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外為特会の為替損失

2011年08月08日 18時07分09秒 | 経済関連
日本の遅々として進まぬ政治と、機動的な運用ができないということが、国民にどういった損失を与えるのか、ということの見本ではないかな。

外国為替資金特別会計 : 財務省


21年度末で見ると、為替評価損は約26.3兆円である。
ドル円は、91円だそうで。

それが今では、78円くらいとなれば、更に損失が拡大しているであろう。
82円前後でも介入をやったことがあるので、それも更なる損失拡大に貢献したであろう(笑)。

ざっとの推計でいえば、78~80円程度の円高になっていると、恐らく10~12兆円くらいの評価損拡大になっているのではないか。つまり、36.3兆円~38兆円くらいの損失額、ということである。


この意味が分かっているのか?

復興財源をモメる連中が、どういうわけだか”為替損”は「気にしない~ 気にしない~ 気にしっなっい~~」(アニメ一休さんの歌)ということなわけである。

財政審の心変わり



外為特会は、「国の借金だ!!」と言っておったのに、どうして一部の特定大企業が泣きついて「介入してくれ」と大騒ぎすると、これだけの大借金をこしらえてもお咎めなし、どころか「介入資金で数十兆円もの大損失」を国民に与えておきながら、「こんな円高の日本からは出て行ってやる、工場を潰して海外移転してやる」とか啖呵を切られる、と。

愚かって、本当に素敵ですね。


介入が無駄に終わるのならば、全く違う手法を考えるべきではないのか?
いや、当方も幾度となく「介入すべき」という意見を書いてきたわけだが、それも限界があると感じるようになったわけですよ。

ここまで損失を拡大することはなかったはずだ。何回も書いて恐縮だが、08年の北京オリンピック前だったなら、損失を回避できる手法はいくらでもあったはずです。なのに、やらなかった。

それにだな、為替介入に何兆円もブッ込んで、結局「ヤラレましたー」ってなるくらいなら、その損失を受けるより国債発行で公共事業なり補助金事業なりをやった方がまだマシなんじゃないのか。

仮に、為替介入に十兆円投入し、為替損を5000億円食らうなら、十兆円の国債発行→企業に長期資金として低利貸出とか利子補助で5000億円分使う方がまだいい、ってことなんじゃないの?
それとも、輸出企業の5000億円分の補助を割当たっていいんじゃないの?

そういう方向に頭を使うべきなんじゃないのか。


介入やって、と主張していた大企業群は、この損失を弁償してくれるのか。
好き勝手なことを言ってるのと、何が違うのか。

責任取れよ。


ちょっと追加。

現時点の為替介入は無駄

為替介入の話の補足ですけれど

輸出企業の呪い

こう言ってはナンだが、オレの予想通りの結果だったんじゃないのか(笑)。