goo blog サービス終了のお知らせ 

オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
since 2007.4.16
写真など一切の転用、転載を禁止します

2015年通信簿 18 藤岡貴裕

2015-11-19 02:24:58 | 千葉ロッテ

18 藤岡貴裕 投手 26歳 年俸3500万円

【2015年成績】 31試合 2勝2敗0S 防御率3.79 54回2/3 51被安打 4被本塁打 20与四球 4与死球 52奪三振 被打率.251

今季こそ6勝の壁を乗り越えてくれ、と期待をされたシーズンは、しかし先発から外れての僅か2勝で終わりました。
その勝利のいずれもがリリーフでの白星で、そもそも先発は3試合でしかありません。
今季初登板、初先発を5回4失点でKOをされて同じく炎上をした唐川とともにあっさりと抹消をされてしまい、戻ってきた一軍での再挑戦は3回8失点で以上終了です。
藤岡と唐川の二人で30勝、と口にしていた伊東監督だけに、裏切られた思いもあっての即断だったのでしょう。
その後の再昇格をして以降は中継ぎでまずまずの好投、そして先発での数字を除けば防御率は2点台前半ですから、あるいは先発よりも向いているようにも思えます。
来季はどういった起用となるかは分かりませんが、大卒5年目ともなれば一定の結果が求められますので、どちらにせよそろそろブレイクをお願いします。

もちろん先発として投げられるのが一番ですが、来季は中継ぎでよいのではないかと考えています。
先発ではペース配分を考えすぎなのか軸となるストレートを抑え気味で、しかしコントロールが緩い藤岡ですのでそれではなかなかに抑えられません。
自分のボールを信じられないからこそコーナーを狙ってカウントを悪くしてしまい、そして置きにいったボールを痛打されることの繰り返しでした。
しかし短いイニングであれば気持ちが吹っ切れるのか現金なもので腕も振れていましたし、そのポテンシャルからすれば物足りないながらも140キロ台前半のストレートをコンスタントに投げて、またストライクゾーンで勝負をするだけの前向きさが見られたことが、敢えて中継ぎ推しの理由です。
余計なことを考える暇を与えないぐらいに50試合ぐらいを投げさせる、そんな来季でよいように思います。
幸か不幸か左の中継ぎは松永しかいない現状ですから、藤岡がそこにはまればチームとしてもプラスでしょう。
とにかく気持ちの問題さえクリアできれば多すぎる球数も自然と解消をするでしょうから、難しい課題ではありますが、誉めて育てる藤岡であってくれればと思います。

2012年通信簿
2013年通信簿
2014年通信簿


【オリオン村査定】 3500万円 → 3400万円 (▼3%)


にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ
一日一クリック応援をお願いします。

コメント (18)

伊藤が手術

2015-11-18 01:04:52 | 千葉ロッテ

今江が楽天との初交渉で、決まり文句のような「前向きに」とのコメントでした。
ロッテは宣言残留を認めておらず、また他に手を挙げる球団はなさそうですから即決かと思いきや、あるいはファン感謝デーまではロッテの今江でいよう、との配慮かもしれません。
いずれにせよ近日中の楽天入りは動かないでしょうし、楽天が2億を出すのかは分かりませんが複数年契約、三塁確約、背番号も3になるだろうとの報道もあります。
koboスタ宮城であればQVCマリンよりも長打は出やすいでしょうから、3割15本ぐらいを期待されることになるのでしょう。
ここのところはトレードであれ、FA移籍であれ、ロッテから出た選手が活躍できずに評判が悪いので、ロッテ戦でやられるのは勘弁ですが、年俸に恥じないプレーを期待したいです。

そして伊藤が右肘関節鏡視下手術を受けたとの発表がありました。
全治6ヶ月とのことですので開幕には間に合わず、そこから調整を始めて夏ぐらいに実戦登板ができれば御の字といったところでしょう。
来季に34歳の伊藤ですので致命的な出遅れですが、その選択をせざるをえないぐらいの肘の状態だったのか、かなりやばい事態です。
やはり無駄としか思えなかった50試合登板がじわじわと蝕んだ結果なのか、右肩関節腱板修復手術から3年待った小林の例もありますが入団から間無しでしたし、やはり手術、あるいは投手から打者にコンバートをしたシーズンのオフに解雇となった例も少なくありませんから、復帰をしてから期待をさせるピッチングができなければしんどいことになりそうです。
荻野忠は一線から離れて五年目に戦力外となり、伊藤にとってのその五年目が来季ですから、残された時間は多くありません。
あの強気なピッチングを支える肩肘が戻ってくるのか、その結果を待ちたいと思います。


にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ
一日一クリック応援をお願いします。

コメント (17)

2015年通信簿 16 涌井秀章

2015-11-17 00:54:59 | 千葉ロッテ

16 涌井秀章 投手 29歳 年俸2億2000万円

【2015年成績】 28試合 15勝9敗0S 防御率3.39 188回2/3 178被安打 11被本塁打 57与四球 8与死球 117奪三振 被打率.254

見事な最多勝でした。
ロッテでは黒木以来の17年振りの快挙ですし、自身にとっても6年振りで長期低落傾向から立ち直ったことは嬉しいのではないかと思います。
タイトルにこだわっての登板は結果的にCSファイナルステージで投げることなく敗退をしたことで批判の向きもあるでしょうが、勝利への執念、と考えれば一概に否定はできません。
一つでも勝っていればその機会はあったわけで、そこはチームとしての問題、課題でしょう。
個人タイトルとチーム成績がリンクをするのが一番ではありますが、個人の積み重ねがチームなのですから、そのどん欲さがチームにとってもいい方向に働いてくれればと思います。

