オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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笑顔咲くたび伊達な旅 グルメ篇

2015-11-30 00:47:49 | 独り言

 

今回は福島、宮城と巡ったものの野球観戦の都合で仙台での食事が多かったために、偏っていると言えば偏っています。
また食事の後に遠路はるばる、といった感じで宿泊地まで移動をしなければならなかった事情から、アルコールはやや抑え気味でした。
そんなこんなで全体的にはバラエティに欠いてはいますが、こと仙台のメジャーどころは食することができたのではないかと思います。

そうは言いながらもまずは初日の福島で景気づけの一杯、蔵太鼓です。
喜多方のそれなのでちょっと離れてはいますが、例によって辛口が飲みたくて選んだだけあって口の中に広がる辛味にキレがあり、それでいて重すぎず軽やかな感じがあります。
舌先にピリリとしたものを残しながらも後口はサッパリ、ちょっと不思議な味わいでもありました。

つまみは三品、福島名物三種盛り合わせ、浪江風太っちょ焼そば、鉄板餃子です。
三種盛り合わせは「イカ人参」「鮭の紅葉漬け」「ニシンの山椒漬け」で、それぞれが福島中通り、浜通り、そして会津の名物とのことです。
イカ人参はイカと言うよりはスルメと人参が細切りとなっていて、やや酸味があって漬物のような感じでした。
人参のシャキシャキ、スルメのもっちり、そんな対照的な歯ごたえが特徴的で、ごはんに乗せて食べるおかずにもなりそうです。
鮭の紅葉漬けのぬめっとした舌触りは麹なのか、ほどよい塩味は酒のつまみにはもってこい、ただ嫌いなイクラが余計ではありました。
もう少し柔らかいかと思っていたら意外に固かったニシンの山椒漬けは山椒のピリリがほどよく、これまた酒のつまみにもごはんのおかずにもピッタリです。
浪江風太っちょ焼そばは浪江焼きそば、と言い切れないところがご愛敬で、それでも豚肉、もやしの具材は浪江焼きそばそのもの、濃厚なソースが太めの麺にからんでアピール抜群ながらも大量のかつお節のおかげでくどすぎず、やはり炭水化物に炭水化物、白ご飯が恋しくなります。
そして鉄板餃子は円盤餃子とも呼ぶようですが福島の名物とは言われても、それよりも前に博多で食べたことがあり、また餃子としては何のことはないただの餃子でした。

二日目の昼は白石城でのうーめんです。
前回に白石を訪れたときにも同じく白石城でうーめんを食しましたので芸がありませんが、今回は伊達鶏うーめんとレベルアップをしました。
福島の地鶏で独自の飼育方法、飼料、飼育日数で育てた赤毛鶏を伊達鶏と呼んでいるとのこと、地鶏は高知での土佐ジローでやられたように固いイメージがあったのですが、こちらの伊達鶏はそれなりの歯ごたえはありながらも固すぎず、ただ地鶏だ!と言うほどの味わいも無かったかな、といったところです。
うーめんは温かいそうめん、はこれまた前回と同じ感想で、例えば船橋で見かけたら食べるかどうか、ちょっと自信がありません。

仙台と言えば笹かまぼこ、は自分らの世代ではそうなのですが、今もそうなのかは知りません。
吉次、は北海道ではキンキと呼ばれている高級魚とのこと、宮城ではキチジですが、金売吉次とはきっと関係はないでしょう。
高級魚だからこそのアピールなのかもしれませんが、かまぼこに入ってしまうともわけが分からず、名取駅での電車待ちでペロリ、もっちりとした普通のかまぼこでした。

夜はkoboスタ宮城に行く前に、仙台駅での仙台づけ丼です。
その発祥は2009年とのことですので仙台の新名物の一つとして数えられており、地元のパンフレットでも大々的にアピールがされていました。
いわゆるづけ丼ではあるのですが、地場産の魚を使う、宮城県産米のすし飯を使う、料金を明示する、各店独自性を出す、などのルールがあり、しかしそれなりに自由度もあるようで、どこの店にするかを迷うぐらいのラインアップです。
仙台味噌が隠し味、なんて記載もありましたがこちらは自分の舌では隠れたままで、かんぴょうを甘く似たようなもののみじん切りがアクセントになっていましたがそれがそうなのか、とにかく日本人であることを幸せに思える美味、このキュウリはどうやって、など目でも楽しませてもらいました。
ただルールに反してか料金がどこにも記載がされていなかったのがおっかなびっくりで、それなりの価格でホッと一息です。

