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芭蕉の俳句(181)

■旧暦5月2日、木曜日、

(写真)紫陽花

朝の散歩が日課になってきた。息抜きになっていい。江戸川は葦切と雲雀の二重奏。紫陽花もちらほら。梅雨に入ったなあという実感しきり。



分別の底たたきけり年の暮   (翁草)

■元禄6年作。面白い。面白すぎる! 年の瀬のやりくりのためにありったけの思慮分別を叩き出してしまった、という己を突き放した笑いに惹かれた。貧乏人のぼくとしては大いに共感できる句である。新編古典文学全集(小学館)は、別の解釈をしている。一年を振り返り、物事の是非や善悪を案じて疲れることの多かった一年だった、という詠嘆調の理解である。これだとただの凡人の年の瀬の感慨であり、笑いがない。
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