二年契約の二年目、ということもあったのでしょうが、春先から気合いが入っていた涌井です。
オープン戦から好調で開幕戦を勝利、そして無四球完投での連勝と出足は快調、その後に打線と噛み合わずの連敗はありましたが粘り強いピッチングで、そして夏場以降はエースの名に恥じない、安定をした投球内容で白星を重ねての15勝ですから文句はありません。
伊東監督が頼りすぎ、甘えすぎているのでは、とも思えた中5日などの過負荷もパワフルさを発揮して乗り越えたのはさすがで、ただそれでやや調子を落としてしまった試合もありましたから、きちんと中6日で投げさせればもっと上乗せができるのではないかと思います。
昨年に比べてほぼ全ての数字で上回り、またお立ち台での受け応えや試合後のステージですっかりとチームにとけ込んだ姿を見せてくれましたし、お仕着せなインタビュアを歯牙にもかけないところなどは一流だなと、そんなところでも感心をさせられました。
とにかくコントロールが安定をしたことで涌井としては球数を減らせた、これが長いイニングを投げることに繋がり、そして勝利に結びついたのだと思います。
全体的なスピードはやや抑え気味でしたが、ここぞのところでは140キロ台後半をビシバシ、こういったギアチェンジができる投手がロッテにもいることがとにかく喜ばしいです。
そうは言いながらもさすがに中4日で137球、そこから中5日で143球などは昭和40年代の野球、機械じゃないのですからほどほどにしないと今後に影響が出かねません。
今季に100勝を達成しましたので、今江が移籍をすることで福浦に次いで名球会に近いところにいる涌井です。
ようやくのロッテのエースの誕生、しかし成瀬にもその期待を抱いたときがありながらも、残念なことに二年と続きませんでした。
涌井には来季も最多勝争い、そして球団初の沢村賞を目指して真のロッテのエースに、地元出身のヒーローとなってくれることを願い、そして期待をします。

2014年通信簿


【オリオン村査定】 2億2000万円 → 2億4000万円(△9%)


にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ
一日一クリック応援をお願いします。

コメント (24)

田中だけ?

2015-11-16 01:42:45 | 千葉ロッテ

明後日17日から、西武を戦力外通告された田中のテストを行うとの発表がありました。
田中は内海、森とともに北陸三羽烏、とも呼ばれた田中良平の実弟ですのでロッテに縁があると言えばあり、今季に一軍で18試合に投げてのプロ初勝利、防御率1.35と中継ぎ陣が盤石とも思えない西武がなぜに手放したのか、まさか素行に問題があってのことではないとは思いますが、そのあたりがやや気にはなります。
先日のトライアウトではMAX146キロのストレートで力強いピッチングを見せたとのこと、ポジション的には上野の後釜といったところかもしれません。
それにしても他に呼ぶ選手はいなかったのか、そもそも田中が合格となってもこのままでは育成枠を維持できる頭数となりませんし、大量に解雇をした左腕の穴埋めをするに足る人材はいないと考えているのか、浦和で細谷が外野を守っている現状も嘆かわしいです。
秋季キャンプでのテストを二度、三度に分けてやるとは思えませんので、明日になって追加で何名かの名前が出てくることを心から願います。


にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ
一日一クリック応援をお願いします。

コメント (18)

笑顔咲くたび伊達な旅 史跡巡り篇 仙台の巻 瑞鳳殿の章

2015-11-16 00:04:12 | 日本史

 

文字数制限に引っ掛かったために泣く泣く分割をした後篇、瑞鳳殿の章です。
gooブログは他に比べれば制限が緩いとは聞いていますが、カウンターが付いていながらもそのカウンターどおりに制限がかからないのでたちが悪いです。
公式には1記事20000文字らしいのですが約28000文字まではセーブができていただけに、あともう少しで一本にまとめられたのにと残念でなりません。
仕方がないので真ん中ぐらいでぶった切っての、仙台城の章と瑞鳳殿の章からなる仙台の巻となります。

いよいよ伊達政宗の御霊屋である瑞鳳殿です。
瑞鳳殿があまりに名高いのでその名前で呼ばれることが多いのですが、この一帯は経ヶ峯伊達家墓所が正式な名称です。
こちらはその登り口の脇にある瑞鳳寺で政宗の菩提寺ですが、明治維新後の一時期に廃寺となるなど衰退が著しく、復興後も瑞鳳殿の管理外とは説明板の説明でした。

まずは登り口からすぐ右手にある御子様御廟です。
5代藩主である吉村以降の夭折をした子女の墓が整然と並んでいます。
当時は衛生状態も悪かったでしょうし、今では考えられない習慣などで子女の生存率は高くありませんでした。
だからこそ家を絶やさないために多くの側室を抱えたわけで、現代の価値観からしてもある意味で必要悪と言えなくもありません。
かなり数が多かったですが元服を済ませて諱があったのは吉村の長男である村匡、そして三男の村風だけで、いずれも6代を継げる存在でしたので無念だったでしょう。
写真は中央が村匡、右が村風です。

そのまま時計の逆回りで巡れそうな感じもありましたが、順路に従って左手に進んでの瑞鳳殿です。
手前に料金所がありましたから逆回りであれば悪さができそうな感じもあり、このあたりが日本的な性善説なのでしょう。
さすがに藩祖、手前に涅槃門と呼ばれている正門があり、残念ながら当時のものは戦災で焼失をしてしまいましたが、樹齢数百年の青森檜葉を用いて再建がされました。

涅槃門の右脇をくぐって登れば、そこには豪華絢爛な瑞鳳殿です。
しかし残念なことに柵に囲まれていたために距離を保てず、それなりに広角のカメラなのですが上手く撮ることができませんでした。
のけ反りながらかなり無理な体勢だったために、両端が入ることだけに意識がいっていて下に余裕があるのに上が切れるという体たらくです。
扉には亘理伊達氏の実元が上杉氏から拝領をしたものをちゃっかりと取り込んだ仙台笹が鎮座をして、その下ある九曜紋は政宗が細川忠興からもらったものとのこと、細川氏は室町幕府の管領の家柄ですのでブランド志向だったのかなと、三引両紋が無いのが寂しくもあります。

両脇には殉死をした20人の、おそらくは供養塔がずらりと並んでいます。
当時のことですから喜んで死後の世界まで供をする思いで、当たり前のように追い腹を切ったのでしょう。
藩の重責を担う家臣の名前が無いのは時代の流れなのか、政宗が長命だったことで既に先立っていた人物が多かったのもその理由かもしれません。
名のある氏族としては茂庭兼綱、桑折綱長ぐらいで、ただ兼綱は元は茂庭氏の家臣である斎藤氏ですから政宗の近習に取り立てられたことによるものかもしれず、一方の綱長は伊達氏庶流の桑折氏の傍流である桑折豊後であれば景長の子で宗長の叔父になりますが、しかし年齢的に見れば宗長の子の政長と同世代ですから勘定が合わず、あるいは桑折豊後の子で父と同じ豊後を名乗ったのであれば宗長の従兄弟となりますから収まりがいい感じです。
写真は中央が兼綱、右が綱長です。

