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2300円也

 40年来溜まる一方であった蔵書の一部を初めて処分した。

  有り勝ちな紙の手提げ袋に四つ(上の写真では三つだが、もう一つ増えた)。数えてはいないけれど、単行本と選書、新書、文庫取り混ぜて一袋にざっと40冊、計160冊程。半分がハードカバーの単行本で残りが選書、新書、文庫と云ったところだったか。

 もとより大した値段にはならないだろうと思ってはいたけれど、全体の1/4は「値段が付きません」。残り3/4合わせて2300円也。捨てるには忍びない。まぁ、生活の為に書いたかと思われる駄本もあるけれど、それなりの方がそれなりの力を込めて書いた本もある。本、書籍は云ってみれば「知の集積物」だ。古新聞紙と一緒に捨てる訳には行かない。もし、何方かのお役に立つのならばと古書店に持ち込んだものだ。

 郷秋<Gauche>が40年来通う小さな学園街にもかつては古書店があったが、なくなって10年は経つだろうか。小さくても、苟も大学のある街から古書店がなくなるとはなんと嘆かわしい事かと思っていたけれど、小田急線で一駅の町田にも事実上一軒限り。小さくはあっても四階建ての古書店。むしろ町田辺りには不釣り合いの店だと云えるかもしれない。

 新刊書店さえも経営が捗々しくないと聞く昨今、よくもまあ成り立っているなとむしろ感心然りの古書店ではあるけれど、私には必要が無くなった「知の集積物」を、次に必要とする人に受け渡してくれる、大切な役目を担う古書店である。頑張って続けて欲しいものであるなぁ。

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