東亜大学・東アジア文化研究所が設立して初めての研究会を東洋大学・アジア文化研究所と共催で行った。発表者などの外に熱心な大学院院生、研究者、日韓関係に関心ある人、中国新聞の伊東記者などが参加して、夏休みの空虚な大学の建屋を独占した気持ちであった。宮下良子氏の司会で、日韓の人々の移動がメーイン・テーマであった。山口から朝鮮半島への移民状況(木村健二)、朝鮮半島へ移民して定着(礒永和貴)、引き上げの証言の研究の意味(崔吉城)、現在観光客の日韓往来(李良姫)、韓国教会の国際性(井出弘毅)について大枠まとまった研究会ができた。 討論では韓国の家族が職業や教育のために国際的に分散していることをトランスナショナリズムと言えるか、単身赴任など国内的な現象の延長線で考えるべきか、境界と境域の概念を人類学の用語としてはどうであろうかなどが話題になった。地元の新聞社でもないのに広島から来られた伊東氏は広島から朝鮮半島へ移住した人々の証言を30回にわたって連載した事例からコメントをしてくれた。懇親会はヤスモリで焼き肉を食べながら声がかれるほど大きい声で話をした。今度の研究会は大きい成果を上げた。集いは「楽しさ」を第一とする私のモットーも達成した。