ぐるっと右手に進んでいくと感仙殿、伊達忠宗の御霊屋です。
忠宗は仙台藩の基礎を築いた名君として、父に比べれば地味ではありますが評価は高く、いい意味での二代目でした。
やはり両脇に16人の殉死者の供養塔が並んでいますが説明がないためにどれが誰のものかが分からず、中には政宗の叔父で伊達氏を出奔して佐竹氏を頼った国分盛重の子、つまりは政宗の従兄弟で忠宗の重臣だった古内重広のものがあったはずなのにと、残念でなりません。
この重広が殉死をしたときには70歳で現役を退いていたでしょうから、まさに死出のお供といったところだったのでしょう。

その左隣には善応殿、伊達綱宗の御霊屋です。
19歳で忠宗の跡を継いで3代藩主となりながらも不行状を理由に21歳で隠居をさせられてから72歳で没するまで50年以上、そんな綱宗にもこれだけ立派な御霊屋を建てるのですから不思議な感じがしないでもありませんが、建てたのが長男で4代藩主の綱村ではなく甥で5代藩主となった吉村であるのが意味深ではあります。
瑞鳳殿、感仙殿、善応殿とも仙台空襲で焼失をしたものを昭和50年代から60年代にかけて再建をされたものですが、善応殿の下の家紋が三引両紋であることを除けば細かな文様に差があるもののぱっと見の区別はつきづらく、形式美と言いますか様式美と言いますか、そういったものなのでしょう。

感仙殿の右手奥にあるのは妙雲界廟です。
仙台藩伊達氏の墓所はここ経ヶ峯伊達家墓所とその一角にある妙雲界廟、大年寺山にある無尽灯廟と宝華林廟、茂ヶ崎墓所に分かれています。
説明によれば4代藩主綱村以降は廟建築を廃して一定規格の板石塔婆に雨屋のみとし、さらに5代藩主吉村以降は夫婦の墓を並列することとなり、さらには明治以降に仏式から神式に改めたことで13台藩主慶邦以降は土饅頭と称する小円墳になりました。
ここ妙雲界廟には9代藩主周宗と、11代藩主斉義の墓があります。

周宗は公式には17歳、しかし実際には14歳で病死をしたために徳川11代将軍家斉の娘と婚約をしながらも婚儀には至らず、よって正室の墓はありません。
また将軍家の偏諱を受けず、御目見をすることなく隠居、死去をしたという異例の藩主です。
斉義は庶流から入った藩主で、8代藩主斉村から12代藩主斉邦まで短命が続いたために5代で僅かに52年、1代で40年以上の綱村や吉村は例外としても、これではじっくりと藩政を行って国力を高めることができるわけもなく、時代の流れに乗り遅れた感は否めず、これが屈指の雄藩ながらも幕末の動乱で遅れを取った理由の一つでしょう。
写真は左が周宗、右が斉義です。

次なるは4代藩主綱村以降の墓所である大年寺山墓地、しかし正確な住所が分からなかったので大年寺山を目指せばいいだろうと当てずっぽで緩やかでもない上り坂を延々と登って頂きに着いてみればあるのは野草園だけで、それならば大年寺と坂を快適に下れば出迎えてくれたのは大年寺惣門で、綱村が開基となった大年寺の唯一の当時の遺構です。
しかしやはり墓所は大年寺山の中腹にあったようで、この惣門から数えるのも嫌になるぐらいの石段を延々と登るのは旅の最終盤、最終日の午後ですのでほぼ拷問でした。

この大年寺山墓所には宝華林廟、無尽灯廟、そして茂ヶ崎墓所がありますが、宝華林廟は立ち入る者を拒むかのように門扉が閉ざされていました。
大年寺で状況を確認しようとしたのですが不在で分からず、また茂ヶ崎墓所も徒歩で登ってきたために足回りが弱くて探し回るのを断念、なかなかに苦労は報われません。
写真は宝華林廟です。

唯一に入れたのは無尽灯廟で、こちらも門扉にかんぬきはありましたが鍵はかかっていませんでしたし案内板もありましたから、地獄に仏といった気分です。
こちらには4代藩主の綱村、5代藩主の吉村、10代藩主の斉宗、12代藩主の斉邦の墓があります。
幕末までの藩主の全てを見られなかったのは残念ですが、高知の山内氏のそれのように今は完全非公開となっているところもありますので、贅沢も言っていられません。

門から一直線に続く石畳の奥にあるのが綱村です。
伊達騒動のときの幼君で、自ら政務を執るようになってからは名君と言われるぐらいに藩政に力を入れました。
しかし多くの建造物を造営するなど支出が増えたことで藩財政を苦しくさせた元凶との評もあり、毀誉褒貶相半ばするといったところでしょう。

その両側には吉村、斉宗、斉邦です。
政宗からの直系は忠宗、綱宗、そして綱村で途絶えてしまい、綱村の跡を継いだのは従兄弟の吉村です。
吉村は綱村が破綻に導いた財政を立て直し、40年もの長きに渡って中興の英主と称えられる善政を敷きました。
斉宗、斉邦は短命が続いた末期の藩主で、よってこれといった事績はありません。
写真は左から吉村、斉宗、斉邦です。

松音寺は政宗から5代前、稙宗の祖父の成宗の菩提寺です。
元は福島県伊達郡国見町にあったものを、政宗が仙台に入った際にこの地に遷されました。
その国見町に苦労をして探した成宗の墓がありましたが、ここ仙台の松音寺にも成宗の墓があります。

その墓所は上記写真の左手、松音寺と道を挟んだ向かいにあります。
入口に案内板が立っていますので、余程のことがなければ見落とすことはないでしょう。
成宗は室町幕府に奥州馬や砂金を献ずるなど中央と結びつつ、隣接をする大崎氏などと抗争を繰り返しながらも伊達氏の隆盛の基盤を築いた一人です。
隣にあるのは政宗の五男、宗綱の墓です。
宗綱は五男ながらも正室である愛姫の二番目の息子ですので兄の忠宗を支える藩屏として期待をされたのでしょう、岩ヶ崎に3万石を与えられて岩ヶ崎伊達氏の初代となりました。
しかし16歳で早世、跡を継いだ異母弟の宗信も後嗣がないままに24歳で没したため、岩ヶ崎伊達氏は2代で途絶えることとなります。
写真は左が成宗、右が宗綱です。

裁松院には久保姫、絶世の美女で晴宗が強奪をしたとも言われている政宗の祖母の位牌が納められています。
隠居寺でもあった裁松院は白石にありましたが、やはり政宗が仙台に入ったときに遷されました。
余談ではありますがそれであれば父の輝宗の墓所がなぜに仙台には無いのか、菩提寺の覚範寺は米沢から遷されてはいますが、やや違和感があります。
門をくぐった左手に久保姫の供養塔がありますが、見てのとおりさほどに古いものではありません。

