Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

ラドンチッチ加入、そして札幌戦

2014-07-18 00:45:02 | トリニータ
完全に乗り遅れた感があるけど、我が大分トリニータにラドンチッチが加入。このお知らせを聞いて一番に思ったのは、「シーズン終盤に向けて外国籍選手を補強するなんていう、そこら辺のJリーグクラブみたいなことが出来るようになったんだなぁ」ってこと。青野さんがいるから、お財布的に無理な買い物じゃないだろうし、ある意味では当たり前のことが出来るようなクラブになったんだなぁと、ラドンチッチが活躍しようがしまいがもう既にちょっと感慨深いものがある。


さて、そのラドンチッチといえば、真っ先に思い出すのは甲府時代のあの愚行。それと今回の獲得を機に知ったのは、あの時のゴールが甲府時代唯一のゴールだったということ。まあ彼も若かったということだ。名前を聞いて最初に思い出すのが7シーズンも前のことというだけあって、観てはいるんだろうけど、プレーの印象はあまりない。193cmという身長から察するにポストタイプのプレーヤーなんだろうということくらい。出場記録を調べて清水時代の昨シーズン25節に大銀ドームで先発してたことが分かったので、その映像を引っ張り出してきて観てみた。

まあおおよそのイメージは間違ってなかった。印象に残ったのは、

・やっぱり強くて、収まり方がハンパない。

・運動量は極めて少ない。

・このタイプに持つ一般的なイメージよりも足元がうまくて、ヘディングが下手。

この試合で3バックの真ん中で先発したのは若狭で、ほとんどの局面で若狭がマッチアップしてた。若狭がどれくらいやれるかということを分かってるだけに、ラドンチッチのポストプレーヤーとしての屈強さがより一層分かった。1試合を通して若狭は対応に四苦八苦してたし、実際にやむを得ないファールも多かった。特に浮き球を胸で収めるプレーの安定感とか個人的に大好物で、今のうちのシュートが打てない悩める子羊ちゃん達の救世主になりそうな雰囲気は十分にある。

改めて観ていいプレーヤーだなと感じたのに、何であんまり印象に残ってなかったのかを考えてみたけど、清水時代はバレー、大宮ではノヴァコと、比較される前任者のレベルがちょっと高くてかわいそうだったのかなとは思った。本人もJ2でのプレーは初めてだし、大暴れして何ら不思議はない。それともう一つ魅力的な武器は左足でFKを直接狙えること。今のトリニータのプレースキッカーは右利きばっかりだったから、これでバリエーションが増える。それも遠目の位置からドッカンだけじゃなくて近い位置から柔らかく蹴れるので、ゴールのとてもいい香りがする。

不安点を挙げるとすれば、やっぱり運動量が少ないこと。この試合ではまだコンディションがベストじゃなかったらしいんだけど、それにしてもあんまり走らない。攻撃面ではくさび役でどっしりと構えててもらえばいいんだろうけど、守備面のファーストディフェンダーとしては物足りない。あと清水時代に膝、大宮時代にはハムストリングをやってたらしくケガがちなのかもしれないのも不安材料ではある。

いずれにしても早くピッチで見たい。



そのラドンチッチがデビューするかもしれない札幌戦。あちらさんは小野伸二のデビューで盛り上がってるようで。以前に似たようなシチュエーションがあったなと思い出したのが、06'シーズンのアウェイセレッソ戦。確か中断明け1発目の試合だったと思うんだけど、スペインから凱旋帰国した大久保の復帰戦がこの試合だった。結果は高校時代の盟友・松橋章太とあの頃もうブレイクし始めてた司のゴールで完勝。あの試合で波に乗ったトリニータは「快進撃の夏」を迎えて、確か4位くらいまで順位を上げたはず。周作と司のA代表選出も重なってとてもいいシーズンだった印象がある。てことで、今年も小野を踏み台にして飛び立たせてもらいましょう。札幌の皆さまには、我々が出来る限り高く飛べるように、試合までは一生懸命に盛り上がっていただき、あとは・・・。

ただ真面目に考えても、J2は小野のようなファンタジスタが住みづらい世界だと思ってる。自分たちの色を出すことよりも相手の色を消しにいくことを優先するチームが多く、接近戦や肉弾戦もJ1より多い。プレーエリアや時間も極めて限定される中で果たして小野伸二が輝けるのかどうかはとても注目してる。徐々にフィットしていってくれる分にはうちはもう試合がないから大歓迎。


水戸、平塚、東京、栃木、群馬、今季の関東以北での試合で低調なパフォーマンスが続いてることや、直近の4試合で1分3敗12失点の惨状ぶりを考えれば、ラドンチッチ効果があったとしても楽観なんてとても出来ない。それでも新フィジコ就任からもうすぐ1ヶ月。そろそろその効果の予兆くらいは見られるんじゃないかという期待はしてる。


最後に余談を一つ。ラドンチッチの予習用に観た昨シーズンのホーム清水戦だったけど、最後の方は自然と目が別の選手ばかりを追ってた。それは木村祐志。ボランチの梶山とトップ下の木村の関係性が抜群で、後ろからのボールをどんどん引き出して攻撃を構築していく木村は輝いてた。もちろん今季は梶山はいないけど、伊藤や末吉で十分にその代役は務まるはず。それなのになぜ今季の木村はあのプレーが出来ないのか。小野がJ2で輝けないんじゃないかと予測したのと同じ根拠かもしれないというのは薄々分かってはいるけど、それでも木村にはこのまま終わってほしくないし、そんな選手じゃないはず。直近のリーグ戦の千葉戦ではベンチからも外れてしまった木村。巻き返してこい!今の停滞する大分トリニータの攻撃陣にはお前の力が絶対に必要。

「オレは木村祐志をあきらめない」
コメント
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