西尾治子 のブログ Blog Haruko Nishio:ジョルジュ・サンド George Sand

日本G・サンド研究会・仏文学/女性文学/ジェンダー研究
本ブログ記事の無断転載および無断引用をお断りします。
 

ゴーチエ・シンポジウム・上智大学5/19、20

2012年05月10日 | 十九世紀の文学
<テオフィル・ゴーチエと19 世紀芸術> 
Colloque international à l’Université Sophia:Théophile Gautier et les arts du XIXe siècle

チラシ:
http://www.info.sophia.ac.jp/futsubun/annonce/Gautier2012_affiche0507.pdf

プログラム:
http://www.info.sophia.ac.jp/futsubun/annonce/Gautier2012_programme0507.pdf

2012 年5 月19 日(土)、20 日(日) 上智大学四谷キャンパス2 号館17 階、国際会議場(2-1702)
Samedi 19 et dimanche 20 mai 2012 à l’Université Sophia (Yotsuya), Salle 2-1702

5 月19 日(土) Samedi 19 mai
10 :30- 受付 Accueil

11:15-11:30 開会の辞 滝澤正(上智大学学長) Ouverture par Tadashi Takizawa (Président de l’Université Sophia)
第一部 ゴーチエとボードレール(司会:朝比奈美知子) 1ère section Gautier et Baudelaire (Présidente : Michiko Asahina)
11:30-11:55 井村実名子(東京女子大学名誉教授):「モデルニテ」と「デカダンス」―ゴーチエとボードレールの接点―
Minako Imura (Professeur émérite à l’Université Tokyo Joshi) : La notion de modernité et de décadence chez Théophile Gautier

11:55-12:20 吉村和明(上智大学):ゴーチエ / ボードレール―対話と齟齬― Kazuaki Yoshimura (Université Sophia) : Gautier / Baudelaire, dialogues et divergences
12:20-12:30 質疑応答 Questions
12:30-14:00 昼食 Déjeuner

第二部 音楽、オペラ(司会:渡辺響子) 2e section Musique, opéra (Présidente : Kyoko Watanabe)
14:00-14:25 澤田肇(上智大学):バルザックとゴーチエ―二人の作家とオペラ―
Hajime Sawada (Université Sophia) : Balzac et Gautier : deux écrivains face à l’opéra
14:25-14:50 博多かおる(東京外国語大学):歌曲「夏の夜」をめぐって―声、語り、不在、幻想―
Kaoru Hakata (Université des Langues Etrangères de Tokyo) : Gautier et Berlioz ― la voix, la narration, l’absence, le fantastique dans Les Nuits d’été
14:50-15:30 François Brunet (Professeur émérite à l’Université de Montpellier) : Gautier et l’opéra
フランソワ・ブリュネ(モンペリエ大学名誉教授):ゴーチエとオペラ
15:30-15:40 質疑応答 Questions
15:40-16:00 休憩 Pause café

第三部 舞踊(司会:ミカエル・デプレ)3e section Danse (Président : Michaël Desprez)
16:00-16:25 岡見さえ(上智大学):ゴーチエのバレエにおける身体の表象
Sae Okami (Université Sophia) : Le corps et ses représentations dans les oeuvres chorégraphiques de Gautier

16:25-16:50 小山聡子(慶應義塾大学):ゴーチエ、ジャナン、マラルメ―3 枚の鏡に映った19 世紀バレエ像―
Satoko Koyama (Université Keio) Gautier, Janin, Mallarmé ― trois regards pour appréhender le ballet au XIXe siècle

16:50-17:30 Jean-Guillaume Bart (Opéra national de Paris) : Gautier et la danse
ジャン=ギヨーム・バール(パリ・オペラ座):ゴーチエと舞踊
17:30-17:40 質疑応答 Questions
17:40-18:00 休憩 Pause café
18:00-18:30 討議 Débat

18:30-20:30 懇親会 2号館5 階教職員食堂にて Réception au restaurant au 5e étage du bâtiment 2
* 懇親会は会費無料で、どなたでもご参加いただけます。
準備の都合上、参加ご希望の方は、5 月11 日(金)までにメールでお申し込みください。
La réception aura lieu au restaurant situé au 5e étage du bâtiment 2. Elle est ouverte à tous, sans frais de participation. Cependant l’inscription est nécessaire pour y participer. Veuillez envoyer un mail à l’adresse suivante avant le 11 mai. sophiagautier2012@mail.goo.ne.jp
***

