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Richard Wrightの俳句(56)

■旧暦5月9日、木曜日、

朝から、猛烈な湿気。雨が激しい。

(写真)雨

6月の創作上の課題はほぼ終了した。あとは、翻訳上の課題だが、これが、まったく進んでいない。サイバーが大幅に遅れているし、アファナシエフの新作詩を翻訳する仕事も止まっている。もうひとつ、別件で、翻訳企画を考えているのだが、この企画書も進んでいない。塾と昼間の仕事の歯車がうまくまだかみ合わない感じである。

昨日、snail(かたつむり)がどういうものか、まったく知らない中学生に逢って、びっくりした。6月の水の季節にかたつむりもなめくじも見たことがないという。都市化の進展なのか、家庭環境の変化なのか。こういう子たちが大きくなる頃には、俳句は、博物誌や図鑑のような役目を果たしているかもしれない。




The cool green melon
Made me trace my forefinger
Along its whole length.



冷えた青いメロン
人差し指で
ひとまわりなぞってみた



(放哉)
大空のました帽子かぶらず


■ライトも放哉も、自然が引き金になって、ある行動を起こしている。ライトは人差し指でメロンをなぞり、放哉は、帽子をかぶるのを止める。ライトには、ある意味で、欲が感じられ、放哉には、ある意味で、無欲が感じられた。ところで、放哉には、次のような句もあり、先日の秋葉原の事件を思い出して、ぞっとした。

人殺しありし夜の水の流るるさま

秋葉原では、今朝の雨の降り方も違って見えることだろう。
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