崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

新学期への心構え

2013年04月09日 03時30分48秒 | エッセイ
 このエッセイを10年間毎日書いている。大体の枠と長さが決まっている。長い間、書いているのでマンネリ化しないように気をつけている。新聞などのコラムも古い文学や偉人伝から引用して現実を語るような枠が決まっているものが多い。それらを読んでヒントを受けることがあるが中にはマンネリ化していて読まなくてもいい部分が多く新鮮さが感じられないものもある。私はそれらを読みながら戒めている。エッセイであるから何でもつぶやくようなものを書いてはいないかと反省をしている。何を、何故書くのか。
 今週から新学期の授業が始まる。40年以上も教壇に立っているからと言って、ただ立てば授業が出来るわけではない。何時もベストの内容を準備し、どう効果的に伝えるか、考えなければならない。自らマンネリズムを警戒している。5年近く連載している「東洋経済日報」の締め切りは今日である。ただの私事を書くのではなく、時期と状況に合うテーマが見つからず困っている。われわれは簡単な習慣を繰り返しながら生活をしている。顔を洗って食事をして一日の生活が始まる。それもただの繰り返しだけでは面白くない。より美しく、より美味しく、より健康な考え方をして生きるのが楽しい。悩みや雑念だけではなく、創意的に考えることが必要であろう。(写真は1992年筆者の最初のエッセイ集)