崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

SIM宣教師の吉岡洋子氏

2013年04月23日 04時35分55秒 | エッセイ
 アフリカ・ニジェールで医療宣教師として数十年間、病院で献身してきた吉岡洋子氏が昨日我が家を訪ねてきた。彼女のことは以前にも本欄でも触れたことがある。世界的なキリスト教宣教団のSIMから派遣されて病院で看護師として働いた末、交通事故でその職務を終えなければならなかった。突然彼女が乗った車の前に飛び出してき車が道の傍溝に激突し数回転んじ、少年は即死、彼女は意識を失い救急車で首都のニアメまで搬送された。アメリカで治療を受けて回復して下関に帰国した。彼女はその不運の事故について「今回の事故は神様のゆるされた事故であったことを知りました。神様の愛がどんなに深く神様がどんなに忠実なおかたであるかも知りました。また神様は熱い祈りに答えて下さる方であることも知りました」。世俗的にいうと、悲劇的な主人公として不運を恨んで生きるような人生であろう。
 私は彼女の人生から大きい素晴らしいメッセージとパーワー受けている。私の文化人類学の講義に彼女を講師として迎えニジェールの文化と水に飢え乾いている環境、死の陰の谷から神が助け出して下さいましたと語った。日本のキリスト教会では彼女のメッセージを受けて披露するようにする機会が少なく、私は常にもったいないと思っていた。昨日彼女の話を聞いて、彼女のメッセージと祈りが十分生かされていると思った。職員1000人にもなる安岡病院の理事長が彼女を見つけたのである。その理事長は戦後ニュージーランドから連合軍の一人として下関に軍務された人と付き合い、その中に入って国際的交流を続けたという。理事長と同行してニュ-ジーランドへ理事長の旅行、通訳、看護の三つの役割をしてきた話、英語圏、フランス語圏において国際的な素晴らしい献身的な愛の行動には感動した。彼女は祈ってくれた。その祈りには我が愛犬のミミチャンも入っていた。