そして本堂の左裏手にあるのが伊東氏の墓所で、むしろ目的はこちらです。
伊達騒動に際して伊達兵部の暗殺を企んだとして処刑をされた伊東七十郎重孝、また父の重村、一族の重義の墓があります。
伊東新左衛門こと重義が奉行になるなど伊東氏の本家で重孝は分家でしかないのですが、今となっては伊達の伊東と言えば七十郎でしょう。

七十郎は今でこそ忠義の士とされていますが、葬られた当時は伊達兵部、つまりは仙台藩にとっての逆賊ですので墓石に戒名すら無かったとのことです。
その伊達兵部が失脚をしたことから後で刻まれたらしく、ただ中央にそれがありますので単なる言い伝えかもしれません。
写真は左から重義、七十郎重孝、重村ですが、重義と重村は戒名や刻まれた諱からの想定ですので不確かかもしれず、また重義と七十郎との関係も叔父甥だったり義兄義弟だったりと諸説あるようで、あやふやですから伝重義、伝重村とでもさせてください。

見落としがちな地味な存在ではありますが、伊東氏の墓所の手前にある冨塚重長の墓です。
伊達晴宗のころからの宿老の一族で、重長も城代家老として仙台藩に仕えました。
しかし子の重標のときに改易となり、冨塚氏のその後は定かではありません。

仙台の、そしてこの旅の最後は孝勝寺です。
日蓮宗の最北の本山とのこと、当初は大仙寺でしたが伊達政宗が戦勝を祈願したところ沢山の武勲をあげることができたことで全勝寺に改め、その後に善勝寺、そして伊達忠宗の正室である振姫、その法号である孝勝院殿秀岸日迅大姉から孝勝寺となりました。
ビックリするぐらいに立派な五重塔があり、仙台でも中心的な存在だったようです。

そうは言いながらも寺社仏閣に興味があるわけではなく、目的は三沢初子の墓所でした。
しかしどうやらその墓所は離れたところにあるようで、こちらは伊達綱村が母である初子の菩提を弔うために持仏だった釈迦仏を祀った持仏堂です。
その手前には綱村を抱く初子の像があり、これは伽羅先代萩の政岡のモデルとなっているイメージそのものです。

その墓所は数分ではありますがそれなりの距離があり、そして門扉は閉ざされていました。
普段は閉まっているものの事務所に頼めば開けてもらえる、との事前情報があり、向かいのビルの一階にある事務所に向かったのですが時間が遅かったことで既に終わっていて目の前が真っ暗、しかし何かあれば連絡を、との掲示があったので電話をしてみれば、わざわざ孝勝寺からお寺の方に来ていただき感謝の言葉もありません。
15分ほども見学を待っていただき、この墓所も当時は孝勝寺の一角にあり、つまりはそれだけ広大な寺院だったと、そんなお話も聞かせていただきました。

三沢初子の墓です。
その墓石に違和感があり、後世のもののようにも思えますが、他も含めて仙台市史跡に指定をされています。
政岡のイメージが強いために綱村の乳母と思い込んでいたのですが、綱村の実母、正室を持たなかった綱宗の側室ですので実質的な正室でもありました。
尼子氏の重臣であった三沢為清の流れで、為清と子の為虎が毛利氏に降り、為虎の子の為基が毛利氏を出奔して伊達氏に仕えたとの話もあるようですが、一方で為基の子の清長は氏家氏に仕えたとも、清長の子である宗直の母は氏家行広の娘であり、そして清長の娘である初子は叔母、つまりは清長の姉妹なのでしょうが、その叔母が伊達忠宗の正室の老女だった縁で侍女として伊達氏に入り、器量を見初められて綱宗の側室となったのが実状のようです。

初子が伊達氏に入るきっかけとなった忠宗の正室が振姫、徳川振子です。
池田輝政の娘で、徳川秀忠の養女となって忠宗に嫁ぎました。
初子の叔母が振姫の侍女となったことで初子が仙台に呼ばれましたので、初子からすれば結果的に大恩のある人物です。
また綱村の正室、仙姫の墓も隣に並んでいます。
仙姫は稲葉仙子、つまりは稲葉氏の出身で、父の正則は春日局の孫ですから、その血筋が尊ばれたのでしょう。
残念ながら後継となる男児を得ることはできず、三人の子は全て夭折をしてしまったようです。
この代々の藩主の正室が葬られたことで多くの寄進があり、広大な寺域を誇ったとは先のお寺の方のお話でした。
写真は左が振姫、右が仙姫です。

最後に仙台の巻に登場をした伊達氏にかかる人物の、相関関係をまとめてみました。
やや複雑になってしまいましたが、せっかくですので藩主の正室、及び実質的な正室を載せての血縁を明らかにしています。
例えば夭折をした虎千代丸、光宗は忠宗と正室の振姫との子ですが、忠宗の跡を継いだ綱宗は側室の子ですので本来であれば家を継ぐことはできなかったはずです。
凡例は赤字が藩主、下線が写真でご紹介をしているものとなります。


ブログランキング・にほんブログ村へ
一日一クリック応援をお願いします。


【2015年4月 福島、宮城の旅】
笑顔咲くたび伊達な旅
笑顔咲くたび伊達な旅 旅程篇
笑顔咲くたび伊達な旅 旅情篇
笑顔咲くたび伊達な旅 史跡巡り篇 二本松の巻
笑顔咲くたび伊達な旅 史跡巡り篇 福島の巻
笑顔咲くたび伊達な旅 史跡巡り篇 白石、名取の巻
笑顔咲くたび伊達な旅 史跡巡り篇 船岡、亘理、多賀城の巻
笑顔咲くたび伊達な旅 史跡巡り篇 松島の巻
笑顔咲くたび伊達な旅 史跡巡り篇 仙台の巻 仙台城の章
笑顔咲くたび伊達な旅 アクシデント篇
笑顔咲くたび伊達な旅 グルメ篇
笑顔咲くたび伊達な旅 スイーツ篇
笑顔咲くたび伊達な旅 おみやげ篇

 

コメント (2)

2015年通信簿 15 上野大樹

2015-11-15 03:54:07 | 千葉ロッテ

15 上野大樹 投手 29歳 年俸2220万円

【2015年成績】 2試合 1勝0敗0S 防御率9.00 2回 2被安打 0被本塁打 1与四球 0与死球 3奪三振 被打率.250

まさか今季で戦力外通告をされるとは思ってもいませんでした。
今季初登板を1回を2奪三振でピシャリと抑えて白星を手にしたことで活躍の場が広がるかと思いきや、しかし次の登板で1回2失点であっさりと降格は相変わらずにムラのある伊東監督の選手起用でもあり、浦和では38試合で防御率1.58とこのクラスの投手をリリースする余裕があるのかと心配にもなります。
トライアウトでは3打者に3安打と結果が出ずに厳しいことになってしまいましたが、まだ来季で30歳、どこかが手を差し伸べてくれることを願いたいです。

