『バルザック愛の葛藤・夢魔小説選集④ 老嬢』
水声社、2017年。
[収録作品]
『老嬢』私市保彦訳
『ボエームの王』片桐祐訳
『コルネリュス卿』私市保彦訳
『二つの夢』私市保彦訳.
アランソンで一大サロンを築くコルモン嬢をめぐり、水面下で婿の座争いが起こる。老嬢を射止めるのは文なしの老騎士か、中産階級の商人か、貧しく純情な青年か? コミカルな表題作ほか、「ボエームの王」「コルネリュス卿」「二つの夢」の四篇。
『バルザック王国の裏庭から―『リュジェリーの秘密』と他の作品集』
宇多直久編訳、春風社、2017年。
バルザックの歴史小説で哲学研究『リュジェリーの秘密』(『カトリーヌ・ド・メディシス』の第三部。
1836年作品)の新訳と、この小説に至るいくつかの私信、小品(「石のダンス」「パリだより第十一信」「物乞うひと」「パリからジャワへの旅」抄、「神の木鐸たち」など)を執筆順に収録する。巻末に当時のパリ街路事典、歴史的登場人物の紹介を併載した。
『バルザックの文学とジェンダー ―女性作家との比較から分かること』
東辰之介著、春風社、2017年。 347頁
バルザックはフェミニスト、それともアンチ・フェミニスト?
同時代の女性作家の作品と比較検討することにより、男性作家だけを読んでいては捉え難い文学の豊かさの総体に迫る。