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往還日誌(160)







■6月2日、日曜日、東京大雨京都小雨。

きょうから、第17回目の往還。

朝、きのう作ったS&Bの赤缶の新しいルーを用いたカレーを食する。失敗したのは、今は、チキンのムネ肉の方が軽く美味に感じるということで、カレー・シチュー用のブロック豚肉を使用したため、重くなりすぎた。しかも300グラムも。

午後6時に、一定庵、到着。車中は、佐川ちか詩集、とくに、「緑の焔」を繰り返し、新幹線では、サイモン・シン『フェルマーの最終定理』を集中的に読む。両方とも実に面白い。

数学は、高校時代にあまり勉強しなかったが、今になって、その知識の確実性や、証明という方法の圧倒性などに、関心を抱いている。もちろん、単純に、数学という「学」を、信じているのではなく、ヴィトゲンシュタインやヘーゲルの数学の基礎をめぐる一連の基礎論的な議論で、ロンダリングしていく必要性を同時に感じている。しかし、数学の確実性や圧倒性は、ジャーナリズムにおける批判として有効だろうと感じる。

スーツケースの中身を出して、ただちに、夕食にライオンキッチンへ。抹茶シフォンケーキが新しく出ていた。これはかなり美味だった。ここはアイス珈琲も美味い。

その後、御所を横断して、一条通りから、戻り橋を超えて、堀川通の大垣書店へ。定期購読の雑誌を受け取って、サイモン・シンの『暗号解読』を衝動買い。浅田彰の『構造と力』が文庫になっており、これも購入して、隣のカフェ、slow pageで序文を読み始める。

今読むと、80年代の雰囲気がよく出ている。あれから、なんと40年以上経った。今や、浅田さんの議論が立脚している現実が大きく変容している。日本においてもデモが文化となっている。デモの文化化は、3.11と情報通信技術の発展と、学生運動経験者がリタイアして自由時間が増えたことが大きいだろう。

だから、日本のデモ文化は、高齢者文化でもある。それは、必ずしも悪いとは限らない。

老人は、多くの場合、社会経験で、それなりの社会に対するコミュ力を身に着けているからだ。(例外もある、結婚式のスピーチのような、ある種の暴力性を帯びたスピーカーや、自分はえらいことをやっていると勘違いしているとんちんかんな老人もいる)。

これは、たとえば、パレスチナ支援デモなどに出てくる大学生が、イデオロギッシュなスピーチを、思いに任せて行うのとは対照的になる(もちろん、一般化はできない、実に感心なスピーチを行う若者もいる)。

大垣書店では、私の詩集を置いてもらえるかどうか、打診している。京都でも、何軒かの書店にアプローチする予定。



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彼らは『やっと理解者が現れたわね(女性言葉で)』と快哉を放っているのではないでしょうか?





新詩集『二〇の物と五つの場の言葉』にいただいた読者の方よりのご感想4




■以下に、読者の方よりいただいたご感想を転載していきます。どうぞ、御覧ください。

■画家、南椌椌様

「『二〇の物と五つの場の言葉』読ませていただきました。

タイトルから、尾内さんのインテリジェンスが通底する鋭利な哲学的思惟の世界かと、ちょっと身構えて読みはじめましたが、これが尾内さんの俳句につながる、観察と諧謔が織り込まれた、なんとも斬新で素敵な詩の世界で、ホッとするやら嘆息するやら、実に愉しい詩集だと感じました。

僕は長年飲食店をやっているので、アイスコーヒーは何万杯淹れたか、茄子は何万本切ってきたか(店として)、それなりに感ずるところは持っていました。尾内さんの詩にかかると、彼らは『やっと理解者が現れたわね(女性言葉で)』と快哉を放っているのではないでしょうか?

収録されているどの詩も、凛としてさりげない微笑を浮かべているのが、新しい詩のかたちのようにも思えました」。

■9校を経て第4詩集『二〇の物と五つの場の言葉』(七月堂、2024年5月25日)が発刊されました!

・ぜひ、お読みください。
・定価2200円(税込み)

帯文:野村喜和夫

「ポンジュの再来、というだけではない。詩篇の発表当初は『運動と時間』という副題がついていた。ベルクソンも物理も来ている。みんな来て、尾内達也という詩人の頭脳になり、眼になり、さらにそこから、あらまほしき事物の変容がまなざされている。そう、眼差しは真名指しでもあるだろう。二十の物と五つの場の<誕生>と<名づけ>をめぐる、これは静謐な陶酔の物語だ」。

装画:Romie Lie

購入方法は次のとおりです。

1)注文メール(delfini800@gmail.com)を著者宛に送る

2)七月堂のHPから購入する。(2編読むことができます)

3)書店で購入する

3)の1 新宿紀伊国屋本店および池袋ジュンク堂には入っています。
3)の2 最寄りの書店に発注する

・よろしくお願いします。


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いつの日か朗読してくださった『DELTA』も掲載されていて、(前詩集の)『耳の眠り』とはまた違うけれどもやはり尾内さんの詩集だと感じる貴重な一冊を手にした気分になっています。





新詩集『二〇の物と五つの場の言葉』にいただいた読者の方よりのご感想3




■以下に、読者の方よりいただいたご感想を転載していきます。どうぞ、御覧ください。

■Y.M様

「いつの日か朗読してくださった『DELTA』も掲載されていて、(前詩集の)『耳の眠り』とはまた違うけれどもやはり尾内さんの詩集だと感じる貴重な一冊を手にした気分になっています。

ページを捲って、美味しいアイス珈琲でも飲みながら読ませていただきます^^」。

※ちなみに、詩集『二〇の物と五つの場の言葉』には、「アイス珈琲」という作品もあります。

■9校を経て第4詩集『二〇の物と五つの場の言葉』(七月堂、2024年5月25日)が発刊されました!

・ぜひ、お読みください。
・定価2200円(税込み)


帯文:野村喜和夫

「ポンジュの再来、というだけではない。詩篇の発表当初は『運動と時間』という副題がついていた。ベルクソンも物理も来ている。みんな来て、尾内達也という詩人の頭脳になり、眼になり、さらにそこから、あらまほしき事物の変容がまなざされている。そう、眼差しは真名指しでもあるだろう。二十の物と五つの場の<誕生>と<名づけ>をめぐる、これは静謐な陶酔の物語だ」。

装画:Romie Lie

購入方法は次のとおりです。

1)注文メール(delfini800@gmail.com)を著者宛に送る

2)七月堂のHPから購入する。(2編読むことができます)

3)書店で購入する

3)の1 新宿紀伊国屋本店および池袋ジュンク堂には入っています。
3)の2 最寄りの書店に発注する

・よろしくお願いします。



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一日一句(3259)







水よりも深きに濡れて額の花






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