夜泣きする妹の子を覗き込むおおきい蜘蛛かもしれない私/小島なお(歌集『展開図』所収)
伯母の〈私〉には、〈夜泣きする妹の子〉が可愛くていとおしくて物珍しくてならない。〈蜘蛛〉は巣にかかった獲物を身内から吐き出す糸で包み込んで捕食する生き物であるが、〈たべちゃいたいほどに可愛い〉ということばがあるように、伯母にとって、〈妹の子〉はひたすらこの上なく存在そのものが可愛くていとおしくて包み込みたくて仕方がない存在なのである。寝床から起き上がって自由自在に動き回れるほどの能力もまだなくて、繰り返し夜泣きする幼い〈妹の子〉を物珍しく〈覗き込み〉眺めながら、〈私はおおきい蜘蛛かもしれない〉と思っている伯母が、とにかく面白くてユニークな一首と思う。
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