カームラサンの奥之院興廃記

好きな音楽のこと、惹かれる短歌のことなどを、気の向くままに綴っていきます。

東京士官。

2020-04-05 01:01:52 | Weblog

短歌メモから。

彼(か)のTOKYOはもはや戦場、〈崩壊〉へひた向かひつつあり、と。その夜も米軍飛行機はアメリカへ還る

夕光(ゆふかげ)のポストから覗く青き封筒の差し出し元は東京士官庁

青き紙の列車切符と向かふ駅前道の閑散、深夜発のホームへ

夜もすがら列車振動は止むことなし。横光『微笑』ひらきつつ青服の東京士官ひとりは

『閉店中』のパイロンが朝方の商店街入り口に 広大な墓原を吹き抜ける風

口笛を青服の東京士官鳴らしつつ〈抱き続けよ希望を、如何なるときも〉

 

 

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