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【新戦力分析・その4】小松塁選手 ~サカ場放浪記

2013-02-12 00:12:36 | トリニータ
昨シーズン、セレッソから川崎へ移籍した小松選手も、その2、3で書いた辻尾選手、高木選手と同様、シーズンを通して十分な出場機会に恵まれなかった。川崎は昨シーズン途中で、相馬監督から風間監督に変わり、小松選手は特にその監督交代の影響を受けたようだ。風間政権下での21、25、26節を録画でチェックした。いずれも試合終盤の15分程度の出場。

もうこれも3本続けてになるので、もういいかなと思うんだけど、小松選手もこの50分程度の出場でインパクトを残すようなプレーはなかった。その短い出場時間の中で途中出場途中交代(ケガが原因ではあるけれど)という屈辱的なことも味わっている。唯一、26節FC東京戦でコーナー付近で日本代表の高橋秀人選手と繰り広げた「相撲」を制したシーンは印象に残った。体の軸が強そうという印象で。

もう少し観点を変えないとなということにやっと気が付いたんだけど、強化費がJ1の中(もっと言えばJ2の中でも)でも特に限られている大分には前年十分に出場機会を得て、存分にアピールしたような選手が来てくれることはないわけで、その少ないサンプルで分析をしようとすると、どうしても乏しい内容になってしまう。だから、サカマガの特集じゃないけど、いいポテンシャルを持ちながら近年それを発揮出来ていないような選手を田坂さんが蘇らせることに期待するのがいいんだろうね。そういう意味では小松選手はまさに適した素材だと思う。

21節鳥栖戦の中継の中で、途中投入された小松選手のポジションについて監督とコーチの言い分が違うみたいな、信じられないような情報がピッチリポーターから報告されていて、小松選手は難解な風間戦術の被害者なんじゃないかなという印象も個人的には持っている。

分析するサンプルが少ない以上、記憶を頼りにするしかないんだけど、J2のセレッソ時代の印象が強い。そこまで圧倒的な存在感があるわけでもないのに、シュートがうまくてけっこうゴールを決めるっていうイメージ。実際にJ2在籍3シーズンで34ゴールを決めていて、ストライカーとして十分な結果を残している。ただその後のJ1での印象があまりないってところに小松選手の課題があるんでしょうな。

高身長の割には、高さだけじゃなくて足元の仕事もそつなくこなすという評判があって、映像を見てると確かにそんなところも見せる。ウイング的な仕事もするから、大分に来たらWBもあり得るんじゃないかという噂もあったけど、個人的にはそれはないと見てる。さすがにそこまで走れるタイプじゃないし、あくまで「190cmの身長の割には」という前提がついてしまう。さすがの田坂さんでも、FW起用しか考えてないと思う。モリシ、高松あたりとポジションを争うことになるんだろうけど、何もFWの2枠をターゲットマンタイプとスピードスタータイプで組み合わせる必要もないわけだから、モリシと小松選手のツインタワーなんかも面白そう。モリシとはセレッソ時代に一緒にもやってるだろうし。

プロ選手として実質初めての移籍だった昨シーズン。シーズン途中で監督が代わり、その新しい監督が一緒に連れてきた自身の息子に出場機会を奪われるという、普通にサッカーをしてたらまずしないであろう経験を昨シーズンの小松選手はしている。まあ、常識的に考えれば、相当悔しいでしょう。その監督との対戦は開幕後すぐにやってくる。まずはチーム内でのポジション争いに勝って、古巣にその力を見せつけるチャンスを勝ち取ってほしい。国立で川崎相手に小松選手が躍動する姿が見たいぞ!
コメント
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