翌日の昼は仙台マーボー焼そばで、1970年代前半に仙台市内の中華料理店でまかないとして誕生をしたものが、2013年に仙台のソウルフードとして取り上げられたことでブレイク、一気にこれまた仙台の新名物として市内のあちらこちらのメニューに載っています。
ランチメニューとしても定番になっているようで、平日ながらも若い女性が次々にオーダーをしていました。
堅焼きそばに麻婆豆腐が絡めてあるもので、麻婆丼や麻婆ラーメンの焼きそば版、と言ってしまえばそれまでですが、とにかくこの麻婆豆腐が辛いです。
中国出張のときに食べたそれに似ていて山椒が利きすぎているのか、口の中がピリピリし過ぎで自分には合いませんでした。

夜はお約束の牛タンです。
麦飯、テールスープ、そして牛タンは王道すぎるぐらいに王道で、いろいろな味を楽しみたかったので塩、タレ、味噌の三種類がセットになったものを食しました。
柔らかいのですがそれでいて歯ごたえもあり、プリプリした食感が最高です。
焼き肉屋で牛タンを食べるときには塩にレモン汁がこれまででしたが、タレや味噌もなかなかよいです。
普段は食べることのない麦飯も牛タンにはピッタリで、おかわりをさせていただきました。
ほどよい塩加減のテールスープも美味すぎで、最近は東京駅などにも出店がされていますので有り難みは薄れつつありますが、やはり地元で食べるエッセンスがあってこそです。

松島では穴子丼、旅先では昼食でも財布の紐が緩みます。
うなぎよりも穴子が好き、という変わった人種ですので事前リサーチをして狙った店で、限定20食、開店時間が11時半のところを11時と勘違いをしてしまったことで並ぶ、待つことが嫌いな自分には誤算ではありましたが、それでも時間が近づくにつれて列が伸びていきましたので早めに行って正解でした。
一番目でカウンターに案内をされて待つこと10分弱、どんぶりからあふれんばかりの穴子の登場です。
ふんわりとした歯触り、歯ごたえ、舌触りは別世界で、好みとしてはもう少しタレの味が濃くてもいいかとは思いましたが、錦糸玉子やキュウリもいいアクセントになって、それこそお腹と財布が許せば追加オーダーをしたいぐらいの逸品でした。
デーゲームに遅刻をしそうな時間だったので実のところ心揺れたのですが、待って並んでよかったです。

この旅の最後の夜は、仙台での酒盛りです。
仙台市街に近いところでいい銘柄がないかと探したのですが辛口が見当たらず、選んだのは雪の松島です。
これは辛い、辛口が好きな自分としてもちょっと辛すぎかな、と思ってしまうぐらいの切れ味で、それでいてふわっと甘さを感じる瞬間があるという不思議な飲み口でした。
これだけ辛いと舌だけではなく喉で味わうものだとは独り合点で、珍しくも同じ銘柄を二合、辛さの世界にどっぷりです。

つまみは石巻雄勝のタコ刺し、メニューの写真とは似ても似つかぬしょぼさにビックリしました。
これで590円税別はボリすぎでしょう、肝心のタコ刺しに比して下の氷が豪華すぎます。
あまりに細い足だからなのか歯ごたえを通り過ぎて固すぎで、久しぶりに大失敗なチョイスでした。

