カームラサンの奥之院興廃記

好きな音楽のこと、惹かれる短歌のことなどを、気の向くままに綴っていきます。

久石譲氏のオーケストレーション

2009-07-03 12:08:14 | Weblog
 ある程度世に知られている話ですが、作曲家のプロコフィエフ、ジョン・ウィリアムズ、坂本龍一氏、武満徹氏らは、作曲時間とスコア作成時間を最短にするため、楽器指示を詳細に書き込んだピアノ・スケッチを、書き上げるそばから自分の作曲工房の専属の若いオーケストレーターに渡してオーケストラスコアに書き直してもらい、作品を完成させている(た)そうです。そういう意味で、久石譲氏の下にも恐らく優秀なオーケストレーターの方が何人も付いているにちがいないと想像していましたが、久石さんご自身は、テレビ番組のインタビューなどで、ご自分で(膨大な数のすべての楽曲の)オーケストレーションをなさっているような発言をされていて、「実際どうなのだろう?」と秘かに思っていました。
 今回、発売されたDVD「久石譲in武道館」。そこに添付されたパンフレットに、私の疑問への回答が掲載されていました。
 最新作「崖の上のポニョ」の、ラヴェルやワグナーばりの見事なまでのオーケストレーションは、作・編曲家山下康介氏のアレンジによるもの。また、楽曲「海の見える街」に代表される、繊細で優美で軽快な「魔女の宅急便」のオーケストレーションは、作・編曲家宮野幸子氏の手によるものらしいです。「風の谷のナウシカ」や「となりのトトロ」、「もののけ姫」、「ハウルの動く城」といった作品のオーケストレーションは、久石さんご自身の手によるもののようです。

 ***

 山下 康介 (やました こうすけ、1974年2月17日 - )氏
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E4%B8%8B%E5%BA%B7%E4%BB%8B
 日本の作曲家、編曲家である。オフィス・トゥー・ワン所属。
 1974年静岡県浜松市生まれ。1996年に東京音楽大学卒業後大林宣彦に見出され、以降の大林監督作品のほぼ全ての音楽を手がけるようになる。また同時期に菅野よう子の後を継ぐ形で光栄(現:コーエー)の歴史シミュレーションゲーム『信長の野望シリーズ』の音楽担当に抜擢。その後はドラマ・アニメ・舞台音楽とより活躍の場を広げている。大学時代の師にして所属事務所の大先輩である羽田健太郎の司会する『題名のない音楽会21』のスタジオ編曲も担当。
 デビュー期より多くのサントラ経験を積んでおりその実績で培われた確かなセンスとスキルに裏打ちされた流麗なメロディーラインと重厚なアレンジ力が持ち味。得意とするオーケストレーションの他にもロック・ポップスと幅広い作風を持つが、本人曰くラブシーンの曲を作るのは苦手だと言う。(後略)
  
 宮野幸子(みやの さちこ)氏
http://www.miyano.biz/main.html 1969年、神奈川県横浜市出身。東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。 学生時代から、オペラなど舞台音楽や劇音楽に興味を持ち、稽古ピアノや制作作業に携わり、 またDTMによる音源制作も手掛け、創作オペラや子供のためのミュージカル等を作曲して研鑽を積む。 最近は、「LOVERS」「SPIRIT」(梅林茂作曲)、「サイレン」「蟲師」(配島邦明作曲)などの映画音楽や、 高嶋ちさ子&軽部真一プロデュース「めざましクラシックス」、Voices〜from FINAL FANTASY などのコンサートにオーケストレーター、アレンジャーとして携わっている。(後略)
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