。


これで先週から、入替戦、降格のかかった最終節、プレーオフと3試合も刺激の強い試合を観たわけだけど、やっぱりサッカー以外のスパイスも効いた試合は無条件で面白い。日本サッカーの11~12月はそういう試合が日本全国で目白押しなわけで、その最高峰であるJ1ではもしかすると来季からそれがなくなってしまうのかと思うと、かなり寂しい。2シーズン制は盛り上がるんでしょうか。個人的にはある程度は盛り上がっても、「たら・れば」を完全には排除し切れずに、不公平感が残るんじゃないかと思ってる。ここでどーのこーの言ってもやることは決まったからどうしようもないし、まあそもそもJ2で7位の我々には関係ないわけだけど。
コメント
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