唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
一転し3大学の設置認可へ
当然のことである。ある行為を行った人物を根拠もないままに逮捕しておいて、その後にその行為が違法であるとの法律を作り、その「泥縄」な法律により為した人物を罪人に仕立て上げる。今回の3大学の「設置不認可」問題は、こう云う事なのである。いかに尋常ではないことが行われようとしていたのかご理解いただけることだろう。
自民党からは田中文科相に対しての罷免要求が出ているばかりか、これ以上支持率を下げたくない民主党内部からも同様の意見が出てきているとの事だが、現行の行政制度を無視したまったく勝手な振る舞いは十分罷免に値する。これを放置するならば、民主党にとって致命傷となることは間違いない。
一方で、現行の大学設置基準等の見直しがされることが決定的になった。3月に受け付けがされる2014年度開設の為の設置・申請基準が大幅に厳格化されることになるのだろうが、これもいにも拙速ではないか。多くの大学設置希望者は2年前から具体的な準備に入っており、2014年度開設の為の厳しい基準が今すぐ設けられたとしても、これからの僅か4ヶ月間での適応修正は事実上不可能だろう。
3月申請、10月認可、翌4月開校と云う現行の申請スケジュール自体が変更になる可能性が高いことから、2014年度開設のための準備をしていた設置希望者は、2015年度開設を新たな目標に設定しての準備を始めることになることだろうが、それとても新基準の告知がいつなされるのかによっては厳しい対応を迫られることになるなど、しばらくは混乱が続くことになるだろう。
新たな設置認可をしないことで大学の質的向上を目指したいと文科相は考えているようだが、果たしてそれは効果があるだろうか。現代的ニーズに合致した高度な教育・研究内容を持った新設大学が現れる可能性もある訳で、入り口を閉ざすのではなく、低品質な大学の設置認可を取り消す、あるいは高品質な大学にM&Aを促す方が、大学界全体の底上げのためには実効性があるように思える。
もっとも、たとえ定員割れを起こしていたとしても、在学生がいる大学を閉鎖するとなれば、その在学生の編入先を確保・斡旋する必要があることから、文科省としてもそれなりの覚悟を持って当たる必要があるだろうな。「国家百年の計は教育にあり」とは我が恩師(偉大な教育思想家にして高邁な教育実践家)の言葉だが、文科省には心して教育行政に取り組んでもらいたいと思う郷秋<Gauche>であるぞ。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、昨日、Facebookのカバー用に作成した画像で、写っているのは姫蔓蕎麦。Facebookをお使いではない読者のために掲載します。そうそう、北鎌倉の円覚寺に見事な群生地がありますね。