船橋などで見た上野は140キロ前後のストレートにスライダー、カーブなど、あまり面白い内容ではありませんでしたが、さして劣化をしているようには思えませんでした。
コントロールがややアバウトで不用意に真ん中に投げ込んでしまうのも相変わらずではありましたが、ロングリリーフもできますし、僅差のビハインドで投げさせるには充分なピッチングができるのではないかと、似たような立ち位置の香月良が一軍で結果を残したのが相対的に上野の地盤沈下となったのかもしれません。
それにしても一昨年に42試合、昨年も31試合に投げた上野ですので、もし来季に不幸にも故障者が出たときに「上野がいれば」と悔やむことにならなければいいのですが、首が繋がった土俵際の面々との比較をすればするほどに納得がいかず、しかし服部、矢地とともに投手陣の再編をするための犠牲と前向きに考えることにします。
スマイル上野、とずっと贔屓にしていましたし、そのファンサービスも最高な選手だっただけに、どこでもいいのでロッテにリベンジをする場を与えてください。

2009年通信簿 2014年通信簿
2010年通信簿
2011年通信簿
2012年通信簿
2013年通信簿


【オリオン村査定】 2220万円 → 1800万円(▼19%) ※10/3に戦力外通告


にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ
一日一クリック応援をお願いします。

コメント (20)

2015年通信簿 14 大谷智久

2015-11-14 02:07:20 | 千葉ロッテ

14 大谷智久 投手 30歳 年俸5000万円

【2015年成績】 56試合 3勝1敗0S 防御率2.39 64回 57被安打 4被本塁打 5与四球 2与死球 53奪三振 被打率.238

今季も獅子奮迅な活躍だった大谷です。
自己最多の56試合、防御率や被打率こそ昨年よりやや数字を落としはしましたが、しかしその存在感はむしろ大きくなっているように思えます。
持ち味の制球力にもさらに磨きを増し、そしてストレートにも力強さが加わって、しかしそれでいてそのストレートで力押しをするのではなくむしろ変化球で勝負をする凄み、これこそが報徳学園、早大、トヨタ自動車とエリート街道をひた走っていたときの大谷の魅力でした。
どのキャリアでも優勝を経験している大谷が目指すはNPBでの日本一、2010年にはほとんど戦力になりませんでしたから、来季こそは主力として歓喜の輪に加わってもらいましょう。

便利使いをされても年俸が上がらない、そんな悲哀もあって目立つ先発で使ってあげたいとはかねての主張でしたが、しかし中継ぎに特化したことが才能を開花させたのでしょう。
あのスピードでは無理、と早々に見切りかけたことが懐かしく、ある意味で藪田二世とも言えます。
圧倒的な感じはありませんが安定感は抜群で、連投にも耐えうる肩肘、しかし基本的に1イニング限定としたベンチの起用もプラスに働いたのだと思います。
終盤戦のCS争いの最中での右内転筋肉離れは本人にもチームにも痛すぎましたが、間に合うとは思えなかった最終盤に間に合ったのですからその頑丈さは逸品でしょう。
コーナーに寸分違わずに決まるストレート、その軌道から逃げていく変化球、その力量は球界でも屈指とは贔屓目かもしれませんが、それぐらいの存在感です。
パワフル、タフネスな大谷であっても三年目の曲がり角への不安はありますが、来季も大谷は俺、でお願いします。

2010年通信簿
2011年通信簿
2012年通信簿
2013年通信簿
2014年通信簿


【オリオン村査定】 5000万円 → 8000万円 (△60%)


にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ
一日一クリック応援をお願いします。

コメント (19)

QED 竹取伝説

2015-11-14 00:55:05 | 読書録

QED 竹取伝説

講談社

このアイテムの詳細を見る

QEDが紐解く竹取物語です。
前作は桑原崇、棚旗奈々、小松崎良平がいつものバーでの新年会で過去にあった事件を思い出すといったものでしたが、今作はその新年会の続きとなります。
冒頭からお約束のうんちくが怒濤のように押し寄せてきてどうしても斜め読みになりがちで、それでは意味がないと自らを戒めるのに苦労をしました。
怨霊、呪、貴賤、鬼、などがベースになっているのは毎度のことで、そして知らないことばかりだと痛感をさせられます。
本当は怖いグリム童話、なんてのがありますが、本当は怖くて腹が立つおとぎ話、といったところです。

日本人であれば竹取物語を知らない人を捜す方が大変、なぐらいに有名なおとぎ話ですが、藤原氏の圧制に対しての批判、出雲、タタラ、機織り、こういったものがちりばめられてのかぐや姫、そのかぐや姫にも5人の皇子、公家にもモデルがいるとは初めて知りました。
藤原不比等なんて名前が出てくればふむふむ、なんて思ってしまいますし、その他の人物を調べてみようとすることで作者の術中にはまっているような気がします。
ただやはり肝心のミステリー、作者からすれば今回は竹取物語の謎こそがミステリーなのでしょうが、殺人事件の謎解きがチープなのがこれまた毎度のこと、で残念にもなります。
ここのところは安楽椅子探偵な傾向が強まってきていますし、それでも今回は最後に現場に足を運んだだけでもよしとすべきなのかもしれません。
次回はやや守備範囲に近いネタのようですから、これらの傾向が少しでも変わってくれていることを願いたいです。


2015年11月13日 読破 ★★★☆☆(3点)


ブログランキング・にほんブログ村へ
一日一クリック応援をお願いします。


2015年通信簿 13 中後悠平

2015-11-13 01:22:12 | 千葉ロッテ

13 中後悠平 投手 26歳 年俸1060万円

【2015年成績】 E 26試合 0勝2敗0S 防御率2.37 30回1/3 29被安打 1被本塁打 20与四球 4与死球 31奪三振

中後のプロ野球選手としての人生は、僅か4年で幕を下ろしてしまいました。
もちろん今後に声がかかる可能性はゼロではないでしょうし、あるいは地方リーグで野球を続けるという選択肢もあるでしょうが、しかしそれが全てではないにせよ絶好のアピールの場であるトライアウトで悪い意味での本領発揮、死球・四球・四球ではよほどにその資質に賭けるといったことがなければ触手を伸ばす球団があるとは思えません。
あれだけコントロールがばらければ打撃投手としての進路も閉ざされているでしょうし、中後には厳しい冬になりそうです。

