Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

2014大分トリニータアウォーズ

2014-12-04 23:42:23 | トリニータ
昨年はあまりにも絶望してたため、こんな記事書く気にもなれなかったけど、今季は目標達成は出来なかったけど、比較的前向きに終われたから、最後は楽しく振り返りたいと思う。

それじゃ、ベストゴールから。今季も組織編と個人編に分けて。

【ベストゴール・組織編】
第42節 ホーム湘南戦 林容平
直近で記憶が鮮明だからというのもあるけど、PO進出目前とかそういうシチュエーション的なものを差し引いたとしても、素晴らしい崩しのゴールだったと思う。最終的には林がゴールしたわけだけど、組織編なので、大きくサイドチェンジした若狭に30点、1列前を追い越してクロスを上げた西に30点、そして素晴らしいタイミングで飛び込んだ林に40点。そんな配分にしたい。録画を見返すと、林のマーカーの選手とGKが林が飛び込んだ時に激突してるんだよね。チャンピオンチームをそれほどまでに混乱させた崩しはやっぱり評価に値する。次点はアウェイ福岡戦の宏矢と、ホーム横浜FC戦の同じく宏矢。3つに共通してるのは全てサイドからの崩しのゴール。やっぱり組織的に崩したい場合に、サイド攻撃がいかに有効かということのいい証明だと思う。


【ベストゴール・個人編】
第40節 ホーム水戸戦 為田大貴
たまたまかもしれないけど、組織編も個人編もどちらも負けた試合。最後の最後で陥落して7位という今季の大分を象徴してるような気もする。シーズン終盤に固め獲りしたタメ。その中でもこのゴールが抜群に良かったと思う。人が成長する時に「一皮むける」という表現を使うけど、このゴールのスロー映像を観てると、DFをひきはがして突き進む様子がまるで成長のための脱皮をしてるような感じに見えてくる。スピードと力強さとシュートテクニック。ワンランク上の選手になったなと強く感じたゴールだった。次点はアウェイ岡山戦の伊藤の直接FKあたりかと思うけど、点差はかなり離れている。


続いて、ベストゲーム。

【ベストゲーム】
第35節ホーム磐田戦
これは数的に不利になりながら逆転勝ちしたホーム栃木戦と迷いに迷った。栃木戦の後半だけ録画で見返してみたけど、結果は分かっていてもアディショナルタイムの武田のビッグセーブ2連発には変な声が出てしまった。それくらいに大きなゲームだったけど、終盤のいい流れを作るきっかけになったことも含めて磐田戦を選出した。この試合は特に守備が素晴らしかった。磐田のビルドアップに対して、出足鋭く、球際厳しく、そして最後まで集中が途切れることがなかった。今になって思えば、磐田に勝っても何の不思議もなかったわけだけど、あの頃はまだ磐田も怖い存在だったし、何よりも自分たち自身が前節の不甲斐ない試合から豹変したことに驚かされた。今季はターニングポイントを逃し続けたと言われたシーズンだったけど、最終的にはこのホーム磐田戦がターニングポイントだったね。ただやっぱり35節というのは、いかにも遅かった。


ここからは軽く小ネタを。

【流行語大賞】
「林で細いと大体モヤシ」(by林容平)
今季自分の中で一番印象に残った言葉やフレーズから選出。この名前を世に知らしめた若狭を選出しようかとも思ったけど、ここはやはり本人から発せられたこのフレーズにした。ホームヴェルディ戦のトリニータラボの中で、若狭とのやり取りで発せられたもの。結局のところ、林本人のプレースタイルが本当にエネルギッシュで、モヤシの持つひ弱なイメージとは完全に対極だったからか、あまり定着しなかったけど、このフレーズの語感と本人が言ったところが面白くて選出とした。次点はホーム福岡戦後の伊佐の「犬のように走りました」。最終的には、林の影に隠れたけど、この頃の伊佐のチェイシングもお見事だった。この試合の2点目のダニエルのゴールにつながった伊佐のボール奪取は「プレスバックオブザイヤー」をあげたいくらいに大好物。


