崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

授業

2011年04月07日 05時06分12秒 | エッセイ
 今日から新学期の授業が始まるに当って考える。40年以上、大学の教壇に立っても最初の時間には緊張する。同じ内容でも同じ学生ではないことが前提になっているので安易に考えてはいけないと思っているからである。教育改革とはいっても授業クラスの中が改革されないとできない。何をもってどう考えてどう解決するかを学生自身が行うように展開しようとする。そのためには教育哲学、目的、目標、シラバスによる授業を行う準備が必要である。長い春休みを感じさせる新鮮な「日本思想論」講義ができるか緊張多少心配している。
 私だけではなく、多くの教員が授業を通して教育の改革を実現しなければならない。教員によっては注入式で一方的に話し、あるいは出席もチェックしない人もいる。出席は教育の大前提である。情報通信教育が可能な現代こそマン ツー マン、フェース ツー フェース、面対面による教育、人と人の関係によって影響しあって教育になるからである。私は大学に入る過程の教育も重要とは思うが、それより大学で出会った先生たちによる影響がなにより大きかったと思う。学生はそのような先生に出会って授業を受けることが幸運であるとポジティブに考えて欲しい。欠席と休講のない講義を始めるつもりである。(写真は先月訪問したフィリピンのマニラの外国語大学)