崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

雅楽鑑賞

2008年10月07日 06時27分29秒 | エッセイ
 韓国国立国学院から金キョンヒ学芸官と二人が昨日5時に着き、鍬野保雄氏の案内でホテルにチェクイン、そして食事も済ませて6時半に赤間神宮で行われる雅楽の演奏会が始まる一分前に着いた。下関市文化協会長の野村忠司氏が待っていてくださった。そして2時間近く、雅楽を鑑賞した。日本で雅楽を直接鑑賞したのは初めてである。鼓、太鼓、鉦鼓、琵琶、琴、笙、笛など十数名の方々による雅楽合奏であった。主に笙の合奏であった。雅楽は中国から伝来した宮中音楽として韓国や日本にも古くから伝わっている。民間の歌舞とは異なって宮中の権威を表すものとして壮厳な歌舞である。
 私は韓国の春と秋に成均館で行われるものを一度鑑賞したことがある。主に中国系の楽器、打楽器が多く、テンポが遅い音楽と舞であったという印象を持っている。昨夜鑑賞したものは管楽器が多く、テンポも比較的早く、民間芸を見る感じであった。日本的になっている。この雅楽は伝統的なものに基づいて作ったものである。これを鑑賞した韓国の専門家も日本の雅楽を直接鑑賞してよかったといい、韓国の雅楽とは非常に異なると言った。それより時間に間に合わせるために私が焦るのをみて「一番性急な人」と感じたという。