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【新戦力分析・その3】高木和道選手 ~役割分担

2013-02-05 22:58:42 | トリニータ
代表歴のある30代のDFの移籍。よくある移籍だと思うけど、いざ大分が移籍を受け入れる側になると何とも違和感を感じるのが正直なところ。

高木選手は昨シーズンリーグ屈指の豪華補強を行った神戸の目玉選手の一人としてガンバから神戸へ移籍した。序盤はレギュラーとして出場していたものの、その後出場機会が減少。後半戦で先発したのは20節名古屋戦と22節札幌戦の2試合のみ。その2試合を録画でチェックした。

高木選手のプレーを見てて、一番最初に思い当った言葉が「役割分担」というもの。タイプ的にはまさにDFリーダーという感じ。この2試合はいずれも北本選手とCBコンビを組んでいたんだけど、2人の関係はまさに「飼い主」と「忠実なる犬」。ラインの高さを細かく修正する高木選手と、その高木選手のコーチングを聞きながらボールに必死に食らいついていく北本選手。とてもバランスが良く、こういうのがスタンダードなDFラインって言うんだろうなあと感じた。それぞれがそれぞれの役割を全うするというスタンダードなサッカー。またどんな場面でも落ち着いていて、経験の豊かさも随所に垣間見せる。最後の局面では相手のラストパスのコースに立ちはだかったり、シュートブロックするシーンも多い。こういった「読み」がいいのも経験のなせる業だと思う。

冒頭にも書いた通り、前回のJ1時代も含めて今までの大分にはいなかったタイプだけに、どういうことに期待したりすればいいのか正直に判断に迷う。いま書いた2試合についてもいいところは見られるものの、実はこの2試合計で7失点も喫している。1シーズンを通して、北本選手、伊野波選手からレギュラーを奪えなかったことや、ここ2シーズンをフルで稼働していないことも考え合わせると、1つしかないCBの真ん中のポジションのスタメン最右翼と言いきることは出来ないのかなと思う。

あとはその「役割分担」という観点から田坂さんのサッカーにフィットするかなというのが少し心配。昨年から「全員攻撃・全員守備」というコンセプトを継続してる田坂さん。自分のポジションの仕事に徹していればいいという選手は一人としていないサッカーだけに、清水→ガンバで本当に正統派のCBとしてやってきた高木選手がある意味で「イロモノ」っぽいこのサッカーを理解して、体現出来るのかなとも思ってしまう。

少し懐疑的に見てしまうところもあるけど、チームに経験が注入されるのが間違いなくプラスになることは、昨シーズン村井さんや高松が加入したことで大事なところで我慢出来るチームに成長したことを見るまでもなく明らかだ。そしてこんなこと言っちゃ、この手の素人の分析なんて元も子もないんだけど、J1で200試合以上の出場実績のある選手をたかだか2試合で判断するのは無理があるねってこと。さらには、もしかするとこれだけ実績のある選手ですら田坂さんはコンバートとかしちゃうかもしれないしね。

昨シーズン、MVP級の活躍だった阪田がポジションを守るのか、高木選手が元代表の実力を見せつけるのか、はたまた深谷か。DF陣は補強も充実してただけに誰が3月2日の最終ラインを統率してるのか予測がつかない。期待して注目したい。




※このシリーズも3本書きましたが、けっこう苦しいことに気付き始めました。でも始めちゃったので、最後まで書こうとは思います。ただ想像力にも限界があり、練習を見たいなと切実に思います。
コメント (2)
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