5 月20 日(日)
Dimanche 20 mai
11 :00- 受付 Accueil
第四部 エクリチュール、芸術(司会:博多かおる)4e section Écriture, art (Présidente : Kaoru Hakata)
11:30-11:55 渡辺響子(明治大学):幻想小説作家としてのテオフィル・ゴーチエ Kyoko Watanabe (Université Meiji) : Théophile Gautier auteur de contes fantastiques
11:55-12:20 朝比奈美知子(東洋大学):ゴーチエにおけるフラヌリーと芸術 Michiko Asahina (Université Toyo) : La flânerie et l’art chez Gautier
12:20-12:30 質疑応答 Questions
12:30-14:00 昼食 Déjeuner

第五部 美術(司会:吉村和明) 5e section Beaux-arts (Président : Kazuaki Yoshimura)
14:00-14:25 田村毅(獨協大学):パンテオンの幻の壁画に描かれた人類の叙事詩―ゴーチエとシュナヴァール―
Takeshi Tamura (Université Dokkyo) : L’épopée humanitaire dans le projet de la décoration du Panthéon ― La collaboration entre Théophile Gautier et Paul Chenavard―
14:25-14:50 マリアンヌ・シモン=及川(東京大学):テオフィル・ゴーチエの美術館 Marianne Simon-Oikawa (Université de Tokyo) : Le musée de Théophile Gautier
14:50-15:00 質疑応答 Questions
15:00-15:20 休憩 Pause café

第六部 エクゾチスム、旅(司会:澤田肇)
6e section Exotisme, voyage (Président : Hajime Sawada)
15:20-15:45 畑浩一郎(聖心女子大学):旅行者ゴーチエと変遷するトルコ Koichiro Hata (Université Seishin Joshi) : Gautier voyageur et la Turquie en mutation
15:45-16:10 Michaël Desprez (Université Sophia) : Les distances infranchissables : l’écriture d’une ville dans « Constantinople »
ミカエル・デプレ(上智大学):越せない距離―「コンスタンチノープル」における街のエクリチュール―
16:10-16:50 Serge Zenkine (Université Lomonossov de Moscou) : L’exotisme de Gautier. À la
recherche de la souveraineté
セルジュ・ゼンキン(モスクワ・ロモノソフ大学):ゴーチエのエクゾチスム―至高性を求めて―
16:50-17:00 質疑応答 Questions
17:00-17:10 総括 Conclusion

*プログラムの急な変更があった場合は、下記のフランス文学科ホームページにてお知らせいたします。
Pour les modifications éventuelles du programme, consulter le site du département de littérature française :
http://www.info.sophia.ac.jp/futsubun/

会場のご案内
上智大学四谷キャンパスへのアクセス
Accès à l’Université Sophia (Yotsuya)
〒102-8554 東京都千代田区紀尾井町7-1
7-1 Kioicho, Chiyoda, Tokyo, 102-8554
JR 中央線、東京メトロ丸の内線・南北線/四ッ谷駅 麹町口・赤坂口から徒歩5 分
Lignes Chuo (JR), Marunouchi ou Nanboku (Métro) / 5minutes à pieds depuis la gare de Yotsuya
主催:上智大学フランス文学科
共催:上智大学フランス語フランス文学会
TEL :03 (3238) 3621 FAX : 03 (3238) 4417
e-mail : sophiagautier2012@mail.goo.ne.jp
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対談「ドラ・トーザン×渡辺淳一」&事実婚のファーストレディ

2012年05月10日 | 女性文学・女性
4月27日のブログに掲載した対談「ドラ・トーザン×渡辺淳一 日本女性よ、〝事実婚革命〟を起こそう!」で、トーザンさんがお知らせくださった『婦人公論』のバックナンバーのURLが間違っていたようです。正しくは次の通りです。大変、失礼いたしました。

http://www.fujinkoron.jp/number/002056.html

事実婚といえば、オランド新大統領が元パリ・マッチ紙の辣腕記者で政治記者のヴァレリー・トゥリエヴェレーValerie Trierweilerさんと結婚ではなく事実婚をしていたことを読売新聞の女性記者が話題にしていましたが、教員室で先生方と話していて「事実婚」は世代あるいは西欧のカップル事情に明るくない先生方によっては解釈が異なることがわかり、愕然としました。中高年世代の中国語の先生方やヨーロッパ事情にあまり詳しくない先生方にとっては、事実婚とは本妻がいて他に愛人がいるというニュアンスがあるというのです。したがって、オランド大統領は離婚したのかどうかが気になる、離婚していなければ、まさか大統領にはなれないでしょ、とおっしゃるのです。この問題は少々微妙で、オランド新大統領は、選挙運動中、公には美貌のヴァレリーさんとの関係は2年前からとマスコミに語っていましたが、実際には4人の子供をもうけた前妻のセゴレーヌ・ロワイヤル議員(5年前の大統領選で前サルコジー大統領と戦い敗れた女性大統領候補)と正式に離婚した2007年より少し前からの関係だったようです。