ドラフトでは2巡目でしたが藤岡を外していれば1巡目での指名だったのでしょうから、判断ミス、育成ミスとの指摘は免れません。
そのスタイルから中継ぎ、左打者へのワンポイントで使いたくなるのも分かりますが、あのスタイルだからこそ先発で起用をすべきだったとの思いがあります。
左腕は左打者を抑えて当たり前、と見られることで逆に投げづらい、との声もよく聞きますし、コントロールに不安がある中後がそれで力が入ってしまうことは想像に難くありません。
角度を活かすためにスライダーばかりのリードが疑問だったこともあり、その責の一端に里崎らの捕手陣を思い浮かべてしまいます。
今季は一度も一軍に呼ばれることなく、二軍ではそれなりの数字ながらも制球難を克服できなかったようですし、それでいて武器だったはずのストレートのスピードが130キロ台となり、やや戻ってきたもののかつての面影もない状態では見切られても仕方がなかったと思います。
球団もいろいろと考えたのでしょう、いきなり三連続四球での押し出しサヨナラ負けという最悪の出足も手伝ったのか最後のチャンスとばかりに六月に先発での起用もありましたが、それを活かせず、また我慢もできず、結局は中途半端なシーズンとなってしまいました。
ルーキーイヤーの石垣島でいいキャラを見せてくれただけに残念ですし、しかし一方で名門の近大、大卒ながらも藤岡、益田とのダッシュで一人だけ青息吐息な体力不足を露呈したキャンプでもありましたから、焦らずに素材型としてじっくりと育てるべきだったのかもしれません。
そんなこんなで他の球団だったらどうなったのかな、とも思いますので、どこかに救う神があることを願いたいです。

2012年通信簿
2013年通信簿
2014年通信簿


【オリオン村査定】 1060万円 → 900万円(▼15%) ※10/3に戦力外通告


にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ
一日一クリック応援をお願いします。

コメント (23)

2015年通信簿 12 石川歩

2015-11-12 01:39:49 | 千葉ロッテ

12 石川歩 投手 27歳 年俸2700万円

【2015年成績】 27試合 12勝12敗0S 防御率3.27 178回2/3 191被安打 15被本塁打 34与四球 5与死球 126奪三振 被打率.275

球団史上二人目の、プロ入りから二年連続で二桁勝利をマークした石川です。
一人目が球団創設イヤーの荒巻ですのでどれだけ新人が活躍をしなかったんだよ、と突っ込みたくもなりますが、何はともあれめでたいです。
その荒巻も三年を続けることはできませんでしたから、石川には前人未踏の記録を打ち立ててもらいましょう。
とりあえずはルーキーイヤーがキャリアハイ、の呪縛から抜け出した石川ですから、次は涌井を脅かす存在になることが目標です。

二年目のジンクスを感じさせずに好調なオープン戦、そして開幕ダッシュで3連勝と素晴らしい出足でした。
しかしGWあたりから怪しくなり始めて夏場には全く勝てなくなりましたので、今年ほどではないにせよ昨年も似たような感じで、中5日とかをやらせている場合ではなかったのでしょう。
涼しくなった秋口にムチが入っての月間MVP、12勝、抱えていた借金をチャラにして締めくくりはしましたが、シーズンを投げ抜くためのスタミナ養成が一番の課題かもしれません。
お立ち台で疲れた、と口にするのを額面通りに受け取るべきなのでしょうし、秋季キャンプでその課題に取り組んでくれていることを願いたいです。
それでも140キロ台、調子がよければ140キロ台半ばのストレートを軸に破綻のないピッチングはさすがで、夏場の黒星も打線とかみ合わなかったことが理由の最たるものですから、立ち上がりの不安定さ、またここぞというところで簡単に失点をする傾向を何とかすれば最多勝争いにも絡めるでしょう。
石川が投げれば勝てる、という気持ちで見ていられますし、伝家の宝刀であるシンカーが減ってきたのは相手の研究に対するものなのか、マーフィーや荻野忠のカーブ、小林宏のフォークの二の舞なのか、は気になりますが、それでも他の球種でも抑えられるのですからローテーションの軸として充分な活躍でした。
ストライクを揃えすぎ、とは伊東監督の贅沢な愚痴でもあり、球威を落とさずにいつでもストライクが取れることこそが石川の持ち味なわけで、そこは気にせずにやっていきましょう。
引っ掛かるのは一球毎の屈伸運動で、最初に気がついたときには腰に違和感でもあるのかと心配にもなったのですが、どうやら本人からすればテンポをとるためのもののようです。
ただ見る側からすれば逆にテンポが悪くてイライラしますし、守っている野手も似たようなものではないかと、打者に考える時間を与えるのもマイナスでしょう。
本人がよかれとやっているのですから周りがとやかく言えるものではありませんが、石川ぐらいの力があればもっと押し込めるのではないかと、という願いを込めた見方です。
覚醒をしかけている同い年の大嶺祐にやや遅れはとりましたが安定感で涌井、その大嶺祐に次ぐ石川ですので、来季はもう一段も二段も皮がむけた姿を見せてください。

2014年通信簿


【オリオン村査定】 3700万円 → 6800万円 (△84%)


にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ
一日一クリック応援をお願いします。

コメント (16)

FAとかトライアウトとかゴールデングラブとか

2015-11-11 00:37:37 | 千葉ロッテ

今日でFA宣言が締め切られて今江、松田、脇谷、高橋聡、木村昇の5人とは例年どおりに少なく、松田は国内移籍は考えていないとのことですのでなおさらです。
李大浩もそうですがホームランテラスでの数字ですし打撃が求められる一塁と三塁、メジャーの評価がそう高いとは考えづらいので、結局は残留ではないかと思います。
今江については置いておくとしてロッテからすれば左腕でCランクの高橋聡は欲しくてたまらないでしょうが、もう阪神に決まったかのような報道がされていますので厳しいのでしょう。
今江が抜けたからと言って脇谷、木村昇であれば若手を抜擢したいですし、脇谷などは巨人に復帰が鉄板のようですから、ロッテには関係のなさそうなFA戦線です。
Aランクの今江ですから人的補償の選択肢もありますが移籍先として濃厚なオリックスで考えてみれば、プロテクトから外れそうなところでの魅力的な選手はいなさそうです。
よって成瀬のときと同じく全額金銭になると思われますが、育成枠を維持するためにはあと3人が必要ですので、今後の新外国人選手、戦力外からの採用がどうなるか次第といったところか、その新外国人選手としてKBOのナバーロの獲得を機関紙が報じましたが、クルーズの動向と合わせて二塁、三塁を守れるのはアドバンテージでしょう。
今季が70万ドルですから財布的に厳しいかと思っていましたが今江資金が浮きましたし、決めるのであれば一気に決めてファンを安心させてもらいたいです。
李承が.332の26本塁打、金泰均が.316の21本塁打ですからナバーロの.287の48本塁打も微妙な感じもありますが、ウッズや李大浩の例もありますので朗報を待ちます。

