奈良線を撮る

2017年05月01日 02時09分59秒 | 鉄道関係
初夏の陽気となった4月最終日は、奈良線の撮影に行ってきました。
昨年10月に運用が減って以来注目を浴びている103系ですが、一部は221系に置き換えられたものの、まだまだ主力として活躍する姿が見られます。しかし新車の入った環状線ではいよいよ風前の灯火だそうで、こちらも何処から何が回ってくるのかは分かりませんが、完全引退がそう遠くないことは確かでしょう。


まずはJR藤森駅近くの撮影地へ。背景に見える灰色の筒は名神高速です。
明治・大正期の東海道本線は東山を迂回するために現在の奈良線のルートを名神手前まで南下し、そこから大津へ向けて東進を始めていました。やがて現在線の開通とともに廃線、路盤は奈良線と名神高速に転用されましたが、そうした経緯を知ると山並みに横たわる無機質な高速道路も歴史の一部として楽しめるから不思議です。103系も順光で思い通りに写せました。(笑)


次の列車まで時間があったので、名神高速をくぐり、


深草北陵の前から今度は南を向いて撮影。
220系のトップナンバー・NA418編成が普通運用でやって来ました。幌が付いて厳つい表情になりましたが、塗装が綺麗なのでカッコいいですね。


右が1枚上の写真にある奈良線のカーブ、正面に延びる畑が旧東海道本線と推測される路盤です。
畑の向こうには民家が建ち並んでいますが、その方向が道に対して斜めを向いているなど「いかにも」といった配置で往時を偲ばせます。奈良線のこの区間は既に複線化されているので今後もそう大きな変化はないと思われますが、駅間も長く山側はローカルな景観が広がっているので好きな区間の一つです。


近くには踏切が点在するので、場所を替えながら稲荷駅の方向へ。
こちらは幌なしのNA426編成。路線記号付きの種別表示もすっかり馴染みましたね。


藤森で行き違う京都行きは103系。
初期型の先頭車が連結されているNS401編成です。ほぼ同様の形態をしたトップナンバー車が博物館に収蔵されている一方で、こちらは言わば動態保存。先日は快速の代走にも駆り出されたというから驚きです。


奈良方の先頭車はクハ103-168。
ドアが金属押さえ・化粧板貼りの特別保全工事車です。以前乗車したことがありますが、今日は幕の調子が悪いようで行先表示は「普通」でした。


続いてやって来た「みやこ路快速」はNA407編成。
やはり221系には快速運用が似合います。


さらに稲荷駅近くまで北上し、折り返しのNS401編成を捉えます。
この辺りは線路が南東を向いているので残念ながら顔には陽が当たりません。「普通」表示を出している記録としておきましょう。(笑)


後追いは綺麗に撮れました。

奈良線のこの区間は久々に訪れましたが、車両は2車種しかないものの後天的改造のおかげで形態差が細かくなっており、路線の方においてもいよいよ複線化工事が始まったようで、撮影するにはなかなか楽しい時期です。今後も変化する景色や季節と共に車両を収めていきたいですね。

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