より若い世代のドイツ語の先生は、事実婚にはそのような隠微な意味は感じられない、ドイツは自由婚が多いせいかもしれないとおっしゃっいます。フランスでは2000年のパックス法が制定されてからというもの、カップルになるのに、結婚mariage、パックスpacs(民事連帯契約法 )、自由婚union libre の三つの形態から自由に好きなカップルの形を選択できるようになりました。とりわけ若い世代は85%以上が結婚という形式に頼らず、パックスあるいは自由婚でカップルになっているというデータがあります。それは、一度、結婚をしてしまうと印鑑ひとつで離婚可能な日本と異なり、離婚するには弁護士を雇い裁判所に何度も通わなくてはならないなど、費用がかかる上にひどく面倒だからなのです。これら3つのカップル形態は財産相続権などに関し法的にもひどく大きな違いはなく(パックス法では異性同士だけではなく、男性同士、女性同士がカップルになれるーフランスは進んでいるのです!)、結婚以外の形から生まれた子ども達と結婚カップルから生まれた子ども達の権利はまったく同じで、法律がこれを保証しているのです。婚外子の増加に伴い、嫡出子、非嫡出子という言葉自体が抹消され、これまで嫡子の2分の1であった婚外子の相続権は2001年に平等となり、2006年からはあらゆる点で婚外子と婚内子との権利は全く対等になっています。(『ママより女』p.77.参照)

働く女性に優しい国フランスでは、30年前の1971年にすでに産休時の女性の給与保証を90%にし、2年前の2010年には6年計画で上場企業の女性役員数を4分の1にするクオーター制が成立しています(上掲書p.42.参照)。

日本では子供をもたない理由として経済的理由が第一に挙げられていますが、この点でもフランスは出産費用はもとより、出産お祝い金10万円が国から支給されるほか、子どもが20歳になるまで(フランスでは成人となるのは18歳なのですが...)毎月の基本額として、子供2人の場合125ユーロ、3人で285ユーロ、4人で445ユーロが支給されます。ただし細則があり、子供の年齢や片親、両親以外の人の養育、低所得世帯といった条件により、基本額にさらに加算された金額が支給されています。たとえば、10歳と13歳の子供がいる場合は220ユーロ、シングルマザーやシングルファザーの場合は310ユーロとなり、一人っ子の場合は支給無しです(上掲書pp.138-139.参照)。また、新学期の準備金としての学校手当は、小学生でおよそひとり3万円です。去年の9月には、フランスではうれしそうにカバンや学用品の買い物をする親子の姿が恒例のテレビニュースとして報じられていました。
公立こども園、マテルネル、クレッシュといった幼稚園や保育園に相当する保育施設や個人が子供の面倒をみる制度ーヌヌ、アシスタント・マテルネル、オペア、ベビーシッター(両親がディナーや観劇など夜に外出するためといったちょっとしたことにも,一般サラリーマン家庭がどんどん利用しています)など子供の面倒を社会全体がみる育児事情は信じられないほど充実しており、町にある保育施設だけでも、ひょっとしたら日本のコンビニ以上の数があるのではないかと推測されるほどです。

こうした働く女性を大切にする国を作り上げたフランスは、かつては日本にも増して少子化に苦しむ国でした。が、現在ではEU諸国の中で、1,2位を争う子供の出生率2,02%(一人の女性が生涯に平均二人以上の子供を産む事を示す数字)を誇っています。

ちなみに、低所得者層ほど手厚い補助が支給される国フランスは、消費税発祥国です。たしかにTVA(付加価値税)は19,6%で高率ですが、フランスの付加価値税(消費税)には3種類あって(標準税率19.6%、軽減税率5.5%、特別軽減税率2.1%)、食料品や本など文化的な物品、住宅などは、軽減税率の5.5%に留められています。特別軽減税率が適用されるのは医薬医療品や文化事業に関わるものなど特定少数品目のみで、それ以外の車やお酒などが標準税率となっています。
http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/report/?id=20100811-00003159-r25&page=2