そして今日のトライアウトは途中に雨で中断をするなど気の毒な状況でのそれとなりましたが、さっそくに山内が楽天の秋季キャンプに合流とのこと、投手からすれば3人、打者からすれば7打席での判断は難しいでしょうから、各球団の動きは明日以降に活発化をしていくのでしょう。
そうは言ってもアピールができるに越したことはなく、ロッテ組では上野が3安打を浴び、矢地も2安打、中後に至っては3四死球と声がかかれば奇跡といった悲惨な結果でした。
そして一番に注目をしていた中山が参加を直前になって取り止めたことから行き先が内定をしたのかもしれず、また坂口のヤクルト、久保のDeNAはほぼ決まり、竹原も西武の秋季キャンプに参加の発表がありましたから、愚直にトライアウトに名を連ねた選手たちの厳しさはひとしおと言ったところです。
今日になってロッテが榊原を、とも報じられたようですが、二年前であればまだしも、今となっては松永と益田とのトライアングルはさして魅力がありません。
それであれば江村、日高、金伏あたりを一山いくらみたいになってしまいますが、とにかく左腕を試してもらいたいです。
これまた阪神に決まりのようにも報じられていますが、今江が抜けたことでの白根の心意気を買う、といったような動きがあってくれればと願います。

またゴールデングラブ賞の発表があり、ロッテからは涌井、クルーズ、清田の三人が選ばれました。
純粋に守備での評価により投票をすることができない記者連中のそれですから価値があるかどうかは定かでありませんが、それでも選ばれるのは喜ばしいです。
盗塁阻止率がトップだった田村が炭谷に圧倒的な差をつけられて選から漏れたのが残念ではあるものの、2005年の福浦、西岡、今江、小坂、サブロー、2007年の里崎、福浦、今江、TSUYOSHI、サブローのそれぞれ5人が選ばれて以降は2008年の今江、2010年の西岡、2011年と2012年の岡田のみでしたから、8年ぶりの複数の受賞となります。
そして涌井に至ってはロッテで史上2人目、1973年の成田以来ですから快挙と言ってもよいでしょう。
打線が弱いだけに守り勝つ野球を目指さざるを得ないことからすれば受賞者が多いことがチームの勝利に結びつきますので、地味でも堅実な守備を目指してくれればと思います。


にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ
一日一クリック応援をお願いします。

コメント (24)

本業がおろそか

2015-11-11 00:19:06 | よつばと!

哀しいニュースです。
よつばと!の月めくりカレンダー、ひめくりカレンダーの予約が始まらないなぁ、と思っていたら、来年のそれは制作がされないとの発表がありました。
連載、コミックスが遅れに遅れているだけにファンをつなぎ止めるための大切なアイテムだったはずのカレンダーを作らないとは、何を考えているのかがよく分かりません。
とにかくショック、特によつばとひめくりは数年来の日課、習慣となっていただけに、来年の四月以降から暫くは指の持っていきどころに戸惑うことになりそうです。

【お知らせ】 (11/8 よつばとツイッター)

【お知らせ】写真+実写のビジュアルで毎年恒例の「よつばと!」カレンダー、2016年版はコミックスの作業を優先させるため制作されませんでした。

【お知らせ】「よつばとひめくり」、例年だと予約開始の時期ですが、2016年版は制作を見合わせることになりました。楽しみにしている方には誠に申し訳ありません・・・

いろいろと事情はあるのでしょう。
2年8ヶ月ぶりのコミックスの発売に向けて手を入れる作業もあるでしょうし、しかし一方でダンボーには一生懸命にも見えますから本業がおろそかになっているように思えます。
もちろん商売ですし売れるところに力を入れるのは当たり前の話ではありますが、本業があってこその副業、ダンボーが本業になるようでは先細りとなってしまいます。
あるいはダンボーを知っていてもよつばと!を知らない人も増えているのではないかと、それで人気を維持できているダンボーには不思議な感じもしますが、やれ写真集だ展覧会だ全国展開だとよつばと!ファンには嬉しい状況だと考えていただけに、今回の決定には落胆の色を隠せないファンは少なくないでしょう。
そもそもコミックスもその終わり方で12巻が最終巻と見る向きもあったようですから、そろそろ春で小学校への入学も控えていますし、そこまで続ける気がないのかもしれません。
なるようにしかなりませんのでいろいろと考えても仕方がありませんし、2017年に制作が再開をされる可能性も低いとは思いますが、今はただ月末のコミックスを待つことにします。


ブログランキング・にほんブログ村へ
一日一クリック応援をお願いします。

コメント (6)

さらば今江

2015-11-10 16:32:21 | 千葉ロッテ

昨日に残留が濃厚とも報じられた今江が、海外FA権を行使することを発表しました。
本人のコメントにもありますがロッテは宣言残留を認めていないために、これで今江がロッテのユニフォームを着ることはもうありません。
ミスターロッテとして14年間、二度の日本一にいずれもMVPの活躍など長くチームに貢献をしてくれましたので、ファンとしては寂しくもあります。
しかしこれも権利ですし、それであれば自らの決断なのですから涙など見せずに前向きにやっていってもらいたいと、次は敵としてですがまたフィールドで会いましょう。

今江 涙のFA宣言「人生で一番悩んだ 寂しい気持ちでいっぱい」 (11/10 スポーツニッポン)

ロッテの今江敏晃内野手(32)が10日、QVCマリンで会見を開き、海外FA権の行使を表明した。
「この決断は本当に悩みました。本当に人生の中で一番悩んだ。行使するとは言ったけど、来年からロッテのユニホームを着ないことが、まだ想像つかない。寂しい気持ちでいっぱい」と号泣した。
2年前は国内FA権を行使せず、2年契約で残留。
今回は行使することを決断した。
球団とは2度の交渉を行ったが、残留には至らず。
ロッテはFA権を行使しての残留は認めておらず、今江は新天地を模索する。