【フォトジェニックオブザイヤー】
「上福元の部屋でイカゲソを食らう若狭大志」
貼付けていいものかどうか分からないので、興味のある方は5月19日の上福元のツイートをご参照ください。本当にあの顔はツボった。お気に入りに登録して、大げさじゃなく1週間くらいはゲラゲラ笑わせてもらった。ネタコーナーになった途端に若狭の出演率が高くなる。これはひとえに若狭のこういう分野におけるポテンシャルの高さを示しているということだ。最近やや罰ゲーム的な空気になりがちの勝利後のラインダンスのリード役でもっと盛り上げてくれちゃってもいいんだぜ。


【ベストチャントオブザイヤー】
「武田洋平のチャント」
これは今季新しく出来たチャントの中から選出。何がいいと言われると詳しく説明出来ないんだけど、今季は風呂の中とか、運転中とかに気付くと武田のチャントを口ずさんでることが本当に多かった。やっぱり一番最初に歌うという意味合いで先発GKのチャントがノリやすいっていうのは大事だよね。周作チャント以来の秀逸さと言っても過言ではないと個人的には思っている。讃岐で久々に聞いた上福元のチャントも前から好きだったし、室のチャントも室の雰囲気に合ってて好きだった。今季は近年まれに見るGKチャントの当たり年だったんじゃないだろうか。ちなみに全てのチャントの中でのベストはずっと「九州の誇り」。


最後は個人表彰。

【MIP】
林容平(20試合 7得点)
一番印象的な活躍をした選手ということで。ここにも何度も書いたけど、正直こんなに活躍するとは思わなかった。サッカーについての林の素晴らしさを今さらここで書くのも何なので、ちょっと別角度から。個人的に林のことを好きなポイントとして、「少し空気の読めなさそうなところ」がある。かわいい顔して、けっこう審判に文句言って食い下がるし、ついでにボディランゲージっぽいアクション付きだったりする。それとゴールを決めた後の喜び方が、駆け寄ってきたチームメートたちに目もくれずこぶしを握りまくって悦に入る感じだったりする。祝福しに行ってるチームメートが絡みにくそうにしてるのが印象的。もっといかつい風貌の選手が出す雰囲気としてなら、スッと入ってくるのかもしれないけど、あんな優男風のルックスでこういう感じのアンバランス感が好き。やっぱりFWはちょっと普通じゃない方がいいと思う。来季も絶対に一緒に戦いたい。FC東京のことはあんまり好きじゃないけど、レンタル延長、もしくは完全移籍させてくれたら、ちょっとは好きになってあげる。次点は本当に僅差でダニエル。あともうちょっと早ければジョンヒョンも圏内だった。


【MVP】
為田大貴(33試合 5得点)
1ミリも迷わなかった。若い頃から見続けてる選手が一つ階段を上がる瞬間とか、一皮むける瞬間とかに立ち会えることこそサポーターの喜びだと昔から思ってる。そういう意味では今季は昇格出来ずに目標は達成出来なかったけど、タメのそういう瞬間をリアルタイムに目撃出来たことは最高に幸せだった。昨季も終盤はボランチで走りまくって、その予感は見せ始めてたけど、まだまだこんなもんじゃないだろという思いはあった。そして今季は2列目として不動の地位を確立し、何よりも「期待される選手」になった。特にラスト10試合くらいはタメがボールを持てば何かしてくれるんじゃないかと思えるような選手にまで成長してた。タメが手にした最大のものって、多分「自信」なんじゃないかと思う。タメが「自信」を持ててるなと感じられたのは、「仕掛ける時の姿勢」にだ。ゴールに向かって仕掛けるという、観てる側にとって最もエキサイティングな場面で、全く力んでなかった。あの姿勢にタメの「自信」を感じた。残念だけどうちの場合、ここまでの活躍をしてしまうと来季への楽しみよりも、不安の方が大きくなってしまう。来季も残ってほしいと強く思うけど、残った方がいいと自信を持っては言えない。そんな複雑な気持ち。でも、今季の活躍は本当に素晴らしかった。オレの中では文句なしでMVP。


来季も是非ともこうやって楽しくシーズンを振り返りたいものだ。願わくば、昇格という目標を達成した充実感とともに。
コメント (2)
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