活黒そい姿盛りは南三陸志津川産で、こちらは980円税別でお得感がありました。
黒そいなる魚は知らなかったのですが、帰ってきてから調べてみれば東日本では高級魚とのこと、本物だったかどうかが心配にもなる情報です。
それでも目の前の水槽からすくい上げるところを見ていますので活魚であることは間違いありませんから、あまり気にしないことにします。
皮が付いているのが気になったのですが湯引きがしてあるのか固いわけでもなく、締まった身は噛みしめれば甘みがじわっと出てきて、さすがに一人で食べるにはどうかと思いましたが「そういう方も少なくないですよ」との店員さんのセールストークに乗って正解でした。
それにしても冷静に考えてみれば姿盛りは残酷で、食べている途中に口がパクッと開いたのにはビックリで、その後は口が開いたり閉まったりでなかなかに落ち着きません。
この姿ですから意識があってのたうち回っているのではなく死後硬直のようなものでしょうが、ネタとしては最高ですがややテンションが下がったのが正直なところではあります。

〆は漁師風鯛茶漬で、ごろっとした大きな鯛の切り身が鎮座をしています。
ただ味付けが薄すぎて、醤油を垂らしたくなるぐらいでした。
こちらは480円税別ですからこれまたお得感がありますが、なおさらにタコ刺しの異常さが際だったといった感じです。
ちょっと骨が多かったのが、残念ではありました。

最終日の昼は冷やし中華、諸説あるようですがここ仙台では発祥の地として名物の一つに数えられています。
まだ春先でしたのでメニューにあるかどうかが不安ではありましたが、どうやら仙台では年間を通して提供をされているようです。
名物とは言いながらも独特な歩みをしたわけでもなく、焼き豚、錦糸玉子、キュウリなどの具材に醤油だれのオーソドックスなもので、麺が冷麺ほどとは言わずともやや固めかな、と無理にでも違いを探してもその程度で、ゴマだれを邪道と考えている自分にはとても美味しくいただけました。

あらかた食べるつもりだったものは食べ尽くしたのですが、その最後が仙台あおば餃子です。
これまた2010年の誕生とのことですから歴史の浅い新名物の一つで、目に鮮やかな色合いとなっています。
予め調べておいた仙台駅構内のそば屋で食するつもりだったのですが探せど見つからず、駅員さんに聞いてみれば数ヶ月前に閉店をしたとのことでした。
それは無いよ、と他に探したのですが近場では牛タン屋のサイドメニューにあるだけで、帰りの新幹線の時刻が迫っていたことで背に腹は代えられずダメモトで「餃子だけでも大丈夫ですか、あるいはお土産で」と聞いてみたところ大丈夫ですよ、と笑顔で店内に案内をしてもらい、さらにはいかにも帰り支度という雰囲気を察してか「何時の列車ですか」と、そしてものが餃子ということもあったのでしょうが早めに出してくれたのには感謝の言葉もありません。
仙台産雪菜を皮に練りこんであるだけで柚胡椒で食するその味わいは普通の餃子とさして変わりはなく、やや渋みがあったのと、牛タン屋らしくその名も「牛たんあおば餃子」で牛タンが刻んで入っているらしいのですが今ひとつ分からなかったものの、最後に人情の味がプラスされていて美味しかったです。


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【2015年4月 福島、宮城の旅】
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3 コメント

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病院食が… (NO39かずくん)
2015-11-30 12:30:53
まだ入院して1週間になっていませんけど、病院食が不味い。今回のグルメは楽しく、美味しく読みました。オリオンさんと同じサークルの忘年会「12月12日」は欠席ですけど、楽しみですね。
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日本酒呑みたい (スカイマウンテン)
2015-11-30 18:50:14
帰りの電車で喉がなっています。

どれも美味しそうでしたが、仙台の酒場の値段設定が、時価に思える程、極端に思いました。
生け簀から980円からなんて、こちらではあり得ない程の、お値打ちですね。辛口に合いそうで喉がなっています。
本日の肴は、このブログ写真です。(笑)
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お返事 (オリオン)
2015-12-01 00:57:31
>NO39かずくんさん
自分も二度の長期入院を経験していますが、病院食はまずまずでした。
ただ流動食だけは受け付けなかったなぁ、あれはもう拷問です。
お茶で流し込むのでも涙目でした・・・

>スカイマウンテンさん
それだけにタコ刺しが異様すぎて・・・貴重なのかしら。
家で日本酒を飲むことはないのですが、旅先ではまず日本酒ですね。
九州を巡っていたときには焼酎に流れましたが、最近はまた戻りつつあります。
あ~、また旅に出たい!
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