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飴山實を読む(68)

旧暦5月26日、日曜日、

(写真)畦道

5週間、パソコンが使えないと、無償修理でも、経済的な損失になる。仕方がないので、安いノートパソコンを購入。これで、外でも仕事ができるようにはなったが。

杉浦日向子の『二つ枕』を読んだ。吉原の内部の状況が描かれていて大変興味深い。遊客とおいらんの言葉のやり取りが面白い。おいらんの言葉使いが面白い。金を媒介にした関係なのに、実に情が細やかで、嫉妬もするおいらんの姿など、現代の風俗関連産業には完全に失われたものが描かれている。お客もおいらんもプロではなく、「通人」なのである。現代のソープでは、コンパニオンの中には、「壊れている」人も多いと聞くが、吉原は、苦界でありながら、人間の粋と誠実(じつ)が感じられる。



火の山の懐ふかき初湯かな  (花浴び)

■「懐ふかき」という措辞で、一気に山の中に連れて行かれるように感じて惹かれた。しかも「火の山」である。阿蘇かどこかだろうか。こんなところで初湯とは、一年の始まりとして、めでたいこと限りない。
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