神戸税関特別公開

2017年03月08日 01時49分30秒 | その他特集
3月4日(土)、神戸開港150周年記念で開催された神戸税関の特別公開に行ってきました。


税関と知らずとも見覚えのある人は多いと思います。三ノ宮駅から歩いて15分ほど、ルミナリエの終点に近く、ジャンボフェリー乗り場の手前に見えるあの建物です。
初めて見たのは18歳の頃だったか、港近くに聳え立つその重厚な佇まいに驚かされたものです。しかし、その後フェリーによく乗るようになると、たいていは早朝深夜なので気にも留めないまま横を通り過ぎていました……。


1927(昭和2)年築の神戸税関。近代化産業遺産に指定されています。
先の阪神淡路大震災でも被災しましたが、外壁を残して修復されました。


この先がフェリー乗り場。
向かい(左側)の建物は「デザイン・クリエイティブセンター神戸」で、もとは神戸生糸検査所。こちらも昭和2年の建築で、隣り合う近代建築の景観が貿易都市・神戸の面影をよく残しています。

それでは、税関の中に入ってみます。


入ってまず目に入るのが時計塔のある吹き抜けの玄関ホール。天井の装飾が特徴的です。
元々は縦向きに撮ったのですが、横向きにしてもおもしろい?(笑)




日本の玄関口たる税関の威厳を示すためか、それとも昭和初期という時代の流行なのか、各所の意匠が凝っています。

見学可能なのは2階まで。


2階から1階を見下ろします。
タイル装飾や柵が円を描いて統一感がある一方で、柱の根本部分は両階で異なっています。


3階部分を見てみます。
柱から天井にかけての白さが美しいですね。


床一面に敷き詰められたモザイクタイルも見どころ。
模様がどうしてもラーメンの鉢を思わせます。(笑)

さて、今回見学の目玉である旧貴賓室に入ります。






さすがに机や椅子は取り替えられていますが、貴賓室として使用された後、税関長室として使用されていたとのこと。
普段は非公開ですが、数々の映像作品にも使用されているらしく、「日本のいちばん長い日(新しい方)」では司令部として、「海賊とよばれた男」ではGHQ本部として登場したそうです。

最後に中庭へ。


増築された新館部分が迎えてくれます。
さすがに昭和初期の建築には及びませんが、現代風に解釈するとこうなるのかな? といった建築で、バランスが保たれている気がします。


振り返って旧館部分を。この日は天気も良く壁面の白さが際立っていました。
阪神間は京都のように今も多くの近代建築が残っているのが嬉しいところで、海と山に挟まれた空間ということもあり、京都を抜け出して気分転換するにはちょうど良い場所ですね。実は先月末にも神戸を訪れているのですが、最近はTVや書籍の影響で俄かに阪神間にハマりつつあります。(笑)

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