崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

公約と空約

2009年08月11日 05時15分26秒 | エッセイ
 選挙の前にマニフェストが話題になっている。なぜ選挙公約と言えないかという人もいる。韓国語では「公約」は「空約」と同音であり都合が悪い。極小数の党員の党の公約を聞くと、公約は一人でも立派に作れるとは思うが、信頼できない空約に感ずる。私は今ある党の実績や約束を聞いて選挙に臨んでいるわけではない。長い政権の結果が悪いという叱咤の選挙でもないと思う。ただ「交代」してみたいという民主主義の基本を始めたいと思い、また国民感情の選挙でもあると思う。
 世界的に日本は「集団精神」が強い国といわれるのは周知であろう。その日本で大きい健全な集団の野党が存在できずいつも分裂し、選挙には候補者が乱立して自民党だけの一党政権ばかり繰り返してしてきたのはなぜであろう。つまり大きいな正義政党の野党はできが悪く、少人輩の「仲間派閥」にしかできない根性があるかと思われる。これが日本の集団精神だろうか。いま、少人数の野党のマニフェストを聞いてもいかに立派でも空約のような感ずる。国民が力を合わせて政権交代ができれば日本の民主主義は大きく進歩するだろう。