もう他人事ではありますが、勝算があるのか、との心配があります。
おそらくは横睨みをしていたであろう同じポジションの松田も海外FA権を行使はしたものの、よほどにメジャーへの意欲が高くなければ残留が濃厚でしょう。
もし移籍となったとしても多士済々なソフトバンクが触手を伸ばすかどうか、かなり疑問だったりもします。
また例によっての阪神も三塁を守れる外国人選手を獲得、とも報じられていますし、そうなれば瀬戸山球団本部長が暗躍をしてのオリックスなのか、どうロッテが渋ったとしても1億5000万を割るような提示ではなかったでしょうから、それを捨てるだけの水面下の交渉があってこそのものなのか、そのうちにタブロイド紙を中心とした裏話が出てくると思われます。
何にせよ小林宏、成瀬のときと同じく球団の不手際との批判が多く出ることはないでしょうが、この両選手に比べれば目先がしんどいことは間違いありません。

それでもピンチをチャンスに、そう考えていきたいです。
これでおそらくは背番号8を平沢に背負わせることで球団も衝撃を和らげて、そしてミスターロッテの後継者としての機運を盛り上げていくことになるのでしょう。
その平沢にいきなり今江の穴を埋める、あるいは一軍での活躍を求めるのは酷ですから、中村、高濱、三木、大嶺翔らには目の前に人参がぶら下がっていることになります。
もしかするとこれでクルーズへの提示に上乗せがあるやもしれず、獲得が報じられたナバーロなど内野陣の競い合いが高まれば多少なりとも痛手を補うこともできます。
今江にとっても他の選手にとっても球団にとっても、そしてファンにとってもwin-win-win-winであってくれることを願ってやみません。
何だかんだ言いながらも移籍などはありえないと考えていただけにショックですが、今までありがとう、そして頑張れ、最後にこの言葉で締めくくりたいと思います。


にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ
一日一クリック応援をお願いします。

コメント (62)

2015年通信簿 11 大嶺祐太

2015-11-10 00:24:23 | 千葉ロッテ

11 大嶺祐太 投手 27歳 年俸1820万円

【2015年成績】 24試合 8勝7敗0S 防御率3.17 133回1/3 141被安打 8被本塁打 46与四球 5与死球 70奪三振 被打率.276

昨年終盤の活躍で今季こそ、と期待をしていた大嶺祐でしたが、しかし春先からの行方不明は右肘炎症が原因での二軍スタートでした。
その二軍では抑えという迷走ぶりで落胆をしていたところでの金森のインフルエンザで4月半ばに一軍昇格、最初の登板を中継ぎで3回1安打無失点で切り抜けると先発に抜擢です。
しかし昨年までと同様になかなかベンチに信頼をしてもらえずに五回そこそこでの交代が続き、またいい時期があっても長続きはせずにシーズンを通して一軍に定着ができなかったこれまでですから不安視をする向きも多かったですが、どうしてどうして、7月下旬のあっと驚く無四球完封勝利から長いイニングを任されるようになっての自己最多の8勝、惜しくも二桁勝利にも規定投球回数にも達しませんでしたが、遅れてきた大器がようやくに花を咲かせてくれそうな予感があります。
サンデー祐太でその安定感は涌井と双璧だったのではないかと、さりげなく負けないピッチングが持ち味でもあり、CSで右肩の違和感を発症したことが心配ではありますが、来季こそは二桁勝利でマー世代を鬼の居ぬ間にユー世代に塗り替えてしまいましょう。

ストレートで力押し、そんなイメージが一人歩きをしている感もあった大嶺祐ですが、今はその脱力投法が持ち味です。
淡々と投げて抑える、西本ショックで壊れてしまう以前がそのスタイルで台頭をしてきましたから、それが大嶺祐にはあっているのでしょう。
これまでも武器にしていた小谷コーチに教わったらしいカーブの制球がアップをして上手く使えるようになったのがピッチングを楽にしたのではないかと、一時期には130キロ台半ばまでダウンをしたストレートもコンスタントに140キロ台、時折には140キロ台後半が出るところまで戻ってきたのも気持ちの余裕に繋がっているのではないかと思います。
やはりストレートがあってこその変化球、カーブやフォークを活かすストレートが走るようになったことでの昨年、そして今季だと考えます。
力感の無いフォームにテンポよく投球間隔が短い、しかしボールには力があるそのギャップが打者を惑わせる、ボール先行でも歩かせずに粘れる大嶺祐を誰が想像できたでしょう。
まだまだ涌井を脅かすところまではいきませんが、同い年の石川とともに二番手を争うところまでにきた大嶺祐です。
昨年にやや先んじられた大嶺翔との兄弟お立ち台もありましたし、これといった格言がないのもいい感じで、千葉でチバリヨ~、背番号を最低ノルマに前進あるのみです。

2007年通信簿 2012年通信簿
2008年通信簿 2013年通信簿
2009年通信簿 2014年通信簿
2010年通信簿
2011年通信簿


【オリオン村査定】 1820万円 → 3640万円 (△100%)


にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ
一日一クリック応援をお願いします。

コメント (29)

私が殺した少女

2015-11-10 00:02:29 | 読書録

私が殺した少女

早川書房

このアイテムの詳細を見る

沢崎シリーズの第二弾、直木賞受賞作品です。
前作と同様に典型的なハードボイルド、沢崎の一人称で物語が進んでいきます。
ある作家からの依頼でその自宅に訪れた沢崎は誘拐事件の身代金の運び手を任されて、しかし途中で何者かに現金を奪われてしまいました。
そして人質は無残な姿で発見をされ、そこから沢崎の戦いが始まります。

やや独白が多すぎてくどいような感じもありますが、ストーリーとしてはなかなかに面白かったです。
浮かんでは消える容疑者、ぶっきらぼうながらも軽妙な会話、例によって偶然が手助けをするところなどはミステリーの定番でもありますし、そこはさして気にはなりません。
ただ作者からの挑戦を受けて謎解きをする、という点では掟破りな感があり、あれはさすがに解けというのは無理でしょう。
伏線も何も敷かれていませんし、ずるい、が正直な感想だったりもします。
そうきたか、と感心をさせられた結果だっただけに少しでいいので餌を撒いて欲しかったなと、作者の自己満足のような気もします。
錦織、橋爪、渡辺といった魅力的な登場人物の扱いもぞんざいと言いますか中途半端で、これではシリーズの意味がありません。
単発のミステリーとしては秀逸ですがシリーズとしては落第、そんなところです。


2015年11月9日 読破 ★★★★☆(4点)


ブログランキング・にほんブログ村へ
一日一クリック応援をお願いします。