ところで、女子大生の皆さんの好奇心にお応えすると約束したので、以下は大統領選をめぐる女性たちについての情報です。

*ヴァレリー・トゥリアヴェールValerie Trierweiler = 新大統領のパートナー
1965年2月16日にフランスのロワール中流沿岸の古都アンジェの町に生まれ、質素な家庭に育った。バカロレアは文学で取得。1988年、パリのソルボンヌ大学政治学部(DESS)卒業。その後、「パリ・マッチ」のレポーターとして活躍後、政治記者となる。オランド氏は「ガラ」誌で「我々は演劇にも映画にも友人宅にも一緒に行く、我々は一緒に生活している」と述べ、2年前からであるとするヴァレリーとの関係を公表した。ヴァレリー・トゥリアヴェールは、オランド前書記長の間に4人の子供を設けたセゴレーヌ・ロワイヤルより12歳年下の1965年生まれ。6人の子供の中の5番目に生まれ、傷痍軍人だった父親を21歳で失った。母親はアンジェのスケート場の案内係として働いた。幼友達との最初の結婚の後、パリマッチ誌の編集主幹トゥリアヴェールと二度目の結婚。パリ・マッチ誌の記者時代は、政治記事ではなく文学に関する記事を書くことを要請され、そのことを本人は嘆いていたという。2005年からはDirect8の番組でインタビュアーとして政治問題を担当。以降、Direct8の最初の政治番組Grand8を担当した。フランソワ・オランドとの関係は2006年頃からと言われる。パートナーの大統領選中に日刊紙ウエスト・フランスの調査のおかげで、彼女の祖父と曾祖父がアンジェの銀行の所有者であったことが判明した。前サルコジ大統領がイタリアの大富豪の家系で世界一流のモデルであり歌手のカーラ・ブルーニCarla Bruniとの余りにも派手な大富豪ぶりを国民に見せつけていためにBlig Bling というサルコジを批判する独自の形容詞が生まれていたほどであったことからも、選挙戦において控え目で普通のフランス人というヴァレリー・トゥリアヴェールの清新なイメージがフランソワ・オランドを勝利に導く要因となったともフランスのマスコミは分析している。

http://www.rtl.fr/actualites/politique/article/valerie-trierweiler-portrait-de-la-nouvelle-premiere-dame-de-france-hollande-presidentielle-elysee-7747873605

ヴァレリー・トゥリアヴェール


ちなみに、セゴレーヌ・ロワイヤルは、ENA(大統領や政治家などのエリートを養成するフランス国立行政学院)卒業。ミッテランの大統領補佐官ジャック・アタリの評価を得て、1988年までF・オランドとともに大統領府書記官としてエリゼ宮に勤務。2007年の大統領選でサルコジーに次ぐ第二位を獲得。2008年、社会党党首選に出馬するが、ジョスパン政権下で経済界の大反対を押し切って週35時間制ワークシェアリング改革を2002年に敢行したマルティーヌ・オブリ(当時の雇用連帯大臣)に敗れている(20数万人の雇用を創出したと推定される就労時間週35時間制オブリ法案は驚くほどきちんと遵守されているとのこと。週40時間制とは名ばかりでサービス残業などで有名無実化してしまい、低階層の中高年や貧しい若者ほど奴隷のように働かされている日本に比べると雲泥の差の感あり)。 Cf: http://www.e.okayama-u.ac.jp/~kshimizu/downloads/35h.pdf

マルティーヌ・オブリ Martine Aubry



かつての大統領選候補者でオランド新大統領のかつての妻であったセゴレンヌ・ロワイヤルは、新大統領誕生について、深い喜びの気持ちとともに「勝利は社会党と左派の力が集結した結果である」とし「来るべき責任を認識している」と述べた。

セゴレーヌ・ロワイヤル Ségolène Royal


Le Monde.fr | 06.05.2012 a 20h17 • Mis a jour le 06.05.2012 a 20h21

Resultats presidentielle - Segolene Royal : "Un sentiment de joie profonde"

L'ex-candidate PS de la presidentielle se dit heureuse de "renouer avec les grandes victoires de la gauche". La victoire est due selon l'ex-femme de Francois Hollande au! "rassemblement des socialistes et de la gauche."
Elle se dit aussi "consciente de la responsabilite" a venir.

http://www.lemonde.fr/election-presidentielle-2012/video/2012/05/06/resultats-presidentielle-segolene-royal-un-sentiment-de-joie-profonde_1696646_1471069.html

http://www.arte.tv/fr/6455920,CmC=6618452.html
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