崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

広島大学院で集中講義

2009年08月08日 05時51分58秒 | エッセイ
 広島大学院での集中講義にきている。広島駅から西条行きの電車が超満員である。大学行きの臨時バスも満員、高校生が席を譲ってくれた。大学のオープンキャンパスである。「田舎でね」という学生も山の中に広がる大学キャンパスの広さに驚く。構内には大型バスが数十台、テントや看板などが祭り風景である。地方の私立大学が学生募集が難しく、オープンキャンパスがさびしいほど小規模なのとは異なっていた。
 私は定年後未だに毎年集中講義などで大学に縁を持って過ごせる時間を感謝し、また誇りにも思っている。昨日は昔よく乗ったJRの在来線に乗ってみた。新しい道路は目立つが、葛が茂げっている風景などは変わってない。昔このような山の中の田舎の地点を中心に「自分の小宇宙」の世界を作っていたのか、と不思議さも感じた。懐かしい一方、いま日本の西端の小都市に住みながらこの大学の街を辺鄙な田舎のように感じるのはなぜだろうか。私にとって武陵桃源のような理想郷はどこだろうか。