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芭蕉の俳句(182)

■旧暦5月6日、月曜日、

(写真)the door into summer

今日は、朝からバタバタした。俳句関連の締め切りを忘れていて、昨日、慌てて書いた。当然、推敲が不十分で、不満足なものしかできない。仕事を持っていると、時間がなかなか取れないので、少ないチャンスを最大限活かすしかない。今日は、これに英詩の締め切りが重なった。これは、少し前から書いていたのだが、果たして、詩になっているのかどうか、わからない。弱強というリズムや脚韻を踏む余裕もなく、ただ、書きたいように書いてみたのだが、不思議に新鮮で気分がいい。日本語で書くのとは、まるで、感触が違う。なんなんだろう。英語に特有の音楽と論理の統合的な性格だろうか。



其の年の冬
有明も三十日に近し餅の音
    (真蹟自画賛)

■元禄6年作。有明は有明月。有明月は夜明けの月だから、江戸の人々は夜明けとともに餅を搗きだしていたということになる。冬の寒い明け方である。三十日は月齢が三十日ということ。繊月である。月の満ち欠けに時間を経過を感じるのは、当時は普通だったのだろうが、今では、新鮮に感じる。「餅の音」に生活感が漂っていて惹かれた。しかし、その音を聞いている芭蕉は、餅は搗かない。世間の中の旅人である。
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